測量学及び同実習III

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 測量学及び同実習III
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 First Stageシリーズ 測量入門, 浅野繁喜他,実教出版
担当教員 橋本 淳也

到達目標

1. 面積や体積を求める方法について理解し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.
2. 誤差の数学的性質を理解し,誤差を取り扱うことができる.また,最確値を求めることができる.
3. 曲線の構成要素について理解し,曲線の基本的諸量を求めることができる.
4. 曲線設置法について理解し,曲線設置に必要な諸量を算出し,測設することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 面積や体積を求める方法について理解し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について正確に説明ができる.適切な方法を適用し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について説明ができる.適切な方法を適用し,面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について説明ができない.また,面積や体積を算定できない.
2. 誤差の数学的性質を理解し,誤差を取り扱うことができる.また,最確値を求めることができる.誤差の数学的性質を説明でき,誤差を取り扱うことができる.また,適切な方法を適用し最確値を求めることができる.誤差を取り扱うことができる.最確値を求めることができる.誤差の数学的性質を説明できず誤差を取り扱うことができない.また,最確値を求めることができない.
3. 曲線の構成要素について理解し,曲線の基本的諸量を求めることができる.曲線の構成要素について説明ができる.曲線の基本的諸量の算出方法が説明でき,その上で諸量を求めることができる.曲線の構成要素について説明ができる.曲線の基本的諸量を求めることができる.曲線設置法について説明ができない.また,曲線設置に必要な諸量を算出することができない.
4. 曲線設置法について理解し,曲線設置に必要な諸量を算出し,測設することができる.曲線設置法について説明ができる.曲線設置に必要な諸量の算出方法を説明でき,算出結果から,正確に測設できる.曲線設置法について説明ができる.曲線設置に必要な諸量の算出ができ,その結果から曲線を測設できる.曲線設置法について説明できず,曲線設置に必要な諸量を算出できない.曲線を測設することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
測量は土木建築構造物の計画・設計・施工の基礎となる必要不可欠な技術である.土木建築において必要性の高い測量法について学習する.土木建築の工事を行う上で必要な測量の基礎知識と技能を習得することを目的とする.

■関連する科目
1年:測量学及び同実習Ⅰ,2年:測量学及び同実習Ⅱ,3年:地形情報処理 4年:インターンシップ 5年:都市計画Ⅱ
授業の進め方・方法:
単元ごとに,目的,原理や計算手順について講義する.
さらに,実習,演習を通して基本的技能を体得させる.

・演習を通して理解度を確認し,家庭学習に生かす.
・次回の予告の中で,必要な基本事項を示すので,復習しておくこと.

・計算が多いが、作業だけでなく理論の理解も大事。面倒がらずにがんばれ!
・理論の理解では数学が必要.特に積分や三角関数はしっかり復習.
注意点:
* 2回の定期試験および演習・実習により,具体的目標項目の到達度を評価する.
* 定期試験(80%),演習・実習(20%)とし,60点以上を合格とする.試験については希望者に再試験を1回実施する。
* 上式での評価が60点に満たない者については,学年末までに到達度を確認するための再評価試験を1回実施し,再評価試験が60点以上となれば,評価を60点(合格)とする.ただし、実習未実施、レポート未提出があればこの試験は受けられない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
面積と体積① -多角形の面積、分割と整形-
多角形の面積を求めることができる
面積の分割や面積を変えずに変形することができる。
2週 面積と体積② -数値積分法- 台形法やシンプソン法を用いて面積を求めることができる。
3週 面積と体積③ -体積- 土工の基礎である土量の計算ができる。
4週 路線測量① -概要- 線形について説明できる。
5週 路線測量② -単曲線- 単曲線の構成要素を説明することができる。
単曲線の主要点を求めることができる。
6週 路線測量③ -実習:単曲線の設置- 計算結果をもとに、単曲線を測設できる。
7週 路線測量④ -緩和曲線- 緩和曲線の構成要素を説明することができる。
クロソイド曲線の主要点を求めることができる。
8週 [後期中間試験]
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解説
10週 路線測量⑤ -縦断曲線・横断曲線- 縦断曲線の計画高を計算できる。
11週 誤差の性質① -誤差の基本的性質- 誤差の種類について説明できる。
12週 誤差の性質② -最確値と標準偏差- 重みを考慮して最確値および標準偏差を計算できる。
13週 誤差の性質③ -誤差伝播の法則- 誤差伝播の法則を説明できる。
14週 誤差の性質④ -回帰直線- 最小二乗法の原理を説明でき、回帰直線を求めることができる。
15週 〔学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量測定結果から、面積や体積の計算ができる。4後1,後2,後3
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる。4後4,後5,後7,後10
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。3後11
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。4後12,後13,後14
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4後6
建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】建築生産で利用されている測量(例えば、レベル、トランシット、トータルステーション、GPS測量など)について機器の取り扱いができる。4後6
測量の結果を整理できる。4後6

評価割合

試験実習・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100