到達目標
われわれが「当たり前」のものとして暮らしている「民主的な」「国民国家」がどのように形成されてきたのか、それが歴史的にいかに特殊なものなのかに関する知識を獲得してほしい。具体的な内容は次の通り。
1.古典古代(ギリシアおよびローマ)の政治共同体であった都市国家の特質と歴史を理解する。
2.キリスト教会の特徴と中世ヨーロッパにおけるその影響について理解できる。
3.宗教(改革)と近代主権国家の成立との関係について理解できる。
4.近代国民国家形成の歴史とそのしくみについて近代イギリスならびにアメリカ、フランスの歴史を概観することによって理解する。
5.国民国家同士が対立し帝国主義化していく様相について、19世紀の西洋史を概観することによって理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 科目に関する基礎的知識(語句、年号等)を覚え、試験で適切に記述できる。 | 講義で提示された基礎知識(語句、年号等)を8割程度覚え試験で答えることができる。 | 講義で提示された基礎知識(語句、年号等)について試験で答えることができない。 |
評価項目2 | 講義内容について、教員の口頭での説明も丁寧に聞き取りながらノートをとることができる。 | 講義における教員の口頭での説明を聞き取りノートに取っている。 | 講義における教員の口頭での説明を聞き取りノートに取ることができない。 |
評価項目3 | 講義の説明項目について意味を理解し、100字程度の文章で適切に説明できる。 | 講義の説明項目について意味をある程度理解し、文章で意味が通じるように記述できる。 | 講義の説明項目について意味が理解できない、または文章で意味が通じるように記述できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
われわれが生きる現代の「民主的な」「国民国家」がどのように形成されてきたのかというテーマに着目して、キリスト教など西欧思想の解説に重点をおきながら、西洋(欧米)の歴史を概観する。
授業の進め方・方法:
本講義では、配付プリントを中心に、教科書を補足的に使用しながら、西洋史のおおまかな流れの把握をめざして「講義」を進める。
注意点:
・配付のプリントに沿って講義を進めます。しかし、テストに出るのは、プリントに書かれているものだけではなく、口頭で伝えるもののありますので、講義のポイントや論理的な展開を押さえながら、きちんとメモをとること。
・西洋の人名や事項名は、なじみのないものばかりなので、毎回復習をして用語をおぼえこむこと。講義中にテスト問題のヒント(テストに出やすい箇所などについて)などを話すこともあるので、教員の話をしっかりと聞くこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション 古代ギリシアの歴史① |
・講義全体の進め方ならびに、歴史的相対性の意味を理解できる。 ・古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
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2週 |
古代ギリシアの歴史② |
古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
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3週 |
古代ギリシアの歴史③ |
古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
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4週 |
古代ローマの歴史①
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古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
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5週 |
古代ローマの歴史② |
貴族と平民の対立の中で展開する古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
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6週 |
古代ローマの歴史③ |
貴族と平民の対立の中で展開する古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
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7週 |
キリスト教の歴史① |
原始キリスト教の歴史と思想を理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
それまでの学習の理解度を問う。
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2ndQ |
9週 |
キリスト教の成立② |
キリスト教の組織化について理解する。
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10週 |
「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ① |
封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
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11週 |
「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ② |
封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
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12週 |
「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ③ |
封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
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13週 |
ルネサンス① |
ルネサンス期に生じた思想的変化を理解し、その文化的成果を学ぶ。
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14週 |
ルネサンス② |
ルネサンス期に生じた思想的変化を理解し、その文化的成果を学ぶ。
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15週 |
大交易時代とグローバル・ヒストリー |
大交易時代の進展を「グローバル・ヒストリー」の観点から理解する。
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16週 |
前期末試験の返却と解説 |
それまでの学習の理解度を問う。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
宗教改革① |
宗教改革の思想ならびにその歴史的展開を理解する。
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2週 |
宗教改革② |
宗教改革の思想ならびにその歴史的展開を理解する。
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3週 |
宗教戦争と主権国家の成立① |
中世キリスト教世界の解体を主権国家の成立との関連で理解し、主権国家の特質を学ぶ。
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4週 |
宗教戦争と主権国家の成立② |
中世キリスト教世界の解体を主権国家の成立との関連で理解し、主権国家の特質を学ぶ。
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5週 |
絶対王政の時代 |
いわゆる「絶対王政」期の政治体制と社会体制(アンシャン・レジーム)の特徴を理解する。
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6週 |
二つの革命とイギリス議院内閣制の成立① |
二つの革命(「ピューリタン革命」、「名誉革命」)を通じたイギリス議院内閣制の成立について理解する。
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7週 |
二つの革命とイギリス議院内閣制の成立②
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二つの革命(「ピューリタン革命」、「名誉革命」)を通じたイギリス議院内閣制の成立について理解する。
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8週 |
後期中間試験 |
それまでの学習の理解度を問う。
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4thQ |
9週 |
アメリカの独立① |
アメリカ合衆国成立の経緯について理解する。
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10週 |
アメリカの独立② |
アメリカ合衆国成立の経緯について理解する。
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11週 |
フランス革命① |
フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
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12週 |
フランス革命② |
フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
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13週 |
フランス革命③ |
フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
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14週 |
19世紀のヨーロッパ① |
イタリアやドイツなどの国民国家成立の経緯と国際関係の展開について理解する。
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15週 |
19世紀のヨーロッパ② |
イタリアやドイツなどの国民国家成立の経緯と国際関係の展開について理解する。
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16週 |
学年末試験の返却と解説 |
それまでの学習の理解度を問う。
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 80 |
専門的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |