概要:
「リベラルアーツ」関連科目においては、答えが与えられていない問いに対して、新たな解を探求する力を育成する。そのためには、アカデミックスキルやジェネリックスキルに関する知識を有している必要があり、また、必要な情報を組み合わせて利活用する能力、ものごとを分析して論理的・批判的に考察する能力、解を得る過程や解を共有する際に必要な表現力・協働力・コミュニケーション力が求められる。これらの能力を開発し実践的に定着させていくために、当科目では現代社会が抱える具体的な課題を題材として、複数の分野の知識を統合し具体的な解決策を提案する体験学習を行う。また、グローバルエンジニアに求められる国際的・共生的な視点や態度を身に着けるため、外国語を用いての講座受講やディスカッションも実施する。
授業の進め方・方法:
複数の教員がオムニバス方式で行う。授業の内容とその方法は、各担当者のシラバスによって実施される。評価の方法は、「学習内容の振り返り」の時間に記入する振り返りシートの記入内容により評価する。また、授業中の取り組み状況を評価に加える場合もある。
注意点:
学生諸君の主体的な活動を前提とした科目です。難しく考えずに積極的な授業参加をお願いします。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
自分の分野横断能力(生きる力)を見極める ≪担当:≫ |
1年次前期の自己点検結果を照査し、自分自身の変化を振り返る。また、今後の自己開発に向けて具体的なプランを立てる。
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2週 |
批判的な思考方法(クリティカル・シンキング)を身に着ける ≪担当:≫ |
クリティカル・シンキングの具体的な考え方について理解する。また、自分の問題に置き換えて実際に問いを立ててみることで、その技法を実践する。
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3週 |
分析的な思考方法を身に着ける ≪担当:≫ |
各種フレームワークなどの、分析的思考の具体的な考え方について理解する。また、具体的な問題を対象として、その技法を実践する。
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4週 |
外国語による講義を受講する ≪担当:外国人講師≫ |
既習の分野を外国語にて受講することで、母語以外でのコミュニケーションを経験する。また、母語での表現との相違点や、それに伴う発見について表現する。
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5週 |
世界が抱える諸問題について情報収集する ≪担当:≫ |
持続可能な開発目標(SDGs)の背景と概要について調べ、理解する。169のターゲットから任意の一つを選択し、集中的に情報を収集・整理し、状況と課題を洗い出す。
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6週 |
これまでに得た知識を統合・活用する ≪担当:≫ |
上記の課題解決に向けて、これまでに学習した一般科目や自分の専門分野の知識を組み合わせることで、解決法を提案する。
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7週 |
外国語によるスピーチを聞く ≪担当:外国人講師≫ |
持続可能な開発目標(SDGs)に関して、外国人講師による外国語での意見表明を聴講し、内容を吟味する。また、文化的背景の違いによる視点の多様性について理解する。
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8週 |
学習内容の振り返り |
本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返る。
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2ndQ |
9週 |
外国語でディスカッションをする ≪担当:英語科?≫ |
これまでに検討してきたSDGsの解決策について、同じカテゴリのターゲットを選択した学生同士で意見発表、内容の吟味をする。その際に外国語を用いることで、外国語での発表・ディスカッションを経験する。
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10週 |
外国語を交えたプレゼンテーションの準備をする ≪担当:≫ |
前回のディスカッションを踏まえた、グループごとに口頭での発表の準備を行う。発表の際はサマリーを冒頭に外国語にて表現する。
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11週 |
外国語を交えたプレゼンテーションをする:前半 ≪担当:≫ |
前週の内容を踏まえて実際にプレゼンテーションをしてみる。発表の際にはグループのメンバー全員が、進行役や英語でのサマリー発表役など、何かしらの役割を担う。
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12週 |
外国語を交えたプレゼンテーションをする:後半 ≪担当:≫ |
前週の内容を踏まえて実際にプレゼンテーションをしてみる。発表の際にはグループのメンバー全員が、進行役や英語でのサマリー発表役など、何かしらの役割を担う。
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13週 |
論理的な文章で表現する:前半 ≪担当:国語科?≫ |
これまで検討を重ねてきたSDGsの解決案について、論理的な文章で表現をする。そのために、論理的に文章を構築する手法について理解する。
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14週 |
論理的な文章で表現する:後半 ≪担当:国語科?≫ |
実際に文章にて表現する。グループ内でメンバーの文章を吟味し、修正を施す。
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15週 |
自分の分野横断能力(生きる力)を点検する ≪担当:≫ |
半年間での分野横断能力の変化を検証する。本科目で学んだスキルを活用して、今後の向上への取り組みを検討する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
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2週 |
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3週 |
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4週 |
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 2 | |
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 2 | |
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。 | 2 | |
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。 | 2 | |
建築系分野 | 構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 1 | |
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 1 | |
力の定義、単位、成分について説明できる。 | 3 | |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 3 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 3 | |
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。 | 3 | |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 3 | |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 3 | |
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。 | 3 | |
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。 | 3 | |
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。 | 1 | |
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。 | 1 | |
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。 | 1 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 2 | |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 2 | |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 3 | |
設計・製図 | ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。 | 2 | |
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。 | 2 | |
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。 | 2 | |
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。 | 2 | |
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。 | 2 | |
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。 | 2 | |
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野【実験・実習能力】 | 建設系【実験実習】 | 各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 3 | |