都市環境工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 都市環境工学
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布/参考書:「ライブラリ環境を考える1 地球環境論入門 」松信八十男著 サイエンス社・「地球工学入門」 小宮山 宏編著 オーム社
担当教員 上久保 祐志,齊藤 郁雄

到達目標

1.地球規模の環境問題について、その仕組みを説明することができる。
2.公害、ならびに上下水道等インフラについて説明することができる。
3.人間活動が環境や生態系へ与える影響について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球規模の環境問題について、その仕組みを分かりやすく説明することができる。地球規模の環境問題について、その仕組みの基本を説明することができる。地球規模の環境問題について、その仕組みの基本を説明することができる。
評価項目2公害、ならびに上下水道等インフラについて、そのメカニズムについて詳細に説明することができる。公害、ならびに上下水道等インフラについて、基本的事項を説明することができる。公害、ならびに上下水道等インフラについて、基本的事項を説明することができない。
評価項目3人間活動が環境や生態系へ与える影響について、ミクロからマクロまで網羅した説明ができる。人間活動が環境や生態系へ与える影響について、基本的な説明ができる。人間活動が環境や生態系へ与える影響について、基本的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では地球環境問題の背景や原因、環境問題への取り組みの現状や今後の動向など全般的認識を背景として、建設事業当事者の立場より技術倫理を理解し、的確な判断ができ、自分の見解を表明できる能力を養う。
授業の進め方・方法:
地球環境問題について概観するとともに、社会システムも含めて土木建築に関連する項目について具体的に論じる。授業においては、極力意見表明と討論の機会を設ける。
注意点:
丸暗記的な学習ではなく、日頃から環境問題に対しての意識を持ち、総合的かつ具体的な知見を身につけることが大切である。そうした意味でも毎授業の復習の他、新聞やインターネット等を用いた事例研究も心がけて欲しい。
質問や要望は随時受け付けるので、教員室前の掲示を見て空き時間に訪れること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 地球環境の歴史と気候システム 地球環境の歴史と気候システムについて説明できる。
2週 地球温暖化問題と異常気象 地球温暖化の現状とメカニズムについて説明できる。
3週 オゾン層破壊問題と大気汚染・酸性雨問題 オゾン層破壊や大気汚染・酸性雨の現状について説明できる
4週 人口問題・食糧問題・廃棄物問題 世界の人口問題・食糧問題・廃棄物問題の現状を理解し、地球環境問題との関係を考える。
5週 地球資源とエネルギー問題 地球資源とエネルギー問題の現状を理解し、地球環境問題との関係を考える。
6週 ヒートアイランドの現状と人間生活への影響 ヒートアイランドの現状と人間生活に及ぼす影響について説明できる。
7週 ヒートアイランドのメカニズムと防止対策 ヒートアイランドのメカニズムとその防止対策について説明できる。
8週 〔後期中間試験〕
4thQ
9週 環境と人の健康 過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。
10週 公害総論 典型7公害(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下及び悪臭)について説明できる。
11週 水質汚濁 水質汚濁について説明できる。
12週 上水道 上水道の役割について説明できる。
13週 下水道 下水道の役割について説明できる。
14週 環境影響評価と生態工学 環境影響評価の目的、現状、指標を説明できる。生物多様性ならびに生態系の保全について説明できる。
15週 〔後期定期試験〕
16週 まとめ 総復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5
環境と人の健康との関わりを説明できる。3後2,後3,後6
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。3後3
水の物性、水の循環を説明できる。4
水質指標を説明できる。3
水質汚濁の現状を説明できる。3
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。3
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。3
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。3
物質循環と微生物の関係を説明できる。3
水道の役割、種類を説明できる。4
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。3
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。3
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。3
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。3
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。3
汚泥処理・処分について、説明できる。3
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。3
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。3後3,後7
環境影響評価の目的を説明できる。3
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。3
環境影響指標を説明できる。3
リスクアセスメントを説明できる。3
ライフサイクルアセスメントを説明できる。3
生物多様性の現状と危機について、説明できる。3
生態系の保全手法を説明できる。3
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。3
物質循環と微生物の関係を説明できる。3
土壌汚染の現状を説明できる。3
建築系分野環境・設備ヒートアイランドの現象について説明できる。4後6
大気汚染の歴史と現象について説明できる。4後3,後7
都市環境における緑の役割について説明できる。4後7

評価割合

試験レポート意見発表合計
総合評価割合702010100
専門的能力702010100