到達目標
1.建築伝熱の基本原理を理解し、冷暖房を前提とした時の建築要素のあり方を説明できる。
2.湿気や汚染物質に対する室内空気環境のあり方や効率的な換気方法を説明できる。
3.人間の音感覚について理解し、室内音響計画の考え方を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.建築伝熱の基本原理を理解し、冷暖房を前提とした時の建築要素のあり方を説明できる。 | 建築伝熱の基本原理を十分に理解し、冷暖房を前提とした時の建築要素のあり方を実際の建物に応用することができる。 | 建築伝熱の基本原理を説明できるとともに、冷暖房を前提とした時の建築要素のあり方を説明できる。 | 建築伝熱の基本原理や冷暖房を前提とした時の建築要素のあり方を説明することができない。 |
2.湿気や汚染物質に対する室内空気環境のあり方や効率的な換気方法を説明できる。 | 湿気や結露、換気や通風に関する基本事項を十分に理解し、室内空気環境のあり方や効率的な換気方法を実際の建物に応用することができる。 | 湿気や結露、換気や通風に関する基本事項を説明することができる。 | 湿気や結露、換気や通風に関する基本事項を説明することができない。 |
3.人間の音感覚について理解し、室内音響計画の考え方を説明できる。 | 人間の音感覚についての基本原理を十分に理解し、室内音響計画の考え方を実際の建物に応用することができる。 | 人間の音感覚についての基本原理を理解し、室内音響計画の考え方を説明できる。 | 人間の音感覚についての基本原理、室内音響計画の考え方を説明することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
建築環境工学は建築設計上の対応によって安全で快適な空間を確保するための技術に関する学問である。本授業では人間と環境との関係について考え、より良い建築環境を創造するための基礎知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
本授業では建築環境工学のうち、建築伝熱、湿気と結露、換気と通風、建築音響に関する内容について、実際の現象や建物例などを示しながら講義を行うとともに、演習を織り交ぜながら理解を深める。また、近年の都市環境や地球環境問題とも関連づけて捉えることにより、建築環境のあるべき姿について考える。
注意点:
各自、演習問題等は大事なので、理化するまで取り組むことで、実践力を養うこと。
よりよい建築環境を作るにはどのようにあるべきかという視点から、実際の建物を観察したり、環境関連のニュースや出来事などにも関心を持って情報を収集し、自分なりの考えを持つよう、取り組んでもらいたい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
建築伝熱(熱伝導1) |
熱伝導の基礎式について説明できる。
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2週 |
建築伝熱(熱伝導2) |
1次元定常熱伝導について理解し、熱伝導計算を行うことが出来る。
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3週 |
建築伝熱(熱伝達) |
対流熱伝達と放射熱伝達の基本事項について説明できる。
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4週 |
建築伝熱(熱貫流) |
熱貫流について理解し、熱貫流計算を行うことができる。
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5週 |
建築伝熱(熱損失・室温形成) |
建物の熱損失・熱収支・室温形成について説明できる。
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6週 |
建築伝熱(室温変動) |
各種建物要素が室温変動率に与える影響と快適性の関係について説明できる。
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7週 |
建築伝熱(建物の条件) |
建物の省エネルギー性や快適性を考慮した建物条件のあり方を説明できる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
答案の返却と解説,湿気と結露(湿り空気) |
湿度を表す各種指標について説明できる。 湿り空気線図について説明できる。
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10週 |
湿気と結露(湿気と結露) |
結露の発生条件とその防止法について説明できる。
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11週 |
換気と通風(換気方法) |
各種換気方法について理解し、必要換気量を求めることができる。
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12週 |
換気と通風(換気計画) |
自然換気を行う場合の留意点を理解し、風力換気による換気量を算定できる。
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13週 |
換気と通風(シックハウス対策等) |
VOCによる空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。
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14週 |
建築音響(室内音響計画) |
聴覚の仕組みについて説明できる。 音の性質に基づき、室内音響の設計方法について説明できる。
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15週 |
[後期定期試験] |
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16週 |
答案返却と解説・まとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 環境・設備 | 伝熱の基礎について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3 |
熱貫流について説明できる。 | 4 | 後4 |
室温の形成について理解している。 | 3 | 後5,後6 |
温熱環境要素について説明できる。 | 4 | 後7 |
温熱環境指標について説明できる。 | 3 | 後7 |
湿り空気、空気線図について説明できる。 | 3 | 後9 |
結露現象について説明できる。 | 4 | 後10 |
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。 | 3 | 後12 |
必要換気量について計算できる。 | 3 | 後11 |
自然換気と機械換気について説明ができる。 | 3 | 後12 |
音の単位について説明できる。 | 3 | 後14 |
聴覚の仕組みについて説明できる。 | 3 | 後14 |
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。 | 3 | 後14 |
吸音と遮音、残響について説明できる。 | 3 | 後14 |
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。 | 3 | 後15 |
エネルギー削減に関して建築的手法(建築物の外皮(断熱、窓など))を適用することができる。 | 4 | 後7 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |