建築設計演習II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築設計演習II
科目番号 0079 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教材:建築設計資料集成(日本建築学会編)、「新建築」、「a+u」(以上新建築社)、「GA JAPAN」(A.D.A.EDITA Tokyo)ほか
担当教員 森山 学,勝野 幸司,川口 彩希

到達目標

1.自分の役割を意識しながら、グループ内で方針を共有し積極的に意見交換や協働作業ができる。
2.課題を発見し、課題解決のための的確な提案をできる。
3.必要な情報が何かを考え、自発的に現地調査などの調査を行い、調査結果をまとめることができる。
4.構想を的確に伝えるダイヤグラム、立体表現、模型、プレゼンテーションシートなどを制作し、適切にプレゼンできる。
5.ソフトウェア、各種道具・工具を用いて安全に制作できる。
6.設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティ、地域特性、環境特性、素材特性を踏まえた設計、実物大作品を制作できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自分の役割を意識しながら、グループ内で方針を共有し積極的に意見交換や協働作業ができる。自分の役割を意識しながら、グループ活動ができる。自分の役割を意識したグループ活動ができない。
評価項目2課題を発見し、課題解決のための的確な提案をできる。課題を発見し、課題解決のための提案をできる。課題を発見できず、または課題解決のための提案をできない。
評価項目3必要な情報が何かを考え、自発的に現地調査などの調査を行い、調査結果をまとめることができる。現地調査などを行い、調査結果をまとめることができる。現地調査などを行うことができず、調査結果をまとめることができない。
評価項目4構想を的確に伝えるダイヤグラム、立体表現、模型、プレゼンテーションシートなどを制作し、適切にプレゼンできる。構想をおおまかに伝えるダイヤグラム、立体表現、模型、プレゼンテーションシートなどを制作し、プレゼンできる。構想を伝えるダイヤグラム、立体表現、模型、プレゼンテーションシートなどを制作し、プレゼンすることができない。
評価項目5ソフトウェアや各種道具を用いて制作できる。ソフトウェアや各種道具を用いてある程度の制作ができる。ソフトウェアや各種道具を用いて制作できない。
評価項目6地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計ができる。地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計が部分的にできる。地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 4-4 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまでの製図・設計技術だけでなく、他の科目で習得してきた知識、現地調査・文献調査で得た情報、グループでの意見交換を活用し、総合的な能力を発揮して、建築設計と制作を行う。課題は、①木材を使用した家具などの実寸大の作品と②中規模公共・公益施設である。
※実務との関係
 この科目は、建築設計について実習形式で授業を行うものである。講評会、年度末の学科のクライマックス講評会では、企業や行政で建築設計や製造物設計を担当している者が担当し、講評を行う。
授業の進め方・方法:
 数名でグループを作り、各グループが担当教員の一人につくスタジオ制。課題①はグループで、課題②は個人で行う。スタジオ教員はグループ内での作業の進め方や工具の扱い方についてアドバイスし、エスキスチェックを行い、グループの自発的取り組みを促す。
 各課題の優秀作品は学科のクライマックス講評会に選抜するほか、学内外で展示する。
注意点:
・グループワークで意見を出し合う段階では、出た意見を批判せず、自分の意見に固執しないようにしましょう。
・意見を具体的な計画に収束させていく段階では、よりよい化学反応がおこるよう大いに議論しましょう。
・スケジュール管理を確実に行い、協力して取り組みましょう。
・現地調査、ヒアリング調査では、小さな発見と感動を見落とさないようアンテナを張り、新たに得た情報(発見と感動)は必ずメモしましょう。
・一見建築に結びつきそうにない遠回りを大切にしましょう。
・計画段階では地域本来の良さ、住民の声を活かすことに心がけましょう。
・実際の建物や建築系雑誌などで、いい事例を見ましょう。このデザインを今度使ってみようと、考えながら見ましょう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス) グループ活動にふさわしい態度を積極的にとることができる。
2週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス、模型) 積極的に調査活動に取り組み、調査結果、意見交換、情報整理をして課題、コンセプトをまとめることができる。
3週 中間発表 コンセプトなどをまとめ、適切な図、模型などを用いてプレゼンテーションができる。
4週 製図 条件、利用者の基準寸法・アクティビティ、素材特性を踏まえた設計ができる。
5週 実物制作 安全に配慮し、素材特性を踏まえた実物大作品を制作できる。
6週 実物制作 安全に配慮し、素材特性を踏まえた実物大作品を制作できる。
7週 実物制作、プレゼンテーション作成 構想を適切に伝えるプレゼンテーションシートを作成できる。
8週 講評会、課題2説明 構想を適切に伝えるプレゼンテーションができる。
4thQ
9週 現地調査 積極的に調査活動に取り組み、必要な情報を収集できる。
10週 エスキス 設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティ、地域特性、環境特性、中規模公共・公益施設の設計のポイントを踏まえた設計ができる。
11週 エスキス 設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティ、地域特性、環境特性、中規模公共・公益施設の設計のポイントを踏まえた設計ができる。
12週 製図 構想を各種の道具・ソフトを用いて図面、立体表現などを作成できる。
13週 製図 構想を各種の道具・ソフトを用いて図面、立体表現などを作成できる。
14週 模型・立体表現、プレゼンテーションシート 構想を各種の道具を用いて模型、立体表現を作成できる。構想を適切に伝えるプレゼンテーションシートを作成できる。
15週 (定期試験期間)
16週 講評会 構想を適切に伝えるプレゼンテーションができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4後12,後13
線の描き分け(3種類程度)ができる。4後7,後12,後13
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4後7,後12,後13
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4後12,後13
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4後12,後13
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4後4,後7,後12,後13
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4後2,後4,後7,後12,後13,後14
ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。4後4,後7,後12,後13,後14
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4後2,後4,後5,後6,後7,後12,後13,後14
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4後1,後2,後7,後10
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4後10,後11
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4後11,後12,後13
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4後12,後13,後14
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4後3,後8,後16
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4後9,後10,後11
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4後3,後7,後8,後16
建築における形態(ものの形)について説明できる。4後3,後7,後8,後16

評価割合

①グループ①個人②個人合計
総合評価割合351550000100
基礎的能力0000000
専門的能力351550000100
分野横断的能力0000000