世界史

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 世界史
科目番号 0085 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配付プリントに基づいて授業を進める。授業では配付しない。「Webclass」から各自プリントして持参すること。 尾形勇他『世界史B』東京書籍。『世界の歴史』(全30巻)中公文庫。
担当教員 遠山 隆淑

到達目標

われわれが「当たり前」のものとして暮らしている「民主的な」「国民国家」がどのように形成されてきたのか、それが歴史的にいかに特殊なものなのかに関する知識を獲得してほしい。具体的な内容は次の通り。
1.古典古代(ギリシアおよびローマ)の政治共同体であった都市国家の特質と歴史を理解する。
2.キリスト教会の特徴と中世ヨーロッパにおけるその影響について理解できる。
3.宗教(改革)と近代主権国家の成立との関係について理解できる。
4.議院内閣制の成立を近世のイギリス史を概観することによって理解する。
5.国民(主権の)国家の成立を大革命へと至るフランスの歴史を概観することによって理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科目に関する基礎的知識(語句、年号等)を覚え、試験で適切に記述できる。講義で提示された基礎知識(語句、年号等)を8割程度覚え試験で答えることができる。講義で提示された基礎知識(語句、年号等)について試験で答えることができない。
評価項目2講義内容について、教員の口頭での説明も丁寧に聞き取りながらノートをとることができる。講義における教員の口頭での説明を聞き取りノートに取っている。講義における教員の口頭での説明を聞き取りノートに取ることができない。
評価項目3講義の説明項目について意味を理解し、100字程度の文章で適切に説明できる。講義の説明項目について意味をある程度理解し、文章で意味が通じるように記述できる。講義の説明項目について意味が理解できない、または文章で意味が通じるように記述できない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
われわれが生きる現代の「民主的な」「国民国家」がどのように形成されてきたのかというテーマに着目して、キリスト教など西欧思想の解説に重点をおきながら、西洋(欧米)の歴史を概観する。
授業の進め方・方法:
本講義では、配付プリントを中心に、教科書を補足的に使用しながら、西洋史のおおまかな流れの把握をめざして「講義」を進める。
注意点:
・配付のプリントに沿って講義を進めます。しかし、テストに出るのは、プリントに書かれているものだけではなく、口頭で伝えるもののありますので、講義のポイントや論理的な展開を押さえながら、きちんとメモをとること。
・西洋の人名や事項名は、なじみのないものばかりなので、毎回復習をして用語をおぼえこむこと。講義中にテスト問題のヒント(テストに出やすい箇所などについて)などを話すこともあるので、教員の話をしっかりと聞くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 講義全体の進め方ならびに、歴史的相対性の意味を理解できる。
2週 古代ギリシアの歴史① 古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
3週 古代ギリシアの歴史② 古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
4週 古代ギリシアの歴史③
古代民主政の観点から古代ギリシアの歴史について理解する。
5週 古代ローマの歴史① 貴族と平民の対立の中で展開する古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
6週 古代ローマの歴史② 貴族と平民の対立の中で展開する古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
7週 古代ローマの歴史③ 貴族と平民の対立の中で展開する古代ローマの内政と外交(対外的発展ならびに帝国化)について理解する。
8週 前期中間試験 それまでの学習の理解度を問う。
2ndQ
9週 キリスト教の成立① 原始キリスト教の思想を理解する。
10週 キリスト教の成立② キリスト教の組織化について理解する。
11週 「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ① 封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
12週 「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ② 封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
13週 「キリスト教共同体」としての中世ヨーロッパ③ 封建国家とカトリック教会の関係ならびにこの関係が影響を与えた中世ヨーロッパの歴史について理解する。
14週 ルネサンス① ルネサンス期に生じた思想的変化を理解し、その文化的成果を学ぶ。
15週 ルネサンス② ルネサンス期に生じた思想的変化を理解し、その文化的成果を学ぶ。
16週 前期末試験の返却と解説 それまでの学習の理解度を問う。
後期
3rdQ
1週 宗教改革① 宗教改革の思想ならびにその歴史的展開を理解する。
2週 宗教改革② 宗教改革の思想ならびにその歴史的展開を理解する。
3週 宗教改革③ 宗教改革の思想ならびにその歴史的展開を理解する。
4週 主権国家の成立① 中世キリスト教世界の解体を主権国家の成立との関連で理解し、主権国家の特質を学ぶ。
5週 主権国家の成立② 中世キリスト教世界の解体を主権国家の成立との関連で理解し、主権国家の特質を学ぶ。
6週 主権国家の成立③ 中世キリスト教世界の解体を主権国家の成立との関連で理解し、主権国家の特質を学ぶ。
7週 絶対王政 絶対王政期の政治体制と社会体制(アンシャン・レジーム)の特徴を理解する。
8週 後期中間試験 それまでの学習の理解度を問う。
4thQ
9週 二つの革命とイギリス議院内閣制の成立① 二つの革命を通じたイギリス議院内閣制の成立について理解する。
10週 二つの革命とイギリス議院内閣制の成立② 二つの革命を通じたイギリス議院内閣制の成立について理解する。
11週 アメリカの独立① アメリカ合衆国の成立の経緯について理解する。
12週 アメリカの独立② アメリカ合衆国の成立の経緯について理解する。
13週 フランス革命① フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
14週 フランス革命② フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
15週 フランス革命③ フランス革命による国民国家の成立と民主主義を定着させることの難しさについて理解する。
16週 学年末試験の返却と解説 それまでの学習の理解度を問う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。1前5,前7,前8,前14,前15,前16,後16
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。1前7,前8,前14,前15,前16,後16
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。3前1,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後15,後16
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。3前1,前3,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。3前2,前3,前4,前7,前8,前9,前10,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。3前3,前4,前7,前8,前9,前10,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後8,後13,後14,後15,後16
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。3前2,前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,後4,後6,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。3前7,前8,前14,前15,前16,後16
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。3前7,前8,前14,前15,前16,後16
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。3後6,後11,後12,後13,後14,後15,後16
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解世界の歴史、交通・通信の発達から生じる地域間の経済、文化、政治、社会問題を理解し、技術者として、それぞれの国や地域の持続的発展を視野においた、経済的、社会的、環境的な進歩に貢献する資質を持ち、将来技術者の役割、責任と行動について考えることができる。3前5,前8,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000