マイコンプログラミング入門

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 マイコンプログラミング入門
科目番号 0095 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料およびE-Learningシステム(Web Class)を利用する
担当教員 四宮 一郎,岩下 いずみ,小島 俊輔

到達目標

(1) マイコン(コンピュータ)の基本的な仕組みが理解できている.
(2) LED,センサーなどのマイコンの周辺機器の仕組みや使い方が理解できている.
(3) 2進数やAND/OR演算などの基本的な考え方・使い方が理解できている.
(4) Cの基本的なプログラムの制御文や関数の構成などを読み取ることができる.
(5) 自分で簡単なマイコン制御用のプログラムが作成できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) マイコン(コン ピュータ)の基本的 な仕組みが理解でき ている. 学んだ知識を活かし,かつ自ら 収集した情報も交えながら,マ イコン(コンピュータ)の基本 的学んだ知識を活かし,かつ自ら 収集した情報も交えながら,マ イコン(コンピュータ)の基本 的な仕組みが説明できる.学んだ知識を活かして,マイコ ン(コンピュータ)の基本的な 仕組みが説明できる.マイコン(コンピュータ)の基 本的な仕組みが説明できない.
(2) LED,センサーなどのマイコンの周辺機器の仕組みや使い方が理解できている. 学んだ知識を活かし,かつ自ら 収集した情報も交えながら,マ イコンの周辺機器の仕組みが 説明でき,制御プログラムが書 ける.学んだ知識を活かして,マイコ ンの周辺機器の仕組みが説明 でき,制御プログラムが書け る.マイコンの周辺機器の仕組み が説明できず,制御プログラム も書けない.
(3) 2進数やAND/OR演算などの基本的な考え方・使い方が理解できている. 学んだ知識を活かして,マイコ ンの2進数やAND/OR演算などの 考え方が説明でき,効果的にプ ログラムで使える.学んだ知識を活かして,マイコ ンの2進数やAND/OR演算などの 基本的な考え方が説明でき,プ ログラムで使える.マイコンの2進数やAND/OR演算 などの基本的な考え方が説明 できず,プログラムで使えな い.
(4) Cの基本的なプログラムの制御文や関数の構成などを読み取ることができる. 学んだ知識を活かし,マイコン のCプログラムの制御文や関数 などが効果的に使え,その説明 ができる.学んだ知識を活かして,マイコ ンのCプログラムの制御文や関 数などが使え,その説明ができ る.マイコンのCプログラムの制御 文や関数などが使えず,説明も できない.
(5) 自分で簡単なマイコン制御用のプログラムが作成できる. 学んだ知識を活かし,かつ自ら 考えたアイデアを盛り込みな がら,マイコンシステムを考 え,効率的な制御プログラムが 作成できる.学んだ知識を活かして,自ら考 えたマイコンシステムの制御 プログラムが作成できる.学んだ知識を活かして,マイコ ン制御プログラムが作成でき ない.

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 2-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
年前期から始まっている「基礎情報工学」や「ネットワーク入門」等で学んだ,情報機器の基本原理やC言語の文法理解およびプログラム作成力を活かして,AVRマイコン用の制御プログラムの作成に挑戦してもらう.関連するICT系科目の授業と合わせて,コンピュータの基本原理を理解し,Cのプログラミングが具体的な小型制御機器等に組み込まれ,活用されているイメージを掴んでもらいたい.
授業の進め方・方法:
マイコンがどのようなものかという基本的なところから始めて,マイコンの周辺機器として用いられるLEDやセンサーなどの基本的な部品を理解してもらいながら,その制御をおこなうためのプログラム作成を体験してもらう.また各自で,実際にマイコンを利用したシステムを考え,自作プログラムに挑戦してもらう.なお,E-Learningシステムによる自学テストを用意するので,各自で毎週の授業内容をよく理解して,自作プログラムを作成するための実力を養ってもらいたい.
注意点:
マイコンとその周辺機器の仕組みや動作を考えながら,どのようにデータがやりとりされているのかを考えると,例題プログラムの各行の意味が分かり,全体の理解に達する.それによって,コンピュータ内部で行われていることがイメージでき,プログラムの読解力・理解力も育つ.そして,例題プログラムの内容が理解できたら,内容を少し変更して動作を確かめる.また,それらを組み合わせて,プログラムを作り,上手く動くか確かめる.それを繰り返すことで,プログラムの作成力が養われる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス,マイコンボードの概要 コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。
2週 マイコンプログラミングの基本(Atmel Studio) ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
3週 LEDを点灯させる(2進数と論理演算) 論理演算と進数変換の仕組みを理解し、演算できる。
本的な論理演算を行うことができる。
整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。
整数・小数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。
整数・小数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。
4週 スイッチを使用する 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。
基数が異なる数の間で相互に変換できる。
5週 課題演習:課題システムの作成(課題1) 与えられた簡単な問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。
6週 7seg.LEDに数字を表示する 変数とデータ型の概念を説明できる。
7週 音を鳴らす コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。
8週 [中間試験]
4thQ
9週 センサーを使う コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。
10週 割り込みを利用する プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。
11週 課題演習:自作プログラムの作成(課題2) 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
12週 課題演習:自作プログラムの作成(課題2) 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
13週 課題演習:自作プログラムの作成(課題2) 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
14週 課題演習:自作プログラムの作成(課題2) 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
15週 課題プログラムの確認(発表) コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3後3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後3,後5,後6,後7,後15
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。2後5
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。2後3,後4
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。2後1,後4
計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2後2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合351000055100
基礎的能力3500001550
専門的能力0100004050
分野横断的能力0000000