測量学及び同実習II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 測量学及び同実習II
科目番号 0098 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 測量学 第2版,大木正喜著,森北出版
担当教員 橋本 淳也

到達目標


1.面積や体積を求める方法について理解し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.
2.等高線の性質を理解し,等高線の作図や地形図から地形の概形,必要な情報を抽出することができる.
3.曲線の構成要素について理解し,曲線の基本的諸量を求めることができる.
4.曲線設置法について理解し,曲線設置に必要な諸量を算出し,測設することができる.
5.誤差の数学的性質を理解し,誤差を取り扱うことができる.また,最確値を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.面積や体積を求める方法について理解し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について正確に説明ができる.適切な方法を適用し,地図や設計図などから面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について説明ができる.適切な方法を適用し,面積や体積を算定できる.面積や体積を求める方法について説明ができない.また,面積や体積を算定できない.
2.等高線の性質を理解し,等高線の作図や地形図から地形の概形,必要な情報を抽出することができる.等高線の性質を説明でき,等高線の作図ができる.地形図から地形(立体)の概形を捉えることができ,必要な情報を抽出することができる.等高線の性質を説明,等高線の作図,地形図から地形(立体)の概形を捉え,必要な情報を抽出がおおよそできる.等高線の性質を説明できない.地形図から地形(立体)の概形を捉えることができない.
3.曲線の構成要素について理解し,曲線の基本的諸量を求めることができる.曲線の構成要素について説明ができる.曲線の基本的諸量の算出方法が説明でき,その上で諸量を求めることができる.曲線の構成要素について説明ができる.曲線の基本的諸量を求めることができる.曲線設置法について説明ができない.また,曲線設置に必要な諸量を算出することができない.
4.曲線設置法について理解し,曲線設置に必要な諸量を算出し,測設することができる.曲線設置法について説明ができる.曲線設置に必要な諸量の算出方法を説明でき,算出結果から,正確に測設できる.曲線設置法について説明ができる.曲線設置に必要な諸量の算出ができ,その結果から曲線を測設できる.曲線設置法について説明できず,曲線設置に必要な諸量を算出できない.曲線を測設することができない.
5.誤差の数学的性質を理解し,誤差を取り扱うことができる.また,最確値を求めることができる.誤差の数学的性質を説明でき,誤差を取り扱うことができる.また,適切な方法を適用し最確値を求めることができる.誤差を取り扱うことができる.最確値を求めることができる.誤差の数学的性質を説明できず誤差を取り扱うことができない.また,最確値を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
測量は土木建築構造物の計画・設計・施工の基礎となる必要不可欠な技術である.土木建築において必要性の高い測量法について学習する.土木建築の工事を行う上で必要な測量の基礎知識と技能を習得することを目的とする.

■関連する科目
1年:測量学及び同実習Ⅰ,4年:インターンシップ,土木設計演習Ⅰ
授業の進め方・方法:
単元ごとに,目的,原理や計算手順について講義する.
さらに,実習,演習を通して基本的技能を体得させる.

・演習を通して理解度を確認し,家庭学習に生かす.
・次回の予告の中で,必要な基本事項を示すので,復習しておくこと.

・とにかく器械に触れ,操作に慣れてほしい.計算も多いが面倒がらずにがんばれ!
・理論の説明では数学が必要.特に積分や三角関数はしっかり復習.
注意点:
* 4回の定期試験および演習・実習により,具体的目標項目の到達度を評価する.
* 定期試験(80%),演習・レポート(20%)とし,60点以上を合格とする.
* 上式での評価が60点に満たない者については,学年末に到達度を確認するための試験を1回実施し,上記の評価と到達度の確認試験の平均点が60点以上となれば,評価を60点(合格)とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 面積と体積① -座標法・倍横距法- 座標法・倍横距法を用いてトラバース計算表から面積を求めることができる。
3週 面積と体積② -数値積分法- 台形法やシンプソン法を用いて面積を求めることができる。
4週 面積と体積③ -プラニメーターの利用- プラニメーターを用いて面積を求めることができる。
5週 面積と体積④ -分割と等積変形- 面積の分割や面積を変えずに変形することができる。
6週 面積と体積⑤ -両端面平均法・点高法- 土工の基礎である土量の計算ができる。
7週 面積と体積⑥ -演習:面積や体積の算出-
8週 〔中間試験〕
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解説
10週 地形測量① -地形図とその種類- 地形図の種類について説明できる。等高線の性質を説明できる。
11週 地形測量② -地形測量- 地形測量の種類とその手順について説明できる。
12週 地形測量③ -等高線と地性線、縮尺- 等高線の性質について説明することができる。
13週 地形測量④ -断面図、流域、等勾配線- 等高線を用いて、断面図、流域、等勾配線を描くことができる。
14週 地形測量⑤ -地図読解- 地形図を読み解くことができる。
15週 〔前期末試験〕
16週 前期末試験の返却と解説
後期
3rdQ
1週 路線測量① -概要- 線形について説明できる。
2週 路線測量② -単曲線の構成要素- 単曲線の構成要素を説明することができる。
3週 路線測量③ -曲線設置法- 単曲線の測設に必要な計算ができる。
4週 路線測量④ -演習:偏角弦長法の計算- 単曲線の測設に必要な計算ができる。
5週 路線測量⑤ -実習:単曲線の設置- 計算結果をもとに、単曲線を測設できる。
6週 路線測量⑥ -緩和曲線の構成要素- 緩和曲線の構成要素を説明することができる。
7週 路線測量⑦ -クロソイド曲線の設置法- クロソイド曲線の測設に必要な計算ができる。
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解説
10週 路線測量⑧ -縦断曲線・横断曲線- 縦断曲線の計画高を計算できる。
11週 誤差の性質① -誤差の基本的性質- 誤差の種類について説明できる。
12週 誤差の性質② -最確値と標準偏差- 重みを考慮して最確値を計算できる。
13週 誤差の性質③ -誤差伝播の法則- 誤差伝播の法則を説明できる。
14週 誤差の性質④ -最小二乗法- 最小二乗法の原理を説明でき、回帰直線を求めることができる。
15週 〔学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量測定結果から、面積や体積の計算ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
地形測量の方法を説明できる。4前10,前11
等高線の性質とその利用について、説明できる。4前10,前11,前12,前13
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる。4後2,後3,後4,後5
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。3後11
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ実習・課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000