土木構造設計

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 土木構造設計
科目番号 0099 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「最新 橋構造 第3版」倉西茂・中村俊一 共著,森北出版
担当教員 岩坪 要

到達目標

1.橋梁の種類と役割を説明することができる。
2.構造設計手法の考え方を説明することができる。
3.構造物に作用する荷重の種類や材料特性を説明できる。
4.プレートガーダー橋の主桁の設計ができる。
5.橋梁の維持管理が説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 橋梁の種類と役割を説明することができる橋梁の種類と特徴を説明することができる。橋梁の種類と役割が説明できる。橋梁の違いが解らない。
評価項目2 構造設計手法の考え方を説明することができる許容応力度設計法と他の設計方法の違いが説明できる。許容応力度の計算ができる。許容応力度設計法が説明できない。
評価項目3 構造物に作用する荷重の種類や材料特性を説明できる構造設計に用いる荷重と使用材料の説明と設定ができる。構造物に作用する荷重と,使用する材料の種類が説明することができる。構造物に作用している荷重と使用する材料の種類が答えられない。
評価項目4 プレートガーダー橋の主桁の設計ができる許容応力度設計法に基づいた短スパンのプレートガーダー橋の設計ができる。設計の流れが説明できる。構造設計の流れが説明できない。
評価項目5 橋梁の維持管理が説明できる橋梁のライフサイクルと維持管理について説明ができる橋梁の代表的な損傷の説明ができる。橋梁の維持管理が分からない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
土木構造物は,鋼材やコンクリートなどの材料特性を踏まえながら,様々な規定や考え方に基づいて設計されている。その考え方は設計時だけでなく,インフラの維持管理・補修でも必要な考え方である。橋梁を例に,構造計画から構造計算,維持管理までを解説する。
授業の進め方・方法:
テキストを中心に授業を進める。講義の中では最近の話題提供を踏まえて解説をする。また,本科目は学修単位であるため,自学としてプレートガーダー橋の主桁の設計課題に取り組む。
注意点:
橋梁の設計を通じて,土木構造物の設計方法や考え方を理解する。短期集中的な科目となるため,各回後の復習は欠かせない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 講義の目的と目標を理解する
2週 橋の歴史と種類 「第1章 序論」橋梁の分類を理解する
3週 構造設計の方法 「第2章 橋の設計法」安全な構造設計の方法を理解する
4週 荷重と材料 「第3章 作用」構造設計で使用する荷重の種類を理解する
「第4章 材料」材料の種類と材料特性
5週 床組み,支承 「第14章 床版・床組・付属物」橋梁の構成部材を理解する
6週 鋼部材の設計 「第5章 耐荷性能に関する鋼部材の設計」部材設計の考え方を理解する
7週 部材の構造的安全性の照査 「第5章 耐荷性能に関する鋼部材の設計」安全性の照査の練習
8週 前期中間試験 確認試験
2ndQ
9週 試験の返却と解説 答案の返却と解説
後半ガイダンスと課題説明
10週 桁橋,プレートガーダー橋 「第6章 桁橋」「第7章 プレート・ガーダー」「第8章 合成桁」
各種桁橋の説明
11週 トラス橋,アーチ橋 「第9章 トラス橋」「第10章 アーチ橋」
トラス橋とアーチ橋の説明
12週 吊り橋,斜張橋 「第11章 吊り橋」「第12章 斜張橋」
吊り形式橋梁の説明
13週 設計課題(1) 設計課題の解説(その1)
14週 設計課題(2) 設計課題の解説(その2)
15週 設計課題(3) 設計課題の解説(その3)
16週 試験の返却と解説 答案の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。3
構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
計画性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。3
施工・法規工事執行までの各プロセスを説明できる。3
施工計画の基本事項を説明できる。3
品質管理、原価管理、工程管理、安全衛生管理、環境管理の仕組みについて、説明できる。3
建設機械の概要を説明できる。3
製図線と文字の種類を説明できる。3
CADソフトウェアの機能を説明できる。3
与えられた条件を基に設計計算ができる。3
設計した物をCADソフトで描くことができる。3

評価割合

試験設計課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000