複合工学セミナーII

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 複合工学セミナーII
科目番号 0109 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特になし・テーマに応じて別途紹介
担当教員 齊藤 郁雄,若杉 玲子

到達目標

1.地域社会が抱える問題について専門的立場から問題を指摘することが出来る。
2.異なる専門分野からの見解や意見を理解することができる。
3.問題点の抽出に必要な調査などを企画し計画的に実施することができる。
4.地域社会の問題についてなんらかの改善策を提案することができる。
5.調査結果や自らの提案を分かりやすく説明することができる。
6.取り組みの実施状況を継続的に記録することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地域社会が抱える複数の問題について、専門的立場から指摘することができる。地域社会が抱える何らかの問題について指摘できる。地域社会が抱える問題について何も指摘できない。
評価項目2異なる専門分野からの見解や意見を理解し、それに対する自分の意見を表明することができる。異なる専門分野からの見解や意見を理解することができる。異なる専門分野からの見解や意見を理解することができない。
評価項目3問題点の抽出に必要な調査などを、様々な観点から判断し、企画できるとともに、適切に実施することができる。問題点の抽出に必要な調査などを企画し、実施することができる。問題点の抽出に必要な調査などを実施することができない。
評価項目4地域社会の問題について、実現性が高く、効果的な改善策を提案することができる。地域社会の問題についてなんらかの改善策を提案することができる。地域社会の問題について何も改善策を提案することができない。
評価項目5適切なプレゼンテーション技法を用いて、調査結果や自らの提案を分かりやすく説明することができる。調査結果や自らの提案を説明することができる。調査結果や自らの提案を説明することができない。
評価項目6個人シートに取り組みの実施状況や課題・改善点等を適切かつ継続的に記録することができる。個人シートに必要事項を記録することができる。個人シートに必要事項を記録することができない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 3-2 説明 閉じる
本科到達目標 4-4 説明 閉じる
本科到達目標 6-1 説明 閉じる
本科到達目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実社会のモノづくりにおいては幅広い工学的視野から社会環境や自然環境と調和を保ちながら共生していくことが求められている。本セミナーは全学科の4・5年を対象に,異なる専門分野の学生が一緒になって,それぞれの専門分野の視野から,地域社会が抱える様々な問題に取り組むことにより、工学全体の幅広さや複合化・融合化の意義、科学技術が果たす役割について再認識することを目標とする。
授業の進め方・方法:
本セミナーは本校の「生産システム工学」教育プログラムの導入科目として、地域社会の抱える様々な課題をテーマとして取り上げ、問題点の抽出や改善策の提案を行ってもらう。なお、グループ構成は異なる学科の学生で構成するものとし、受け入れ人数は20名程度を目安とする。
注意点:
取り組みの内容については各グループで自ら計画することとするが、現場に出かけての資料収集、実態調査、アンケート、インタビューなどできるだけ学外での活動を盛り込むものとする。
授業スケジュールは一例であり、調査活動等については指導教員との相談の上で自由にスケジュールを立ててよい(休業期間を上手に使うこと)。
受講に当たっては指導教員やグループ仲間と密接な連絡を取り絶えず意見交換を図ること。
質問や要望は随時受け付けるので、教員室前の掲示を見て空き時間に訪れること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 科目概要・授業方針の説明、テーマ内容説明 授業の基本方針、到達目標を理解する。
2週 班分け、活動計画の作成 班毎に、テーマを設定し、活動計画を作成する。
3週 活動計画の作成 班毎に、テーマを設定し、活動計画を作成する。
4週 調査活動 活動計画に沿って、調査を行う。
5週 調査活動 活動計画に沿って、調査を行う。
6週 中間報告 調査結果について中間報告を行い、以後の活動方針について各班で調整する。
7週 調査活動 活動計画に沿って、調査を行う。
8週 調査活動 活動計画に沿って、調査を行う。
4thQ
9週 中間報告 調査結果について中間報告を行い、以後の活動方針について各班で調整する。
10週 調査活動 活動計画に沿って、調査を行う。
11週 調査結果のとりまとめ 調査結果をとりまとめる。
12週 調査結果のとりまとめ 調査結果をとりまとめる。
13週 改善策の提案・レポート作成 調査結果に基いて、改善策を考える。
14週 改善策の提案・レポート作成 班毎に改善策をまとめ、レポートを作成する。
15週 意見発表会・討論 班毎に調査結果と改善策を発表し、全体で討論する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。2
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。3
個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し、正しく実践できる。3
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。3
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。3
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。3
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。2
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。3
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。3
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。3
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 3
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。3
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。3
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。3
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。3
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。2
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。2
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。3
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。2

評価割合

レポート意見発表活動の記録合計
総合評価割合603010100
分野横断的能力603010100