環境エネルギーシステム

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境エネルギーシステム
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 森下 功啓

到達目標

1. 火力や原子力や再エネなどの各種発電の仕組みと特徴を説明できる
2. 気候変動を説明できる
3. 建築物における電気設備を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
火力や原子力や再エネなどの各種発電の仕組みと特徴を説明できるそれぞれの発電方式に対し、安定性や持続可能性や気候変動への対応を説明できる発電方式の機械的仕組みを説明できる発電機の仕組みを説明できない
気候変動を説明できる気候変動の現在の評価と未来への影響の大きさを説明できる温室効果ガスが気候変動に及ぼす影響と、国家間の取り組みを説明できる気候変動の原理を説明できない
建築物における電気設備を説明できる建築物における電気設備の種類を7つ以上説明できるとともに、それらと環境や省エネの関係を説明できる建築物における電気設備を5つ以上説明できる建築物における電気設備を3つ以上説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本科目では,現代社会のインフラを支える電力システムと、建築物における電気設備について学びます。また、電力と切り離せない気候変動に対する理解を深めます。
授業の進め方・方法:
 全コマ講義形式です。講義では、まず人類のエネルギー利用の変遷と気候変動、発電設備について学びます。また、後半からは建築物における各種の電気設備について学びます。電力や電気設備に関する基本的な知識の他、設備のトレンドを生み出している気候変動や省エネルギー化の流れを掴んでください。受講後には、これからの社会をエネルギーの面から創造できるエンジニアとしての素養を身につけることを期待しています。
注意点:
*1~3つのレポートを課します
*再試は必ずしも実施しませんが、実施した場合の得点pは、p = (本試の点数 + 2*再試の点数) / 3で求めます

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、エネルギー利用形態と資源の変遷 人間活動とエネルギーの関係を説明できる。
2週 気候変動と社会 気候変動の理由と現状を説明できる。
3週 様々な発電方式 交流電気と直流電気を説明できる。発電の原理と代表的な発電方法を説明できる。
4週 電力配送の仕組み 送電設備の種類や構成を説明できる。
5週 再生可能エネルギーと電力貯蔵システム 電力系統向け太陽光発電や風力発電の特徴と電力貯蔵システムを説明できる。
6週 建築における電気設備(受電設備、電力計測、配電) 電力を建築物で利用するために必要な受電設備・配電設備と利用した電力の計測設備について説明できる。
7週 建築における電気設備(保安設備) ブレーカーなどの保安設備の種類や構成を説明できる。また、安全な施設点検のために必要なことを説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却と解説
10週 建築における電気設備(照明) 照明の種類とその特徴を説明できる。
11週 建築における電気設備(燃料電池、コージェネレーション) 燃料電池を始めとした住宅向けの発電装置の特徴と、副産物である熱の効果的な利用について説明できる。
12週 建築における電気設備(太陽光発電・風力発電) 住宅やビルなど向けの再生可能エネルギーの利用に必要な設備と、コストついて説明できる。
13週 建築における電気設備(情報インフラ、IoT、省エネルギー) 建築物に必要な情報インフラと、暮らしを支えるIoTに加え、省エネに寄与するIoT設備を説明できる。
14週 建築における電気設備(未来の電力利用形態と設備) 住宅向けの電気自動車や再生可能エネルギーの普及によって住宅の電力システムが変わりつつあることを説明できる。
15週 期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3前3,後2,後3
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3前3,後2,後3
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3前3,後2,後3
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3前3,後2
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前3,後2
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。2
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。3後2,後3
建築系分野環境・設備自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。3後5,後12
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。3後4,後11,後13,後14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力502070
専門的能力30030