河川海岸工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 河川海岸工学
科目番号 0118 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「ハンディブック 土木」、オーム社、参考書:配布資料
担当教員 上久保 祐志

到達目標

1.河川の地形学について,説明することができる。
2.水の循環および降雨特性について説明することができる。
3.河川における治水,利水、環境保全の在り方を理解し、河川構造物について説明することができる。
4.波の基本的性質、海水の運動を説明することができる。
5.海における災害と対処法について説明することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.河川の地形学について,説明することができる.河川の分類と流域,流れ作用,河道形状について説明することができ,我が国における具体的な場所を例示することができる.河川の分類と流域,流れ作用,河道形状について説明することができる.河川の分類と流域,流れ作用,河道形状について説明することができない.
2.水の循環および降雨特性について説明することができる.降雨が発生するメカニズムを,熱力学を用いて詳細に説明することができる.降雨が発生するメカニズムを説明することができる.降雨が発生するメカニズムを説明することができない.
3.河川における治水,利水、環境保全の在り方を理解し,河川構造物について説明することができる. 治水と利水と環境保全の重要性およびこれまで設置している河川構造物について説明することができ,更に環境や利用といった側面についての調和を説明することができる. 治水と利水と環境保全のの重要性およびこれまで設置している河川構造物について説明することができる. 治水と利水と環境保全のの重要性およびこれまで設置している河川構造物について説明することができない.
4.波の基本的性質、海水の運動を説明することができる。波の基本的性質、海水の運動を数式を踏まえて説明することができる。波の基本的性質、海水の運動を説明することができる。波の基本的性質、海水の運動を説明することができない。
5.海における災害と対処法について説明することができる津波・高潮・高波・うねり・離岸流について,その発生メカニズムと対処法を説明することができる.津波・高潮について,その発生メカニズムと対処法を説明することができる.津波・高潮について,その発生メカニズムと対処法を説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
河川工学と海岸工学について、この科目では学修する。河川工学は私たちと河川との共生を経験的・理論的・技術的に体系づけた工学であり、流域における河道およびその周辺の災害の防御(治水)、水資源の確保と有効利用(利水)、および水域の環境保全を取り扱う科目である。また、海岸工学については、そのベースとなる「波」の基本的な性質や発生メカニズムを理解し、防災と環境の両面から必要とされる知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
河川と海といった身近なものに対する「土木工学」について学ぶ。特に、防災と環境の調和を目指せる知識について、身近な球磨川・八代海を事例として理解を深めていく。
注意点:
授業後は内容や背景等を調べると共に、実施内容がいろいろな場面で活用できるように定着を図ること。
※本科目は「学修単位」です。授業以外に、自学自習が必要です。
自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標を確認の上、配布しているノートを確認し、授業スライドに目を通しておくこと。
(事後学習)
ノートを見直し、必要に応じて授業スライドを確認して理解を深めること。
与えられた演習問題は、模範解答を見ずに解けるようにしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 河川工学概論 河川の分類と流域、河川の管理と整備について説明することができる。
2週 河川の地形学 河川の分類と流域、河川による地形変化について、説明できる。
3週 河川と治水(降雨・降水) 水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。
4週 河川と治水(河川計画と洪水対策) 河道およびダムによる洪水対策を説明できる。都市型水害と内水処理の対策について、説明できる。
5週 河川と利水、水資源の現状 日本の水資源の現況について、説明できる。
6週 河川と環境 河川環境ならびに環境保全について、説明できる。
7週 河川構造物 河川堤防・護岸・水制の役割について、説明できる。
8週 演習
2ndQ
9週 海岸防災(海岸工学概論、微小振幅波理論) 海岸の文化文明および歴史について,基本的なことを説明することができる。波の基本的性質を説明できる。
10週 海岸防災(浅水変形,砕波、風波) 波の基本的性質を説明できる。海水の運動を理解し、説明できる。
11週 海岸防災(海岸における災害と対処方法) 潮流、高潮、津波などの特徴を説明できる。
12週 海岸防災(海岸構造物に作用する波圧と波力) 廣井の式を用いて波圧と波力を計算で求めることができる。
13週 水害に対する防災および減災 治水、海岸防災について、対処法を含め説明することができる。
14週 水害に対する防災および減災 治水、海岸防災について、対処法を含め説明することができる。
15週 定期試験
16週 試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理河川の分類と流域について、説明できる。3前1,前2
河川の管理と整備について、説明できる。3前1,前5
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。3前2,前3
水文量の観測方法を説明でき、流域平均雨量を計算できる。3前2,前3
河道およびダムによる洪水対策を説明できる。3前4,前13,前14
都市型水害と内水処理の対策について、説明できる。3前4
日本の水資源の現況について、説明できる。3前5
河川堤防・護岸・水制の役割について、説明できる。3前7
津波と高潮の特徴を説明できる。4前13,前14
波の基本的性質を説明できる。3前9,前10,前11,前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000