物理II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物理II
科目番号 0119 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「総合物理①」「総合物理②」 國友正和 他著 数研出版 「リードLightノート物理」「フォローアップドリル物理(力と運動・熱と気体)」「フォローアップドリル物理(電気と磁気)」 数研出版
担当教員 東田 洋次

到達目標

1.運動量保存法則を正しく理解し,問題に適用できる。
2.等速円運動と単振動,万有引力について正しく理解し,問題に適応できる。
3.電場と電位について基本的な問題を解くことができる。
4.回路を流れる電流や電圧について,計算することができる。
5.微分・積分を力学に適用することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.運動量保存法則を正しく理解し,問題に適用できる。さまざまな問題に運動量保存法則の概念を正しく適応し,解くことができる。基本的な運動量保存法則の問題を解くことができる。基本的な運動量保存法則の問題を解くことができない。
2.等速円運動と単振動,万有引力について正しく理解し,問題に適応できる。さまざまな問題に等速円運動と単振動,万有引力の概念を正しく適応し,解くことができる。基本的な等速円運動と単振動,万有引力の問題を解くことができる。基本的な等速円運動と単振動,万有引力の問題を解くことができない。
3.電場と電位について基本的な問題を解くことができる。さまざまな問題に電場・電位の概念を正しく適応し,解くことができる。基本的な電場・電位の問題を解くことができる。基本的な電場・電位の問題を解くことができない。
4.回路を流れる電流や電圧について,計算することができる。 さまざまな回路に電流・電圧の概念を正しく適応し,計算することができる。基本的な回路の電流・電圧を計算することができる。 基本的な回路の電流・電圧を計算することができない。
5.微分・積分を力学に適用することができる。力学のさまざまな問題に微分・積分を適用することができる。力学の基本な問題に微分・積分を適用することができる。力学の基本な問題に微分・積分を適用することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年で学習した物理Ⅰに引き続き,物理学の基礎的な内容を学習する。具体的には,2年で学んだ力学の発展として円運動や万有引力,さらに電気についても学習する。また,数学で学習した微分・積分を力学に適用し,より体系的に学習する。
授業の進め方・方法:
物理Ⅱでは、物理Ⅰに引き続き、より進んだ内容について、物理的な思考方法とそれを表現する方法を学習する。演習問題を解きながら一層理解を深めるとともに,数式を取り扱う力をつける。
注意点:
物理は積み上げ型の理解が要求される科目なので、復習を欠かさず行うことが大切です。その日理解できなかった点は理解し,学んだことを整理し,次の授業に備えてください。また毎回,学んだ範囲に相当する問題集の問題を示すので,自分で解くとさらに理解が深まります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動量と力積 運動量と力積について理解し,問題を解くことができる。
2週 運動量保存の法則 運動量保存の法則を理解し,問題に正しく適応できる。
3週 運動量保存の法則2 運動量保存の法則について,反発係数やエネルギー保存を絡めた問題を解くことができる。
4週 等速円運動 等速円運動の要素(角速度,速度,加速度)について理解し,計算できる。
5週 慣性力と遠心力 慣性力と遠心力について理解し,問題を解くことができる。
6週 単振動 単振動の要素(角振動数,速度,加速度)について理解し,計算できる。
7週 単振り子とばね振り子 単振り子,ばね振り子の周期を導出できる。
8週 〔中間試験〕
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解説 試験を見直すことで,間違えた点を理解するとともにこれまで学んだことを復習する。
10週 万有引力と天体の運動 ケプラーの法則,万有引力,その位置エネルギーについて理解し,問題を解くことができる。
11週 静電気とクーロンの法則 静電気力について,正しく求めることができる。
12週 電場と電気力線 電場と電気力線,ガウスの法則について理解し,問題を解くことができる。
13週 電位と等電位面 電位について理解し,一様な電場の場合と点電荷の場合について,電位を計算することができる。
14週 導体と不導体 導体と不導体の性質(静電誘導,誘電分極)について理解し,問題を解くことができる。
15週 〔前期末試験〕
16週 前期末試験の返却と解説 試験を見直すことで,間違えた点を理解するとともにこれまで学んだことを復習する。
後期
3rdQ
1週 コンデンサー コンデンサーとは何か理解し,静電容量,合成容量を計算できる。
2週 コンデンサー2 コンデンサーを接続した場合の電気量や電圧について理解し,問題を解くことができる。
3週 電流と抵抗 電流と抵抗,オームの法則について理解し,問題を解くことができる。
4週 電力とジュール熱 電力・電力量・ジュール熱について理解し,問題を解くことができる。
5週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を正しく問題に適応し解くことができる。
6週 いろいろな回路 非直線抵抗やコンデンサーを含んだ回路について正しく把握し,問題を解くことができる。
7週 問題演習 問題演習することで,学習したことを定着させる。
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解説 試験を見直すことで,間違えた点を理解するとともにこれまで学んだことを復習する。
10週 物理量と微分・積分 変位・速度・加速度や仕事・力積を微分・積分を用いて計算できる。
11週 微分方程式としての運動方程式 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立てて,解くことができる。
12週 角運動量と角運動量保存則 角運動量を求めることができ,角運動量保存則について,例を挙げて説明できる。
13週 慣性モーメントと剛体の運動 簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができ,剛体の回転の運動方程式を立てて解くことができる。
14週 問題演習 問題演習することで,学習したことを定着させる。
15週 〔後期学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説 試験を見直すことで,間違えた点を理解するとともにこれまで学んだことを復習する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後10
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後11
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前1,前2,前3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前1,前2,前3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前1,前2,前3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前6
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前6,前7
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前4,前5
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前10
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10
角運動量を求めることができる。3後12
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後12
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後13
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後13
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3前14
電場・電位について説明できる。3前12,前13
クーロンの法則が説明できる。3前11
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3前11
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3後3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3後3
ジュール熱や電力を求めることができる。3後4
物理実験物理実験電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験確認テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801000010100
基礎的能力801000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000