生涯スポーツIV

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生涯スポーツIV
科目番号 0133 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じ資料を配布または掲示するが、ニュースや新聞、インターネット及びテレビ放映を活用し、自学自習すること。
担当教員 川尾 勇達,四宮 一郎

到達目標

1.技能の向上と各種大会の計画立案及び運営ができる。(生涯スポーツにつながるよう)
2.ルールを理解し、審判法を習得することができる。
3.社会的態度(規則を守る、責任感、協調性、安全性)を身につけ、行動することができる。
4.わが国の健康問題を理解し、生涯にわたり健康な生活を送るための知識を身につけ、日常生活で実践ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実技基本的な技術を身につけ、ルールを覚え、各チームで協力し積極的に練習や試合を運営することができる。経験者はチームやクラスメイトに指導をし、被指導者の技能を高めることができる。基本的な技術を身につけ、ルールを覚え、各チームで協力し練習や試合に参加できる。経験者はチームやクラスメイトに技能向上に関する指導をすることができる。基本的な技術を身につけたり、ルールを覚えたりすることが殆どできず、練習や試合に対して消極的な態度で参加している。経験者でありながら、チームやクラスメイトに技術向上に関する指導や競技や試合運営及び補助を行わない。
保健理論健康に生きていくために必要な知識と健康を害する行動や環境への対処方法を理解し、試験で総合的な考察を説明(記述)することができる。健康に生きていくために必要な知識と健康を害する行動や環境への対処方法の基礎知識を覚え、試験で答えることができる。健康に生きていくために必要な知識と健康を害する行動や環境への対処方法の基礎知識を覚えたり、試験で答えたりすることができない。
取り組み方・安全配慮・協力授業や各種目のルールに則って安全に行動ができる。また、授業で使う道具や施設の準備を行ったり、それらを安全に配置したりすることができる。 他者と協力・強調してチームのために参加・応援・補助をする活動ができる。時にリーダーとしてグループに提案や指示を出したり、意見や場面の取りまとめができる。 授業・実技実施上の安全性、ルール(競技・校則)に則った場面にふさわしい身なり、服装、態度を判断し、自己を律した選択ができる。授業や各種目のルールに則って安全に行動ができる。また、授業で使う道具や施設を適切に使用することができる。 自分本位な活動にならないように、参加・応援・補助をすることができる。 授業・実技実施上の安全性、ルール(競技・校則)に則った場面にふさわしい身なり、服装、態度を判断できる。授業や各種目のルールに則った行動や安全に配慮したプレー・活動ができない。また、授業で使う道具や施設を安全に適切に使用しない。 個人活動の割合が多くなったり、自分本位の活動ばかり行ったりする。 授業・実技実施上の安全性、ルール(競技・校則)に則った身なり、服装、態度ができない。場面にふさわしい判断ができない。
体力テスト健康に生きていくために必要な知識を理解し、自身の体力テストの結果を大きく向上させる事ができる。 体力を向上させる知識を理解し、体力テストの結果を向上させる行動がとれる。健康に生きていくために必要な知識を理解し、自身の体力テストの結果を向上させる事ができる。 体力テストの結果を向上させる行動がとれる。健康に生きていくために必要な知識を理解していない。 体力テストの結果を向上させる行動がとれない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生涯スポーツでは、走・跳・投・泳をバランスよく配合した種目で構成している。
スポーツ分野では運動能力の基礎となる動作や体力を高め、グループ学習では礼儀や作法、集団の中での態度を学ぶ。
保健分野では自分の生活に関わる病気や運動習慣、心と体の在り方について学ぶ。喫緊の時事問題があればそちらを優先して学習することもある。
運動の楽しさや身体との付き合い方、生涯にわたって心身の健康を維持するための基本的な考え方を身につけることは、学生諸君のより良い学生生活、より良い卒業後の生き方につなげる鍵となる。
授業の進め方・方法:
生涯スポーツでは、以下の内容を実施する
【実技】
選択実技 : バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、サッカー、ソフトボール、バドミントン、卓球、トレーニング
全員必修 : 水泳(4~5週)
体力テスト: 新体力テスト(文部科学省のテストを2~4週)、持久走(12分間走テストを2週)
【理論】
保健理論

授業は異学年・異学科で構成し、学年縦割りグループで実技種目を学習していく。天候や施設の状況によって実施する週数は変更になることもある。
4年生は生涯スポーツという授業が最終年度となる。生涯スポーツⅠ・Ⅱ・Ⅲで経験した活動を通して,リーダーシップを積極的に発揮し1・2年生の活動をリードし授業単元での技術(選択種目)習得やグループ活動を計画的に円滑に進める役割を担うが,3年生の生涯スポーツⅢを履修している学生達へのグループマネジメントや協力方法の指導や一緒に考えて解決に向かうという態度も備えていってもらいたい。実技の技術内容についても、初めて学ぶ学生達への手ほどきができるように教え方と,評価方法の妥当性についても考えていってもらう。学習者(学ぶ者)としての態度は下級生に示せるようにしつつ、学習方法の指導やリーダーとして授業全体に目をくばりながら参加者皆が良い学習の時間となるよう心がけていく。クラブ活動などで経験のある種目に関しては技術面での指導とともに、試合の運営や審判方法等も説明をしながらゲーム運営や評価にも積極的に関わっていくことを期待する。
各種目では、基礎体力向上のための健康維持に必要な最低限の体力を確保するために、トレーニングを兼ねた準備運動を行う。
その後、実技へと移行していく。授業形態はグループでの活動が中心となるため、始めの説明を理解しながら聞き実技に移る。
得意・不得意がある場合は、学生同士で教え合うことで、理解を深め技能向上を目指す。
技能のレベルの評価だけでなく、技能の「向上」や、向上のための理論の「理解」、また「教えること」も評価となる。
相談したりしながら学習の質を高め、ゲームや記録測定、実技試験に向けてステップアップしていく形をとる。
授業受講時は必ず指定の体操服で受講する。
注意点:
授業で配布する資料以外にも、図書館に関連図書をそろえているので、自分で資料を集め理解を深めたり、方法を学んだり、技術の向上に努めてもらいたい。
保健体育では、受講者が運動や健康、命の大切さ、生命活動の神秘を再認識し、授業で学んだことを日常生活で実践できるようになってもらいたい。
実験実習科目と同様、場面にふさわしい身なり、服装、態度を自ら判断し、時に律して選択をしていくこと。学生生活全体を通してエンジニアとしての安全・安心への意識や他者との関わりを通して自己を成長させていく過程の一助となることを願っている。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 全体オリエンテーション、グループ分け
グループごとのオリエンテーション
体力テスト:新体力テスト①(屋内種目)
実技における評価内容と体育実技での取り組み方を理解する。
2週 実技1 導入
基本動作やルールの説明と技術練習、簡易ゲーム
選択種目の基本的なルールと基本動作(個人技術、集団技術)を理解する。
3週 実技2
基本動作や技術練習と簡易ゲーム
基本的なルールと基本動作(個人技術、集団技術)を理解したうえで、簡単なゲームや実践を行うことができる。
ゲームの審判方法を理解する。
4週 実技3
グループでの基本練習、技術練習とゲーム
グループで協力して基本動作(個人技術、集団技術)の練習をすることができる。
ゲームの運営方法を理解する。
審判方法を理解し実践することができる。
5週 実技4
グループでの技術練習とゲーム、ゲーム運営
グループで協力して集団技術の練習をすることができる。
ゲームの運営方法を理解する。
審判方法を理解し実践することができる。
6週 実技5
グループでの専門的な練習とゲーム、ゲーム運営
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
7週 実技6
グループ練習とゲーム(大会(リーグ)運営)
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
8週 <前期中間試験> 実技実施なし
2ndQ
9週 実技7
グループ練習とゲーム(大会(リーグ)運営)
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
10週 実技8 評価
個別技能評価、口頭試問、グループ評価、
運営取り組みなど
評価
選択種目に必要な基本技術が実践できる。
選択種目に必要な基本技術が向上している。
選択種目に必要な基本技術を理解している。
選択種目に必要な基本技術を相手に説明したり、教えたり、向上させたりることができる。
選択種目に必要なルールを理解しゲームの審判ができる。
ゲームの運営ができる。
※種目やグループの技能レベル、経験者の数によって評価項目は変動する事がある。
11週 実技9 評価
個別技能評価、口頭試問、グループ評価、
運営取り組みなど
評価 前週の続き
12週 水泳1 オリエンテーション、泳力測定(50m)
水泳授業の説明、注意事項
泳力測定(50mの記録測定)
島国の国民に必要とされる泳力について理解する。
水泳授業での危険性と危険行動について理解する。
自分の泳力を知る。
13週 水泳2 グループ分け 泳力別練習①
泳力別に3~4グループに分かれて練習
グループに必要な練習方法や能力、技能を理解しできるようになる。
A:より速く、長く(多く)泳ぐことができるようになる。複数の泳法で泳ぐことができる。
B:より速く泳ぐことができるようになる。複数の泳法でおよくことができるようになる。
C:自分のペースで長く(多く)泳ぐことができるようになる。複数の泳法で泳ぐことができるようになる
D:泳法を問わず、足を着かずに50m泳ぐことができるようになる。
※A~Dのグループ数、およびグループ内の到達目標は、学年のレベルや各レベルの人数に応じて調整する。
14週 水泳3 泳力別練習②
泳力別に3~4グループに分かれて練習
同上
15週 水泳4 泳力測定(50m)評価
泳力測定(50mの記録測定)、後期授業案内
自分の泳力を知る。
50mの泳力(タイム、技術)が向上している。
相手に説明したり、教えたり、向上させたりることができる。
泳力が無く、向上が僅かでも、粘り強く技能や体力の向上のために努力することができる。または、泳ぐために必要な基本技術や理論を理解している。技能向上のための練習方法を理解している。
※水泳未受講者、水泳成績不振者は、夏季休業中の補講参加で到達目標に到達したかを評価する。
16週 <前期末試験>
(補講日等で実施)
水泳 測定(荒天時予備日)、後期授業の案内
実技実施なし
※荒天で水泳中止があった場合は、補講日等で実施
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション
グループ分け、グループオリエンテーション
体力テスト:新体力テスト②(屋内種目)
実技における評価内容と体育実技での取り組み方を理解する。新体力テストの測定方法を理解する。自分の体力を知る。
2週 体力テスト
 新体力テスト③(屋外種目、残り種目)
新体力テストの測定方法を理解する。
自分の体力を知る。
3週 実技1 導入
基本動作やルールの説明と技術練習、簡易ゲーム
選択種目の基本的なルールと基本動作(個人技術、集団技術)を理解する。
4週 実技2
基本動作や技術練習と簡易ゲーム
基本的なルールと基本動作(個人技術、集団技術)を理解したうえで、簡単なゲームや実践を行うことができる。
ゲームの審判方法を理解する。
5週 実技3
グループでの基本練習、技術練習とゲーム
グループで協力して基本動作(個人技術、集団技術)の練習をすることができる。
ゲームの運営方法を理解する。
審判方法を理解し実践することができる。
6週 体力テスト
 持久走(12分間走)①
12分間走の測定方法と持久力の生理学的特性を理解する。自分の体力を知る。
7週 実技4
グループでの技術練習とゲーム、ゲーム運営
グループで協力して集団技術の練習をすることができる。
ゲームの運営方法を理解する。
審判方法を理解し実践することができる。
8週 <後期中間試験>  実技実施なし
4thQ
9週 実技5
グループでの専門的な練習とゲーム、ゲーム運営
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
10週 実技6
グループ練習とゲーム(大会(リーグ)運営)
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
11週 実技7
グループ練習とゲーム(大会(リーグ)運営)
グループで協力して自分たちに必要な練習を考えることができる。またそれを実践することができる。
ゲームの運営方法を理解し実践することができる。
審判方法を理解し実践することができる。
12週 体力テスト
 持久走(12分間走)②
次年度の目標に向かって体力向上の方法を理解する。また、次の目標を立てることができる。
13週 実技8 評価
個別技能評価、口頭試問、グループ評価、
運営取り組みなど
評価
選択種目に必要な基本技術が実践できる。
選択種目に必要な基本技術が向上している。
選択種目に必要な基本技術を理解している。
選択種目に必要な基本技術を相手に説明したり、教えたり、向上させたりることができる。
選択種目に必要なルールを理解しゲームの審判ができる。
ゲームの運営ができる。
※種目やグループの技能レベル、経験者の数によって評価項目は変動する事がある。
14週 実技9 評価
個別技能評価、口頭試問、グループ評価、
運営取り組みなど
評価 前週の続き
15週 <学年末末試験> 実技実施なし
16週 (荒天時予備日)
 持久走測定、成績確認、実技試験予備日
成績確認、実技試験等予備日

評価割合

実技(1)前期実技(2)後期水泳新体力テスト・健康増進活動持久力テスト・健康増進活動保健理論取り組み・態度合計
総合評価割合2020535101030130
基礎的能力101055510045
専門的能力00000000
分野横断的能力1010030503085