概要:
哲学的な思考方法を理解し,論理的に考察し,説明するためのスキル向上を図る。
今年度取り上げるテーマは,認識論および科学技術論である。
授業の進め方・方法:
講義中心で行うが,事例に即し,あるいは提示されたテーマに関して受講者に考察,表現させることもおこなう。また,思考訓練を兼ね,アクティビティを実施することもあるため,積極的に授業に参加してほしい。
注意点:
授業で説明されたことを聴いて理解できたと思うだけでなく,理解した内容を具体的に用いることができるよう,自習課題等に取り組むこと。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス:問題提起 認識論のアポリア |
近代哲学の認識論上の問題について理解し、説明できる。
|
2週 |
近代的世界観と自然科学的認識論 |
近代的世界観の特徴と自然科学的態度との関係について説明できる。
|
3週 |
主観-客観構造と認識論上の問題 |
認識論の問題の背景となる主観-客観構造について理解し、説明できる。
|
4週 |
カントの認識論:哲学的認識論(1) |
カントの認識論(純粋理性批判)の概要について理解し、近代認識論をどのように乗り越えようとしているのか説明できる
|
5週 |
フッサールの認識論:哲学的認識論(2) |
フッサールの認識論の概要について理解し、説明できる。
|
6週 |
認識の言語論的構成 |
言語論(ソシュールなど)の基本について理解し、認識とのかかわりについて説明できる。
|
7週 |
社会構成主義 |
社会構成主義の概要について理解し、特にリスク問題と関連させながら説明できる。
|
8週 |
科学・技術と社会との関係 |
現代社会における科学・技術の問題を考察する背景や意味について理解し、説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
〔中間試験〕 |
前半の学習内容について理解度を確認する。
|
10週 |
ハイデガーのテクノロジー論(1) |
近代テクノロジーに対する否定的見解について理解し、説明できる。
|
11週 |
ハイデガーのテクノロジー論(2) |
ハイデガーのテクノロジー論に基づき、現代社会の種々の問題について検討し、自分の考えを述べる。
|
12週 |
テクノロジーの影響:政治・経済活動への影響 |
テクノクラシーなど、テクノロジーの発達が政治、経済分野にどのような影響を及ぼしたのかを理解し、説明できる。
|
13週 |
近代合理主義の影響:システムと生活世界 |
近代科学の根底にある合理主義について、J.ハーバーマスの議論の概要を理解し、説明することができる。
|
14週 |
科学・技術と人類の福祉 |
日本学術者会議などの見解を手掛かりに、科学・技術のあるべき方向とその可能性について検討する。
|
15週 |
科学・技術と現代社会 |
後半の授業内容を振り返り、科学・技術と現代社会との関係について考察し、自分の考えを述べる(小論文演習)
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | 前1,前3,前4,前5,前6,前7,前9 |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | 前1,前3,前4,前5,前6,前7,前9 |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 3 | 前1,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9 |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | 前2,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 3 | 前2,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。 | 3 | 前12,前13 |