概要:
この講義では,現代の便利な生活を支えている自動車やエアコンなどの電気機器の基本的な原理である,熱力学,物体の運動,電磁気学を学ぶ.熱力学では,熱伝達,熱機関,空調機の原理などを取り扱う.また,物体の運動では,剛体の重心や回転運動を扱う.電磁気学では,静電気と電流の関係を取り扱う.
※実務との関係
この科目は,企業で電子回路と機械構造を含むハードウェアを開発していた教員らが,その経験を活かし,土木・建築系技術者に必要な物理学について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を進めながら,できる限り実験を取り入れ,応用例も示しながら理解を促していく.また,問題練習を通して,原理への理解の定着を図るとともに,物理量の大きさを見積もる能力と事象を単純化(モデル化)して考えるの能力の向上を目指す.
注意点:
*分かった気にならずに練習問題を解きましょう.
*実際の身の回りの現象に注目し,学んだことを適用・応用してみましょう.
*電磁気学の内容については、3年生以前の学習状況を鑑みて変更することがあります.
*新型コロナウイルス対応によっては、試験を実施せず、課題のみで成績を決めることがあります.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
熱とは何か? 熱と温度の違い。 |
エネルギーとしての熱の意味を理解し説明できる.
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2週 |
熱の移動とプランクの放射法則 |
理想気体の状態方程式から,気圧,温度,体積の関係および気体のする仕事を計算できる.
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3週 |
理想気体の状態方程式と気体分子運動論 |
熱伝導と放射について理解し,伝達されるエネルギーを見積もることができる.
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4週 |
熱力学の第一法則 |
熱力学第一法則を理解しエネルギー保存測を説明できる
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5週 |
熱力学の第二法則
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熱の関与する現象は不可逆過程であることを理解し,説明できる.
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6週 |
熱機関の効率とカルノーサイクルにおける仕事 |
仕事の最大効率を説明し計算できる.
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7週 |
ヒートポンプ型空調機の性能、問題演習 |
ヒートポンプの原理を理解し計算ができる.問題解決に、原理や考え方を適用できる。
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8週 |
問題演習 |
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2ndQ |
9週 |
〔中間試験〕 |
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10週 |
試験返却と解説
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11週 |
クーロンの法則、電場・電気力線 |
静電気を理解し、点電荷間に働くクーロン力が計算できる。
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12週 |
導体と電場,ガウスの法則 |
ガウスの法則を説明できる
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13週 |
電位・電場のエネルギー |
電位と電場のエネルギーについて説明できる。
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14週 |
コンデンサー,問題演習 |
コンデンサーの容量を計算し評価できる。
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15週 |
〔前期末試験〕 |
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16週 |
試験返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
回転運動と剛体の概略についての説明 |
力のモーメントを求めることができる。
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2週 |
質点の回転運動 |
角運動量を求めることができる。また、角運動量保存則について理解し、具体的な例を挙げて説明できる。
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3週 |
剛体の釣り合い |
力が釣り合うための2つの条件について理解し、釣り合いに関する計算ができる。
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4週 |
問題演習 |
配付した演習問題の解答・解説内容を理解することができる。
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5週 |
剛体の回転運動 |
剛体の慣性モーメントを求めることができる。また、剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
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6週 |
重心、図心 |
重心・図心に関する計算ができる。
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7週 |
問題演習 |
配付した演習問題の解答・解説内容を理解することができる。
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8週 |
〔中間試験〕 |
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4thQ |
9週 |
試験解答 |
試験結果を見直し、理解させる。理解が不足している学生に対しては再試験を実施する。
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10週 |
断面の性質(1) |
断面一次モーメント、断面二次モーメントについて理解し、計算ができる。
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11週 |
断面の性質(2) |
断面一次モーメント、断面二次モーメントについて理解し、計算ができる。
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12週 |
座屈理論 |
座屈の原理を説明できる。オイラーの公式を用いて計算することができる。
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13週 |
断面力 |
断面内の応力分布を計算することができる。
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14週 |
問題演習 |
配付した演習問題の解答・解説内容を理解することができる。
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15週 |
〔後期学年末試験〕 |
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16週 |
試験返却と解説 |
試験結果を見直し、理解させる。理解が不足している学生に対しては再試験を実施する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前10 |
角運動量を求めることができる。 | 3 | 前11 |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | 前11 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前12 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 前13 |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 前14 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 前14 |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | 前2 |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | 前2,前4 |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | 前4 |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | 前4 |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 3 | 前4 |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | 前2 |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | 前2 |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | 前1 |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前1 |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 3 | 前4,前5 |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | 前5,前6 |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | 後6,後7 |
電場・電位について説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後7 |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後7 |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | 後1,後2,後3,後7 |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | 後10 |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | 後11 |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | 後11 |