鋼構造工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 鋼構造工学Ⅰ
科目番号 0186 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 建築学構造シリーズ「建築鉄骨構造 改訂3版」 松井千秋 編著,オーム社
担当教員 後藤 勝彦

到達目標

1.鉄骨構造の種類と特徴が説明できる。
2.荷重の種類と設計方法の考え方を説明できる。
3.鋼材の性質を説明できる。
4.座屈現象が説明できる。
5.引張材,圧縮材,曲げ材の構造設計計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鉄骨構造を,力学面と材料面から説明ができる。鉄骨構造が説明できる。鉄骨構造とコンクリート構造の区別ができない。
評価項目2荷重の種類の説明ができ,各種設計方法の特徴について説明することができる。設計方法と荷重の種類をそれぞれ答えられる。構造設計に用いる荷重が答えられない。
評価項目3鋼材の応力-ひずみ関係から材料の特徴を説明することが出来る。建築構造用のJIS鋼材の種類が答えられる。鋼材と他の材料との区別ができない。
評価項目5部材の座屈の基礎式が誘導でき,座屈荷重の計算ができる。圧縮材と曲げ材の座屈現象が説明できる。 座屈現象が説明できない。
評価項目6鋼構造設計規準に基づいた設計計算ができる。各部材の設計上の観点が説明できる。 部材の種類が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
社会基盤を支えている構造物の主たる材料として鋼材がある。この鋼材を用いた鉄骨構造の構造設計について,その材料としての性能や荷重や接合部の設計手法について,鋼構造設計基準に基づいた講義を行う。
授業の進め方・方法:
専門用語の理解を中心に解説をし,材料,荷重,各部の説明をしながら演習問題で理解を深めていく。
鋼部材の構造設計を中心に説明し,許容応力度設計について理解を深める.
授業の復習・予習は自学自習で行うこと.計算課題が出題される場合の演算時間は自学自習で行う.
〇その他,自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標を確認の上,授業資料と教科書の該当箇所に目を通しておくこと。
(事後学習)
授業資料と教科書から要点をノートに整理してまとめる等によって,内容の深い理解に努めること.
計算課題や教科書の演習問題に取り組むことで,実践力を養うこと.
計算課題は直前に急いで取り組むのではなく,余裕をもって挑むこと.
注意点:
構造力学で学んだ力学挙動は必要不可欠であるため,随時,復習を行うことが望ましい。また,設計計算は単純な計算ではないため,確実にスピーディーに取りかかることが求められる。日頃から手を動かして演習問題に取り組む習慣が必要となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,鉄骨の歴史1
鉄の歴史について理解できる.
2週 鉄骨の歴史2
鉄の歴史について理解できる.
3週 鉄骨構造概論
鉄骨構造の概要について理解できる.
4週 鋼材の製法
鋼材の製法について理解できる.
5週 鋼材の機械的性質と種類
鋼材の機械的性質と種類について理解できる.
6週 鋼材の機械的性質と種類
鋼材の機械的性質と種類について理解できる.
7週 引張材の設計
引張材の設計を理解できる.
8週 中間評価
2ndQ
9週 中間評価の解説,圧縮材の設計式 圧縮材の設計を理解できる.
10週 圧縮材の設計式 圧縮材の設計を理解できる.
11週 圧縮材の演習
圧縮材の設計を自分で行えることができる.
12週 曲げ材の設計式
曲げ材の設計式を理解できる.
13週 曲げ材の演習
曲げ材の設計を自分で行えることができる.
14週 曲げ柱の設計式,曲げ柱の演習
曲げ柱の設計式を理解できる.曲げ柱の設計を自分で行えることができる.
15週 (定期試験)
16週 期末試験の解説 期末試験の解説,まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4前5,前6
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4前4
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。4前5,前6
構造骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4前6
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4前6
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前9,前10,前11
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前9,前10
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。3前6
S造の特徴・構造形式について説明できる。4前3
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。4前6
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4前7,前9,前10,前11
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4前14
曲げ材の設計の計算ができる。4前12,前13

評価割合

試験ノート相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合801000010100
基礎的能力0000000
専門的能力801000010100
分野横断的能力0000000