土木設計演習I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 土木設計演習I
科目番号 0215 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 プリント配布
担当教員 橋本 淳也

到達目標

1. 道路構造令に定められる項目の根拠を理解し,道路設計に生かすことができる。
2. 地理的条件を整理し、その条件を踏まえた道路線形を描くことができる。
3. 設計課題を通して、道路の設計手順を理解し、基本的な図面、資料を作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 道路構造令に定められる項目の根拠を理解し,道路設計に生かすことができる。道路構造令の規定とその根拠について説明ができ、道路幾何構造設計に適用することができる。道路構造令の規定が説明でき、道路幾何構造設計に適用することができる。道路構造令の規定が説明できず、道路幾何構造設計への適用ができない。
2. 地理的条件を整理し、その条件をふまえて道路線形を描くことができる。地形図から地形を読み取り、地勢から道路の役割を設定することができる。あわせて、それに基づいた道路線形を描くことができる。地形や地勢などの地理的条件を整理することができ、それに基づいた道路線形を描くことができる。地形や地勢などの地理的条件を整理することができない。または、条件にもとづいた道路線形を描くことができない。
3. 設計課題を通して、道路の設計手順を理解し、基本的な図面、資料を作成できる。道路の設計手順に沿って、設計に必要な計算、資料の作成等ができる。製図規則に則した設計図面を描くことができる。道路の設計手順に沿って、製図規則に則した設計図面を描くことができる。製図規則に則した設計図面を描くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
社会資本整備に欠かせない“道路”の設計や施工に関する課題に取り組む。まず,道路を計画し,施工するまでに必要な法令や概略設計の進め方を学んだ後,実際に地形図上に道路を設計する。次に,舗装の構造や土質試験,舗装の構造設計法などを学び,概略設計を行った道路について舗装厚の設計を行う。
授業の進め方・方法:
地形図をもとに道路の概略設計,道路標準断面の構造設計(アスファルト舗装)を行う。これらの設計演習を行う際には,関連の専門知識を事前に確認し,不足する場合は必要に応じて講義しながら実施する。また,設計作業に必要な現場調査や現場見学等を適宜実施する。

* 測量学や土質試験の知識を活用する。事前に指示するので復習すること。
* 設計課題は授業だけではなく,放課後等の時間を確保して課題に取り組み,完成度を上げること。
* 道路を走った時感じたことを覚えておこう。そしてそれを道路設計に生かしてみよう。
注意点:
評価方法は以下の3通りである。
a)到達目標の1,2は前期中間試験で評価
b)到達目標の1~3は図面・レポートで評価
評価点は,評価方法a),b),c)の重みをそれぞれ30%,70%として算出し,60点以上を合格とする。

演習内容は既に学んだ測量学や土質工学の知識を活用することから,事前に復習する時間を確保すること。また,演習課題が示された後は,より良い成果が得られるように,参考書や関連する専門書を読みながら主体的に取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 道路の機能と段階構成について説明できる。
2週 道路構造令の解説と運用① 道路構造令の主な条文の内容とその目的や運用について説明できる。
3週 道路構造令の解説と運用② 同上
4週 道路構造令の解説と運用③ 同上
5週 道路構造令の解説と運用④ 同上
6週 地形図の見方 地形図から地形を想定し、地形に応じた路線案を示すことができる。
7週 道路の設計手順 計画の形成段階について説明できる。
8週 〔前期中間試験〕
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解説
10週 設計課題① 路線の概略設計 地理・地勢や沿線環境に応じた路線案を示す。
11週 現地調査 設計課題の現地を確認し、問題点の抽出し整理する。
12週 現地調査 同上
13週 現地調査 同上
14週 設計課題② 代替案検討のための資料作成 代替案を示し、長所や短所について説明する。
15週 設計課題③ 代替案の比較・検討 複数の代替案を客観的視点から比較・決定する。
16週 設計課題④ 代替案の決定 同上
後期
3rdQ
1週 設計課題⑤ 平面線形の設計 平面線形を図面に描く。
2週 設計課題⑥ 平面線形の設計 同上
3週 設計課題⑦ 平面線形の設計 同上
4週 設計課題⑧ 平面線形の設計 同上
5週 設計課題⑨ 縦断線形の設計 計画高を算出し、縦断線形を図面に描く。
6週 設計課題⑩ 縦断線形の設計 同上
7週 設計課題⑪ 縦断線形の設計 同上
8週 設計課題⑫ 縦断線形の設計 同上
4thQ
9週 設計課題⑬ 縦断線形の設計 同上
10週 設計課題⑭ 縦断線形の設計 同上
11週 設計課題⑮ 横断断面図の作図 道路横断面を図面に描く。
12週 設計課題⑯ 横断断面図の作図 同上
13週 設計課題⑰ 横断断面図の作図 同上
14週 設計課題⑱ レポートの整理 設計図等をとりまとめ、整理する。
15週 道路舗装概論 鋪装の構造,鋪装構成,建設機械,施工方法などを理解し,説明できる。
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土の締固め特性を説明できる。2後12
計画性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4前2,前3,前4,前5
施工・法規建設機械の概要を説明できる。1後15
製図図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
与えられた条件を基に設計計算ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。2後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合30000070100
基礎的能力0000000
専門的能力30000070100
分野横断的能力0000000