建築設備

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建築設備
科目番号 0221 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 空気調和・衛生設備の知識」 空気調和・衛生工学会編 オーム社
担当教員 齊藤 郁雄

到達目標

1.空気調和設備の目的を理解し、熱源機器や各種空調方式の仕組みと特徴を説明できる。
2.空調負荷について定常計算法で見積もることができる。
3.暖房設備・換気設備の概要を説明できる。
4.給排水衛生設備の概要を説明できる。
5.建築設備の果たすべき役割と建築計画・建築設計との関係について意見を表明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1空気調和設備の目的、熱源機器や各種空調方式の仕組みや特徴を十分に理解し、各建物の用途や特性に合わせて適用することができる。空気調和設備の目的を理解し、熱源機器や各種空調方式の仕組みと特徴を説明できる。空気調和設備の目的、熱源機器や各種空調方式の仕組みや特徴を説明することができない。
評価項目2空調負荷について定常計算法で正確に見積もるとともに、建物の温熱環境における改善点を指摘できる。空調負荷について定常計算法で見積もることができる。空調負荷について定常計算法で見積もることができない。
評価項目3暖房設備・換気設備の概要を十分に理解し、各建物の用途や特性に合わせて適用することができる。暖房設備・換気設備の概要を説明できる。暖房設備・換気設備の概要を説明することができない。
評価項目4給排水衛生設備の概要を十分に理解し、各建物の用途や特性に合わせて適用することができる。給排水衛生設備の概要を説明できる。給排水衛生設備の概要を説明することができない。
評価項目5建築設備の果たすべき役割を十分に理解し、建築計画や建築設計との関係において、設備計画を柔軟に対応させることができる。建築設備の果たすべき役割と建築計画・建築設計との関係について意見を表明することができる。建築設備の果たすべき役割や建築計画・建築設計との関係について意見を表明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築設備とは空調設備、換気設備、消火設備、給水設備、排水設備、電気設備など様々な機械、器具を用いて安全で快適な建築空間を創造するための技術の総称である。本授業では建築環境工学を基礎として、主に建物の空気調和・衛生設備に関して、その仕組みや機能の基礎知識を学び、設備設計の基本について理解する。
授業の進め方・方法:
本授業では空気調和・衛生設備の基礎について省エネルギーや節水のための新技術について実例を交えながら概説する。また、空調負荷計算の演習や施設見学などを通じて建築設備の重要性や現状の問題点について考える。
注意点:
本授業では教科書は参考書的に使用するだけなので、講義ノートが重要である。丸暗記的な学習ではなく、よりよい建築環境を作るにはどのようにあるべきかという視点から、要点を整理しながら受講すること。また、毎授業復習し、不明な点は必ず質問に来ること。質問や要望は随時受け付けるので、教員室前の掲示を見て空き時間に訪れること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス、空気調和・衛生設備の基礎知識 空気調和・衛生設備に関する基礎事項を説明できる。
2週 湿り空気の性質 湿り空気の性質を理解し、湿り空気線図から、空気の状態変化を調べることができる。
3週 空調設備の概要 空調設備の目的と、その概要を説明できる。
4週 空調設備の熱源1 一般熱源方式の仕組みを説明できる。
5週 空調設備の熱源2 特殊熱源方式の仕組みを説明できる。
6週 空調設備の方式1 各種空調方式の違いと特徴を説明できる。
7週 空調設備の方式2 各種空調方式の違いと特徴を説明できる。
8週 〔前期中間試験〕
2ndQ
9週 答案の返却と解説,空調負荷の概要 空調負荷計算の概要について説明できる。
10週 空調負荷計算1 定常計算により、冷房負荷を算定することができる。
11週 空調負荷計算2 定常計算により、冷房負荷を算定することができる。
12週 暖房・換気設備 暖房設備・換気設備の概要を説明できる。
13週 給水・給湯設備 給水・給湯設備の概要を説明できる。
14週 排水・通気設備 排水・通気設備の概要とその役割を説明できる。
15週 〔前期定期試験〕
16週 前期定期試験の返却と解説,施設見学 施設見学により、建築設備の実態を理解することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備湿り空気、空気線図について説明できる。4前2
給水方式について説明できる。3前13,前16
使用水量について把握できる。3前13
給湯方式について説明できる。3前13,前16
敷地内外の分流式・合流式排水方式について説明できる。2前14,前16
浄化槽について説明できる。3前14,前16
衛生器具について説明できる。3前14,前16
室内環境基準について説明できる。3前3
熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。4前2,前3,前9,前10,前11
空気調和方式について説明できる。4前3,前6,前7,前12,前16
熱源方式について説明できる。4前4,前5,前12,前16
必要換気量について計算できる。3前10
排煙設備について説明できる。3前12
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。3前5,前16
建築設備(配線・管、配線・管スペース、施工法など)を、設備(自然環境・電気・空調・給排水の分野)計画に適用できる。3前16

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100