概要:
土木構造物は,鋼材やコンクリートなどの材料特性を踏まえながら,様々な規定や考え方に基づいて設計されている。さらに今後はインフラの老朽化対応が必要であり,そのためには設計の基本を學必要がある。本科目では,橋梁を代表構造物として構造設計の一般事項を中心に学ぶ科目である。
授業の進め方・方法:
テキストを中心に授業を進める。講義の中では最近の話題提供や実際の橋梁見学を適宜(条件が合えば)行い,演習問題を通じて構造物の設計について理解を深めることとする。また,本科目は学修単位であるため,自学としてプレートガーダー橋の断面設計の設計課題を課すこととする。
注意点:
・前半は,土木構造物の種類や特徴,性能を調べる時間とし,設計上の考え方などを整理する時間とする。設計課題では,設計計算と最終的な図面を付すなど,報告書の形式でまとめるものとする。
・まずはテキストをしっかりと読みこなすこと。その中で専門用語の使い方を理解し,演習問題に取り組むことが必要である。また,身
近な構造物やその構造物に考えなければならない荷重を自分なりに考えていくと理解は深まる。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。 | 3 | |
構造 | 断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 4 | 前5,前9 |
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 4 | 前5,前9 |
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 4 | 前4,前5,前9 |
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 4 | 前2 |
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。 | 4 | 前4 |
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。 | 4 | 前3 |
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。 | 4 | 前5,前9 |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 4 | 前4,前5,前9 |
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。 | 4 | 前4,前9 |
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。 | 4 | 前6 |
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。 | 4 | 前4 |
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。 | 4 | 前1 |
橋の構成、分類について、説明できる。 | 4 | 前2 |
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。 | 4 | 前3 |
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。 | 4 | 前5,前9 |
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。 | 4 | 前6 |
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。 | 4 | 前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
計画 | 性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。 | 3 | |