1. コンクリートの配合および配筋を理解し、鉄筋コンクリート梁の力学特性を説明できる。
2. 使用する実験機器の名称や役割などを理解し、適切に操作することができる。
3. 実験結果のデータを指示通りに整理し、グラフ作成などを行い、まとめることができる。
4. 得られたデータを工学的に分析し、考察を行うことができる。
5. 実験結果を検証するための理論計算を行うことができる。
概要:
本科目は、複数の専門科目に関連した総合科目であり、3年から5年まで開講する科目である。5年前期では、鉄筋コンクリート梁を作成し、配合設計から鉄筋加工、コンクリート打設、鉄筋コンクリート梁の破壊試験までを行う。
授業の進め方・方法:
本科目は、鉄筋コンクリート梁を作製して破壊試験を行い、力学挙動を理解することを目的としている。データ整理の手法や工学的な見地による考察手法を学び、工学レポートを作成する能力を養う。実験は12~14人程度の班別により実施する。
注意点:
・実験結果の整理は各自で行い、考察は各自で考えた内容を工学的に表現することに努める。
・実験を円滑に実施できるように、予定課題については事前にプリントなどを熟読しておくこと。
・実験は、講義で学んだことを目で確認する良い機会であるので、積極的に取り組むこと。
・実験機器の取り扱いや安全については、各自で留意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
コンクリートの配合設計(土木) |
コンクリートの配合設計について、計算結果をレポートにまとめ説明することができる。
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2週 |
鉄筋コンクリート梁の配筋設計 |
諸条件に留意しながら鉄筋コンクリート梁の配筋図を描くことができる。
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3週 |
コンクリートの調合設計(建築) |
コンクリートの調合設計について、計算結果をレポートにまとめ説明することができる。
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4週 |
鉄筋加工と引張試験片の作製 |
鉄筋の曲げ加工およびJIS試験方法に準拠した引張試験片の作製ができる。
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5週 |
鉄筋加工と引張試験片の作製 |
同 上
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6週 |
鉄筋の引張試験と配筋作業 |
引張試験結果について、データをまとめ、降伏強度・引張強度・ヤング係数について説明できる。また、なまし鉄線による梁主筋とあばら筋の配筋作業ができる。
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7週 |
鉄筋の引張試験と配筋作業 |
同 上
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8週 |
〔中間試験〕 |
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2ndQ |
9週 |
コンクリート打設と圧縮強度試験体作製 |
コンクリートの示方配合の計算結果から現場配合を求め、各材料の計量を行い、棒形振動機を用いてコンクリートの打設作業ができる。また、打設前に行うスランプ試験・空気量試験の手順を説明できる。
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10週 |
鉄筋の引張試験 |
適切な方法により鉄筋の引張試験を行い、実験結果から降伏強度、ヤング係数、引張強度を適切に評価できる。
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11週 |
コンクリート供試体の圧縮強度試験 |
円柱供試体を用いて強度試験を行い、圧縮強度およびヤング係数を適切に評価することができる。
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12週 |
曲げ破壊試験準備(表面塗装とひずみゲージ貼付) |
ひずみゲージの貼り付け作業ができ、ひずみゲージの測定原理について説明できる。
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13週 |
曲げ載荷試験 |
載荷試験で得られたデータをまとめることができる。また、曲げ載荷試験方法について説明できる。
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14週 |
レポート作成方法解説 |
鉄筋コンクリート梁の曲げ載荷試験による曲げ理論計算、曲げ破壊、せん断破壊のメカニズムについてレポートにまとめ、説明することができる。
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15週 |
〔前期末試験〕 |
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16週 |
レポートの返却と解説 |
不適切な部分を適切に訂正し、それぞれについて正しく説明することができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前10,前11,前13,前14,前16 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前10,前11,前13,前14,前16 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前10,前11,前13,前14,前16 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前14,前16 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前14,前16 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前14,前16 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前14,前16 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前14 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | 建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 2 | |
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。 | 2 | 前3 |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 2 | 前9,前10 |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 2 | 前9,前10 |
構造 | 弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。 | 2 | 前14,前16 |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。 | 2 | 前14,前16 |
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。 | 2 | 前14,前16 |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 2 | 前14,前16 |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 2 | 前14,前16 |
許容曲げモーメントを計算できる。 | 2 | 前14,前16 |
主筋の算定ができる。 | 2 | 前14,前16 |
釣合い鉄筋比について説明ができる。 | 2 | 前14,前16 |
中立軸の算定ができる。 | 2 | 前14,前16 |
許容せん断力を計算できる。 | 2 | 前14,前16 |
せん断補強筋の算定ができる。 | 2 | 前14,前16 |
終局曲げモーメントについて説明できる。 | 2 | 前14,前16 |
終局剪断力について説明できる。 | 2 | 前14,前16 |
分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野【実験・実習能力】 | 建設系【実験実習】 | コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前9 |
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前9 |
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前11 |
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 4 | 前10,前11 |
建築系分野【実験・実習能力】 | 建築系【実験実習】 | 実験の目的と方法を説明できる。 | 3 | 前10,前11,前13 |
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。 | 4 | 前10,前11,前13 |
実験結果を整理し、考察できる。 | 3 | 前14,前16 |
実験の目的と方法を説明できる。 | 4 | 前10,前11,前13 |
構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)によるいずれかの構造形式(ラーメン、トラスなど)の試験体を用い、載荷実験を行い、破壊形状と変形の性状を観察することができる。 | 4 | 前13 |
実験結果を整理し、考察できる。 | 4 | |