建築施工法II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築施工法II
科目番号 0248 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布,「建築施工」 原田志津男ほか9名 著,理工図書
担当教員 浦野 登志雄

到達目標

1. 木工事に関して、木材の性質や木構造の構法について説明できる。
2. 防水工事(メンブレン防水工事)に関する各種工法および施工上の留意事項について説明できる。
3. 左官工事・塗装工事・タイル工事に関する各種工法および施工上の留意事項について説明できる。
4. 内装工事・建具工事・ガラス工事に関する各種工法および施工上の留意事項について説明できる。
5. 設備工事に関する施工上の留意事項について説明できる。
6. 測量方法の種類と目的,積算方法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.木工事に関して、木材の性質や木構造の構法について説明できる。木材の性質や木構造の構法について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。木材の性質や木構造の構法について、テキストに記載された要点を説明することができる。木材の性質や木構造の構法について、要点を説明することができない。
2.各種仕上げ工事に関する工法および施工上の留意事項について説明できる。各種仕上げ工事に関する工法および施工上の留意事項について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。各種仕上げ工事に関する工法および施工上の留意事項について、テキストに記載された要点を説明することができる。各種仕上げ工事に関する工法および施工上の留意事項について、要点を説明することができない。
3.設備工事に関する施工上の留意事項について説明できる。設備工事に関する施工上の留意事項について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。設備工事に関する施工上の留意事項について、テキストに記載された要点を説明することができる。設備工事に関する施工上の留意事項について、説明することができない。
4.測量方法の種類と目的,積算方法について説明できる。測量方法の種類と目的,積算方法について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。測量方法の種類と目的,積算方法について、テキストに記載された要点を説明することができる。測量方法の種類と目的,積算方法について、説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築施工法は他の科目と関連が深い。例えば、躯体工事では「建築構造」と「構造力学」の知識が必要であり、仕上げ工事では「建築材料」についての知識が必要である。また、土工事・地業工事については「土質力学」に関する知識が要求される。本科目では、4年次に履修した「建築施工法Ⅰ」に引き続き、木工事・鉄骨工事などの躯体工事と、防水工事・内装工事などの仕上げ工事全般について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書による講義だけでなく、建築施工に関する最新の事例などを紹介しながら、工事の安全性・経済性についても述べる。教科書の他、理解を深めるためにビデオ教材を活用する。また、資格試験への対応力を養うために、過去に出題された建築士試験および建築施工管理技士試験問題などの演習を行う。
注意点:
・建築士試験などの資格試験と本科目内容は共通している。従って、直接受験に役立つ科目として意識して自学自習を行うこと。
・計算問題がほとんどないため、単なる専門用語の暗記科目と捉えている学生が多い、定期試験の直前の学習では全ての理解は困難である。講義終了毎に復習を十分行なうこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 科目ガイダンス,木工事①(木材の性質) 木材の性質について説明できる。
2週 木工事②(継手・仕口・各種構法など) 各種継手・仕口について設計上の留意事項および在来軸組構法、木造枠組壁構法の特徴について比較説明できる。
3週 防水工事(アスファルト防水・シート防水など) メンブレン防水工事の施工上の留意事項について説明できる。
4週 屋根工事・左官工事 屋根材の特徴および左官工事(モルタル塗り、石膏プラスター塗りなど)の要点について説明できる。
5週 タイル工事・石工事 タイルの種類、特徴が説明できる。
6週 塗装工事 塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。
7週 建具・ガラス工事 建具の性能およびガラスの種類と使用目的について説明できる。
8週 〔中間試験〕 60点を合格の基準とする。
4thQ
9週 答案の返却と解説,内装工事① 床の仕上げ材料の特徴およびそれぞれの施工法の要点について説明できる。
10週 内装工事②,改修工事 下地材の種類についてそれぞれの特徴を説明できる。また、内装材料の種類とそれぞれの特徴を説明できる。
11週 設備工事 給排水設備、電気設備について、それぞれの要点を説明できる。
12週 施工機械・測量① 施工機械の使用目的、測量器の使用目的について説明できる。
13週 測量② 距離測量、水準測量、平板測量についてそれぞれの目的および計算方法が説明できる。
14週 積算・見積 積算・見積について説明できる。
15週 〔後期学年末試験〕 中間試験の評点との平均が60点以上を合格とする。
16週 学年末試験の返却と解説・まとめ 返却された答案を再度見直し、誤答の部分について正しく説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。3
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4
石材の種類・性質について説明できる。4後5
石材の使用方法について説明できる。4後5
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。3後3,後4
タイルの種類、特徴をあげることができる。4後5
ガラスの製法、種類をあげることができる。4後7
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。4後6
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。4後9,後10
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。4後9,後10
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。4後9,後10
施工・法規工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。4後11

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00