電気工学演習

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気工学演習
科目番号 0250 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 資料を配布します。
担当教員 入江 博樹

到達目標

1.□キルヒホッフの法則を使って、回路網についての計算ができる。
2.□正弦波交流をフェーザ表示や複素数表示で表すことができる.実効値と平均値の計算ができる。
3.□直列共振回路の共振周波数を計算ができる。
4.□3 相交流の Y-Δ変換ができ、電力の計算ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気回路の計算に適切な数学を利用することができる。交流の電気回路をインピーダンスとして表現し、電気回路に流れる電流や電圧を解くことができる。複素数や三角関数や微積分などを利用して、電気回路を式とし表現することができる。三角関数、微積分,複素数などを電気回路の解法に利用できない。
キルヒホッフの法則を使って、回路網についての計算ができる回路網から方程式求め、回路に流れる電流を行列演算により求めることができる。電気回路の回路網からキルヒホッフの電流則と電圧則から必要な方程式を立式することができる。電気回路図の記号の意味が分からない。電気回路図を描くことができない。オームの法則に従った電流電圧の向きを描くことができない。
正弦波交流をフェーザ表示や複素数表示で表すことができる.実効値と平均値の計算ができる。RLC回路に流れる電流や電圧から合成インピーダンスとの関係を示すことができる。RLC回路をjωを使って、等価回路として書き直すことができる。実効値と平均値を計算することができる。正弦波交流からフェーザ表示に直すことができない。複素表示と極表示の変換が出来ない。
直列共振回路の共振周波数を計算ができる共振周波数から適切なRLC回路を設計することができる。周波数特性を計算により示すことができる。共振現象の物理的な意味を理解し、共振周波数を計算することができる。RLC回路における共振の物理的な意味を説明できない。
3相交流の特徴を理解し、電流や電力等の計算ができるY-Δ変換変換を利用して、での負荷に流れる電流を計算し、3相交流の電力を有効、無効、皮相電力で計算できる。三相交流において、電源と負荷がY−Y(またはΔ-Δ)結線図を描き、線間電圧、相電圧、などを求めることができる。3相交流の結線図からY-Δ変換することが出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気は身の回りのありとあらゆるところで利用されている.いまや、電気回路の基礎的な知識を有することは,技術者として必須の条件である。本科目では,直流と交流の電気回路についての基礎的事項の習得を目的とする.講義の最初に簡単な確認問題を出題する.
授業の進め方・方法:
・授業を受ける前に、教科書やノートに目を通すなどの予習を必ず行うこと。
・ 授業後の早いうちに、ノートに目を通し、疑問点などを次の授業までにまとめておくこと。
・ 授業中は、教師の話しに集中、後から思い起こすために必要な項目をノートに記録してゆく
・ テスト前の復習では、断片的な情報をまとまった知識として整理する。
注意点:
本授業では様々な電気回路と電子回路の概要について実例を交えながら概説する。教科書の例題や章末問題の演習などを通じて、電気回路と電子回路を利用する上での基礎的な素養を身につける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 抵抗回路、直流と交流、電気で使う数学的知識 直流回路と交流回路について、数学的な知識を確認する。
2週 RLC回路素子とその性質 RとLとCの電気的性質を数式で表す方法を知る。交流と直流の違いを知る。
3週 交流と複素数 正弦波交流をフェーザ表示や複素数表示で表すことができる.
4週 正弦波のフェーザ表示、実効値、平均値 正弦波交流をフェーザでの実効値と平均値の求め方について理解する。
5週 電力、有効電力、皮相電力 実効値と平均値の計算ができる。
6週 相互インダクタンス、変成器、変圧回路(1) 各種回路にについての計算ができる。
7週 相互インダクタンス、変成器、変圧回路(2) 各種回路にについての計算ができる。
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 テスト返却とその回答
10週 回路網の解析法(1)合成インピーダンス、キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を使って、回路網についての計算ができる。
11週 回路網の解析法(2)ブリッジ回路の解法 キルヒホッフの法則を使って、回路網についての計算ができる。
12週 回路網の解析法(3)共振回路 直列共振回路の共振周波数を計算ができる。
13週 3相交流回路(1) Y−Δ変換 3 相交流の Y-Δ変換ができ、電力の計算ができる
14週 3相交流回路(2) 相電圧、線間電圧、電力 3 相交流の Y-Δ変換ができ、電力の計算ができる
15週 〔後期学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力6010000070
専門的能力2010000030
分野横断的能力0000000