ネットワーク入門

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ネットワーク入門
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:社会と情報Next,配布資料:Webおよびe-Learningシステム利用,K-SEC低学年共通教材,K-SEC情報モラル教材
担当教員 藤本 洋一

到達目標

1. コンピュータの仕組みの基本的な事項を説明することができる。
2. 情報通信の仕組みについて基本的な事項を説明することができる。
3. インターネットを利用し,情報収集や情報発信を行うことができる。
4. OSI参照モデルやTCP/IP,各種主要なプロトコルの概要を説明することができる。
5. 情報セキュリティや技術者倫理に関係する基本的な問題について説明することができる。
6. 著作権の基本を理解し,説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. コンピュータの仕組みの基本的な事項を説明することができる。コンピュータに関する基本的な専門用語を理解し,授業で説明がなかった用語や,それぞれの関係を含めて説明することができるコンピュータに関する授業で説明された基本的な専門用語を理解し,それぞれを説明することができるコンピュータに関する基本的な専門用語の説明がほとんどできない
2. 情報通信の仕組みについて基本的な事項を説明することができる。情報通信に関する基本的な専門用語を理解し,授業で説明がなかった用語や,それぞれの関係を含めて説明することができる授業で説明された情報通信に関する基本的な専門用語を理解し,それぞれを説明することができる情報通信に関する基本的な専門用語の説明がほとんどできない
3. インターネットを利用し,情報収集や情報発信を行うことができる。必要なキーワードを自分で考えWeb検索を活用することができる。HTMLタグの利用に問題がなく,例示されていないタグも利用できる。スタイルシートを利用した見栄えや文章などが適切で,そのまま外部公開してもよいレベルのWebページを作成できる。ビジネスとして成立するレベルのメールの内容でやり取りすることができる。指示されたキーワードによるWeb検索で情報収集をすることができ,その内容が適当であるかの判断ができる。スタイルシートを活用し,自分のWebページを公開することができる。課題のメールのやり取りができる。自分のWebページを公開できない。メールのやり取りができない。
4. OSI参照モデルやTCP/IP,各種主要なプロトコルの概要を説明することができる。OSI参照モデルやTCP/IPの各項目やプロトコル等に関する基礎的事項ついて,授業で説明されなかった事項を含め,それらの関係や働きを説明することができる。授業で説明されたOSI参照モデルやTCP/IPの階層モデルのについて基本的な事項を説明することができる。各種のプロトコルについて基本的な事項を説明することができる。OSI参照モデルやTCP/IP,主要なプロトコルの関連事項についての基本的な説明がほとんどできない。
5. 情報セキュリティや技術者倫理に関係する基本的な問題について説明することができる。情報通信に関する事項の中で,情報セキュリティや技術者倫理に関係する問題について,自分なりの検討をすることができる。情報通信に関する事項の中で,情報セキュリティや技術者倫理問題について,基本的案事項について説明することができる。情報通信に関する事項の中で,情報セキュリティや技術者倫理問題について,基本的な事項を説明することができない。
6. 著作権の基本を理解し,説明することができる。著作権のルールにしたがい適切な利用ができる。著作権について基本的な事項の説明ができる 他人の著作物と自分の著作物を区別して扱うことができる。著作権について説明することができない 他人の著作物を自分のもののように利用したりする。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ネットワークリテラシーを始め,情報通信ネットワークに関する事項について,技術者として一般的に知っておくべき内容を学習する科目である。リテラシー,通信の仕組み,情報セキュリティ,技術者倫理などを演習や講義をとおして概略を理解し,社会との関係も考えてもらう。
授業の進め方・方法:
高等学校情報科用検定教科書の「社会と情報 Next」を利用して行う。e-Learningシステムにて追加の資料提供を行う。
授業中に自分で考えさせるとともに,他者との情報交換や議論を行い,理解を深めてもらう。
Microsoft365等を利用して質疑応答,e-Learningシステムで確認問題,練習問題や試験などを行う。
注意点:
e-LearningシステムおよびMicrosoft365 Teamsによるメッセージ,電子メール等による連絡事項等に注意しておくこと。
教科書を授業前に予習しておくこと。
授業中の説明が聞き取れなかったり,疑問点がでてきたらすぐに質問をすること。 Teamsのメッセージやチャットにより質問も受け付ける。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ネットワーク利用のガイダンス パソコン・インターネットの基本的な利用ができる。
2週 情報とメディア コンピュータの仕組みの基本的な事項を説明することができる。インターネットを利用して情報収集を行うことができる。
3週 情報社会と情報モラル 情報発信,個人のプライバシー保護の考え方,脅威と対策について基本的な考え方を認識して活用できる。
4週 情報セキュリティ 情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。インターネットの利用における様々な脅威を理解し,対策を説明できる。
5週 法とのかかわり 著作権等に関して認識し,活用することができる。
6週 情報のディジタル表現 コンピュータの仕組みの基本的な事項を説明することができる。
7週 Webページの作成(その1) インターネットを利用し,情報収集や情報発信を行うことができる。
8週 Webページの作成(その2) インターネットを利用し,情報収集や情報発信を行うことができる。
Webページを作成して公開できる。
4thQ
9週 情報通信の仕組み(その1) アナログとデジタルの仕組みを理解している。 情報のデジタル表現の仕組みを理解している。 コンピュータの基本的な仕組みを理解している。
10週 情報通信の仕組み(その2) LANの中の通信,インターネット通信の仕組みを理解している。
IPv4アドレスについて計算ができる。
11週 ネットワーク実習(その1) ネットワークにコンピュータを接続するときのトラブルついて対処することができる。
基本的なトラブルの対処ができる。
12週 ネットワーク実習(その2) 情報セキュリティ上のトラブルが発生したときの対処について考えることができる。
13週 情報と社会 情報社会となっている現代において,世界中で起きていることや技術者としての責任について考えることができる。
14週 科目のまとめ
15週 期末試験
16週 試験返却と復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3後1,後2,後3,後5,後6,後7,後13
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3後8,後9,後11
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2後8,後11
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3後4,後13
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3後4,後13
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3後4,後5,後13
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3後4,後5,後13
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。1
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。1
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。1
インターネットの概念を説明できる。1
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。1
その他の学習内容少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1後1,後2,後13
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。1後3,後6,後7,後13
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。1後4,後5,後6,後7,後13
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1後3,後4,後6,後7,後13

評価割合

試験課題合計
総合評価割合4060100
基礎的能力304070
専門的能力102030
分野横断的能力000