無機化学基礎

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 無機化学基礎
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 化学 (数研出版), 化学図録 (数研出版)
担当教員 二見 能資

到達目標

価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示し、イオン結合と共有結合、金属結合の形成について説明できる。
配位結合の形成、および、錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)、錯体の命名法の基本、配位数と構造について説明できる。
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。
いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成の説明と、その安定性を予測できる。価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できない。
評価項目2元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を、電子配置を踏まえて説明できる。元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できない。
評価項目3元素の周期表との関係を踏まえて、イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できない。
評価項目4結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算と結晶構造と原子量から密度を計算できる。結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができない。
評価項目5基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示し、イオン結合と共有結合、金属結合の形成について説明と構造の予測ができる。基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示し、イオン結合と共有結合、金属結合の形成について説明できる。基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示し、イオン結合と共有結合、金属結合の形成について説明できない。
評価項目6元素の周期表を踏まえて、代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できない。
評価項目7配位結合の形成、および、錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)、錯体の命名法の基本、配位数と構造について説明に加えて、命名法に基づき錯体の命名ができる。配位結合の形成、および、錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)、錯体の命名法の基本、配位数と構造について説明できる。配位結合の形成、および、錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)、錯体の命名法の基本、配位数と構造について説明できない。
評価項目8いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応の説明とその反応を組み合わせた各イオンの分離方法を説明できる。いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次前期の「化学」で学んだ事を踏まえて、元素の性質と元素の周期表の関係と代表的な無機物質の代表的な化学的性質の解説を行います。そして、無機物質の性質の体系的な理解を図ります。
また、代表的な元素の単体を得る方法、イオン種を分離する方法を解説します。
授業の進め方・方法:
本講義は,教科書を中心に講義を進め、無機化合物の化学的性質とその応用について講義します。
学習を促す為に補足資料のプリントの配布及び、課題を課します。
必要に応じて、化学物質の変化の観察・実験を行います。
注意点:
「教科書」・「化学図録」等を自主的に目を通し、学習に努めて下さい。
図書館を活用して、関連すると思われる文献(書籍、雑誌等)を見つけ読ん知見を広げて下さい。
疑問や不思議に思うことは 学友らと議論を交わし、自ら調べ、見識を深めて下さい。
講義内容の相談は、気軽に教員を尋ねて下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
電子構造
本講義の到達目標、評価、概要、講義の進め方、評価割合を確認する。
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。
2週 元素の分類と周期表 元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。
3週 水素・希ガス元素 水素・希ガス元素の特徴を説明できる。
4週 ハロゲン元素 ハロゲン元素を含む化合物の特徴を説明できる。
5週 酸素・硫黄 酸素・硫黄を含む化合物の特徴を説明できる。
6週 窒素・リン 窒素・リンを含む化合物の特徴を説明できる。
7週 炭素・ケイ素
結晶構造
炭素・ケイ素を含む化合物の特徴を説明できる。
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 アルカリ金属元素・2族元素 アルカリ金属元素・2族元素を含む物質の特徴を説明できる。
10週 アルミニウム
アルミニウムを含む物質の特徴を説明できる。
11週 亜鉛・スズ・鉛 亜鉛・スズ・鉛を含む物質の特徴を説明できる。
12週 錯体 配位結合の形成、および、錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)、錯体の命名法の基本、配位数と構造について説明できる。
13週 鉄・銅 鉄・銅を含む物質の特徴を説明できる。
14週 銀・金・クロム・マンガン 銀・金・クロム・マンガンを含む物質の特徴を説明できる。
15週 金属イオンの分離 金属イオンの分離法の例を説明できる。
16週 答案返却,解説など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。3後1
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。3後2
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。3後2
イオン結合と共有結合について説明できる。3後2
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。3後2
金属結合の形成について理解できる。3後2
配位結合の形成について説明できる。3後12
水素結合について説明できる。3
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。3後12
錯体の命名法の基本を説明できる。3後12
配位数と構造について説明できる。3後12
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後13,後14,後15
分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。2後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後13,後14,後15

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050