数学III

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数学III
科目番号 0062 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 LIBRARY 工学基礎&高専TEXT 微分積分(数理工学社)及びその問題集、LIBRARY 工学基礎&高専TEXT 線形代数(数理工学社)及びその問題集、
新版確率統計 改訂版 (新版数学シリーズ)(実教出版)
担当教員 小鉢 暢夫,東田 洋次,濵田 さやか

到達目標

[4H]
1.微分の応用と積分の応用(前半)に関する基本的な問題が解ける。
(項目)高次導関数/ロピタルの定理/曲線の凹凸と変曲点/媒介変数表示された関数の微分/近似式/マクローリン展開/オイラーの公式/媒介変数表示された関数の積分(面積,長さ,回転体の体積,回転面の面積)/極方程式/極座標表示された関数の積分(面積,長さ)
2.積分の応用(後半)と微分方程式に関する基本的な問題が解ける。
(項目)広義積分/区分求積法/変数分離形/線形微分方程式/定数係数2階線形微分方程式
3.2変数関数の微分(偏微分)に関する基本的な問題が解ける。
(項目)2変数関数/極限と連続/偏導関数/接平面/全微分/合成関数の偏微分/高次偏導関/極値判定/陰関数定理/条件付極値問題
4.2変数関数の積分(重積分)に関する基本的な問題が解ける。
(項目)重積分/長方形領域における累次積分/単純閉領域における累次積分/積分順序の変更/変数変換/体積/曲面積/広義積分/重心
[2H]
1.行列に関する基本的な問題が解ける。
(項目)行列の演算(和と実数倍)/行列の演算(積)/逆行列/2元連立1次方程式/行の基本変形/掃き出し法
2.行列式に関する基本的な問題が解ける。
(項目)行列式/行列式の基本性質/余因子展開/クラメルの公式/4次の行列式
3.線形変換に関する基本的な問題が解ける。
(項目)線形変換/表現行列/合成変換/逆変換/図形の線形変換
4.固有値に関する基本的な問題が解ける。
(項目)固有値と固有ベクトル/対角化/対称行列の対角化/対角化の応用

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 [4H]微分の応用と積分の応用(前半)に関する基本的な問題が解ける。 [2H]行列に関する基本的な問題が解ける。到達目標の項目に関する問題に対して8割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割未満の正答しかない。
評価項目2 [4H]積分の応用(後半)と微分方程式に関する基本的な問題が解ける。 [2H]行列式に関する基本的な問題が解ける。到達目標の項目に関する問題に対して8割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割未満の正答しかない。
評価項目3 [4H]2変数関数の微分(偏微分)に関する基本的な問題が解ける。 [2H]線形変換に関する基本的な問題が解ける。到達目標の項目に関する問題に対して8割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割未満の正答しかない。
[4H]2変数関数の積分(重積分)に関する基本的な問題が解ける。 [2H]固有値に関する基本的な問題が解ける。到達目標の項目に関する問題に対して8割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割以上を正答することができる。到達目標の項目に関する問題に対して6割未満の正答しかない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
[4H]本科目では、数学Ⅱ[4H]で学んだ微分積分の基礎を踏まえ、微分積分の応用,微分不定式,および2変数の微分法(偏微分)と積分法(重積分)を取り扱う。更に,ラプラス変換と統計(二項分布と正規分布)について学習する。
[2H]本科目では、数学Ⅱ[2H]ベクトルの延長である行列と,行列の継続である行列式と行列の応用を取り扱う。更に,複素関数の基礎について学習する。
授業の進め方・方法:
自学自習を基本方針とする。TEXTをきちんと読むこと。例題を用いて授業内容の確認を行い、例題と類似な演習を解く。演習を解く際に生じた解けない所や疑問な所はTEXTを読み直す,友達や先生に質問を行い,その日のうちに解消する。演習が解けたら今度は課題を解き,更に授業内容に関する問題を解くことができることの確認を行う。
注意点:
1)解答は必ず例題に準拠して作成する。日本語による説明文を省略しない。他人が読んでわかる答案を作成する。
2)解けない問題は、友達や先生に質問して教えてもらい、早めに解消する。単なる写しという作業は行わないこと。
3)演習は授業中に、課題は次の授業までに仕上げる。必要であれば予習を行うこと。家庭学習をきちんと確保する。
4)自学自習について(事前学習)TEXTを事前に読んで授業内容を把握してくる。(授業学習)TEXTの例題に沿って演習問題を解答後,答合わせを行い問題がきちんと解けたかの確認を行う。また,誤答の場合はどこを間違えたかをきちんと確認する作業を行う。(事後学習)課題問題に挑戦し,授業内容の把握度を再確認する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 [4H01]高次導関数 [4H02]ライプニッツの公式
[2H01]掃出し法(連立方程式)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
2週 [4H03]マクローリン展開① [4H04]マクローリン展開②/テイラー展開 [2H02]掃出し法(斉次)/階数 授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
3週 [4H05]オイラーの公式/近似式 [2H03]逆行列
[2H04]線形空間
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
4週 [4H06]媒介変数表示 [4H07]媒介変数表示(微分)
[2H05]行列式
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
5週 [4H08]媒介変数表示(曲線) [4H09]媒介変数(応用例)
[2H06]行列式(性質)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
6週 [4H10]極座標 [4H11]極座標(極方程式)
[2H07]行列式(展開公式)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
7週 [4H]01~11の復習 [2H]01~07の復習
[備考]週途中で春季共通試験を実施
これまで取り組んできた問題を,確実に解くことができるようにする。
8週 [4H]前期中間試験 [2H]前期中間試験
[備考]テスト返却及び解説
評価項目1
2ndQ
9週 [4H01]媒介変数表示(面積/体積)
[4H02]媒介変数表示(長さ)
[2H01]行列式の応用(クラメルの公式)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
10週 [4H03]極座標(面積/長さ) [4H04]微分方程式(入門)
[2H02]行列式の応用(余因子/逆行列)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
11週 [4H05]微分方程式(ベクトル場/初期条件)
[2H03]行列式の応用(固有値)
[2H04]行列式の応用(固有ベクトル)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
12週 [4H06]微分方程式(変数分離形)
[4H07]微分方程式(同次形/線形) [2H05]対角化
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
13週 [4H08]2階微分方程式① [4H09]2階微分方程式②
[2H06]対角化(三角化)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
14週 [4H10]定数係数線形① [4H11]定数係数線形②
[2H07]対角化(重解)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
15週 [4H]01~11の復習 [2H]01~07の復習
[備考]試験後にテスト返却及び解説
これまで取り組んできた問題を,確実に解くことができるようにする。
16週 [4H]前期期末試験 [2H]前期期末試験 評価項目2
後期
3rdQ
1週 [4H01]ラプラス変換① [4H02]ラプラス変換②
[2H01]対角化の応用(復習)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
2週 [4H03]逆ラプラス変換① [4H04]逆ラプラス変換②
[2H02]対称行列の対角化
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
3週 [4H05]逆ラプラス変換③ [4H06]微分方程式
[2H03]対称行列の対角化(重解)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
4週 [4H07]偏微分 [4H08]合成関数/接平面/全微分
[2H04]対角化の応用(2次曲線)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
5週 [4H09]陰関数定理/第2次偏導関数
[4H10]条件付き極値問題 [2H05]対角化の応用(累乗)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
6週 [4H11]極値問題 [4H12]空間図形/極限
[2H06]対角化の応用(連立微分方程式)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
7週 4H]01~12の復習 [2H]01~06の復習
[備考]週途中で夏季共通試験を実施
これまで取り組んできた問題を,確実に解くことができるようにする。
8週 [4H]後期中間試験 [2H]後期中間試験
[備考]テスト返却及び解説
評価項目3
4thQ
9週 [4H01]2重積分 [4H02]積分順序変更
[2H01]複素数(極形式/ド・モアブルの公式)
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
10週 [4H03]体積 [4H04]変数変換
[2H02]累乗・累乗根の計算
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
11週 [4H05]極座標変換 [4H06]重心/広義積分
[2H03]複素関数
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
12週 [4H07]確率分布 [4H08]二項分布
[2H04]正則関数
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
13週 [4H09]確率密度関数/正規分布
[4H10]統計的推定/中心極限定理
[2H05]複素積分①
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
14週 [4H11]信頼区間 [4H12]仮説検定
[2H06]複素積分②
授業内容の解説を読み,内容把握のための例題を確認しながら類題の問題を解くことができる。
15週 [4H]01~12の復習 [2H]01~06の復習
[備考]試験後にテスト返却及び解説
これまで取り組んできた問題を,確実に解くことができるようにする。
16週 [4H]後期期末試験 [2H]後期期末試験 評価項目4

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後5
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後2
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後5
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後9,後10
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後12
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後13
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前12
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前13
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3前14
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3前5
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000