化学系基礎実験

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学系基礎実験
科目番号 0130 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 学科で作成したテキストを配布する.
担当教員 田浦 昌純,本田 晴香,二見 能資

到達目標

1. 試薬や実験器具を適切に取り扱うことができ,化学実験を安全かつ正確に実施できる.
2. 化学反応を利用したモノづくり(合成技術)や定量ができる.
3. クロマトグラフィーを用いて混合物質を成分物質に分けることができる.
4. 滴定や分光器を用いて物質の量を測ることができる.
5. 実験結果をまとめ,図表に表すことができる.
6. 実験結果の解析を行い,理論値と実験値の比較など考察を行うことができる.
7. 期限までに実験レポートを作成し,提出することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
試薬や実験器具を適切に取り扱うことができ,化学実験を安全かつ正確に実施できる.試薬や実験器具を適切に取り扱うことができ,化学実験を安全かつ正確に実施できる.試薬や実験器具を適切に取り扱うことができ,化学実験を安全かつ正確に実施できる.試薬や実験器具を適切に取り扱うことができ,化学実験を安全かつ正確に実施できない.
化学反応を利用したモノづくり(合成技術)や定量ができる.原理を踏まえて,化学反応を利用したモノづくり(合成技術)や定量ができる.化学反応を利用したモノづくり(合成技術)や定量ができる.化学反応を利用したモノづくり(合成技術)や定量ができない.
クロマトグラフィーを用いて混合物質を成分物質に分けることができる.原理を踏まえて,クロマトグラフィーを用いて混合物質を成分物質に分けることができる.クロマトグラフィーを用いて混合物質を成分物質に分けることができる.クロマトグラフィーを用いて混合物質を成分物質に分けることができない.
滴定や分光器を用いて物質の量を測ることができる.原理を踏まえて,滴定や分光器を用いて物質の量を測ることができる.滴定や分光器を用いて物質の量を測ることができる.滴定や分光器を用いて物質の量を測ることができない.
実験結果をまとめ,図表に表すことができる.実験結果をまとめ,効果的に結果を図表に表すことができる.実験結果をまとめ,図表に表すことができる.実験結果をまとめ,図表に表すことができない.
実験結果の解析を行い,理論値と実験値の比較など考察を行うことができる.実験目的と原理を踏まえて,実験結果の解析を行い,理論値と実験値の比較などの考察を行うことができる.実験結果の解析を行い,理論値と実験値の比較などの考察を行うことができる.実験結果の解析を行い,理論値と実験値の比較などの考察を行うことができない.
期限までに実験レポートを作成し,提出することができる.期限までに,実験目的を踏まえて実験結果を整理した,実験レポートを作成し,提出することができる.期限までに実験レポートを作成し,提出することができる.期限までに実験レポートを作成し,提出することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義科目の「化学基礎」,「バイオ基礎化学」,「生化学Ⅰ」および実験科目の「生物工学実習」で学んだ物質の性質や変化の中から,生物工学分野に関連の深い物質を取りあげ,基本となる化学実験手法(合成,分離,精製,定性,定量技術)の基礎を習得させる.実験準備から実験結果のまとめと考察までの一連の実験手法の定着を図る.
授業の進め方・方法:
実習はグループごとに行う.実験準備から結果のまとめと考察までの一連の実験手法を習得できるようにスケジュールを組んでいる.特に基本的実験技術とその原理を体得し,観察力を育成することを目標とする.
注意点:
*実験前には関連する項目について下調べを行い,実験目的を理解して実験に取り組むこと.
*実験結果等はノートへ記録し,実験後にまとめを行い,考察すること.

主に,生物工学分野に関連の深い,有機・無機物質(医薬,生体関連物質)を対象に取りあげ,基本的な化学実験の手法(合成,分離,精製,定性,定量技術)について時間をかけて行うので,主体的な姿勢(自ら準備し,自ら実験し,自ら片付け,自ら考え,自ら調べ,自らまとめる)で取り組むことが肝要である.実験レポートは期限厳守で提出すること.質問はいつでも受け付けます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育・準備
2週 無機合成「Co錯体の合成」
3週 無機合成「Co錯体の合成」
4週 無機合成「Co錯体のUVによる確認」
5週 酸化還元滴定
6週 データ処理・溶液調製
7週 キレート滴定
8週 まとめ・小テスト
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 反応速度に関する説明・実験準備
11週 反応速度の測定
12週 反応速度の解析
13週 物質の分離「薄層クロマトグラフィー1」
14週 物質の分離「薄層クロマトグラフィー2」
15週 まとめ・小テスト
16週 レポートの返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。4
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4

評価割合

小テスト発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合10000090100
基礎的能力1000004050
専門的能力000005050
分野横断的能力0000000