物理化学I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 物理化学I
科目番号 0133 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 現代物理化学 (化学同人) 配布プリント
担当教員 田浦 昌純

到達目標

1. 溶液混合物の理論(束一的性質)を理解でき、蒸気圧降下・沸点上昇・浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。
2. 相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる
3. 化学反応速度の基本(定義、速度式、反応次数、速度定数)を理解できる。
4. 化学反応速度の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)   を理解し、応用できる。
5. 物理化学に関連した英文を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
混合溶液の性質混合溶液の理論(束一的性質)を理解でき、蒸気圧降下・沸点上昇・浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。混合溶液の理論(束一的性質)を理解できる。混合溶液の理論(束一的性質)を理解できない。
混合溶液の性質 相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。相律の定義を理解できる。相律の定義を理解できない。
化学反応速度の基本化学反応速度の基本(定義、速度式、反応次数、速度定数)を理解し、1次反応と2次反応の積分形を導き出すことができる。化学反応速度の基本(定義、速度式、反応次数、速度定数)を理解できる。化学反応速度の基本(定義、速度式、反応次数、速度定数)を理解できない。
化学反応速度の理論化学反応速度の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)を理解し、応用できる。化学反応速度の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)を理解できる。化学反応速度の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)を理解できない。
物理化学関連英文の解釈 物理化学に関連した英文を正確に理解できる。物理化学に関連した英文を理、大筋、解できる。物理化学に関連した英文を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生命は化学物質から成り立っており,生命現象を知るには化学の基礎を学ぶことが必要である.化学とは物質の構造とその性質を取り扱う学問である.1年次開講の「化学」,2年次の「化学基礎」では主に化学結合と物質の構造を学んだ.本講義では,生物化学分野と特に関連の深い反応速度論,混合溶液の性質に注目し,化学の基礎を習得させる.
授業の進め方・方法:
生物化学システム工学分野で特に重要な項目について,身の回りの物質,生命現象,最新技術等と絡めながら,化学的考え方やその化学的取扱法を学ぶ.3 年次開講の生物化学実験Ⅱとも密に関連させ,化学の基礎力を養成する.
注意点:
本科目は、まず、理解すること、次に、演習の繰返しにより、定着を図ることが重要です。予習と復習を欠かさずに、理解と定着を図って下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 混合溶液の性質1 束一的性質を説明できる。
2週 混合溶液の性質2 溶蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。
3週 混合溶液の性質3 相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。
4週 混合溶液の性質4 相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。
5週 まとめ・演習
6週 化学反応速度1 反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。
7週 化学反応速度2 反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説・溶液の濃度(復習) 2年までの復習として、溶液の濃度計ができる。
10週 化学反応速度3 微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。
11週 化学反応速度4 微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。
12週 化学反応速度5 化学反応速度論の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)を理解し、応用できる。
13週 化学反応速度6 化学反応速度論の理論(連続反応、可逆反応、併発反応等、律速段階近似、定常状態近似等)を理解し、応用できる。
14週 まとめ・演習
15週 学年末試験
16週 学年末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学束一的性質を説明できる。4
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題レポート合計
総合評価割合85000015100
基礎的能力6000001070
専門的能力250000530
分野横断的能力0000000