環境科学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境科学
科目番号 0151 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「環境生物科学」 松原聰 裳華房
担当教員 濱邊 裕子,富澤 哲

到達目標

1. 日本の自然環境について理解する.
2. 河川,湖沼の汚濁・汚染についての現状について理解し,その原因と保全について説明できる.
3. 海域環境についての現状を理解し,説明できる.
4. 殺虫剤散布による汚染の現状について説明できる.
5. 日常生活を汚染する有害物質について,その種類と性質について説明できる.
6. 都市環境と生物についての現状について説明できる.
7. 人口問題についての現状や原因について説明できる.
8.大気汚染、酸性雨やオゾン層破壊についての現状や原因について説明できる.
9.地球温暖化の現状や原因について説明できる.
10.環境問題の歴史,エネルギー・資源問題との関連,最近の話題や社会の動きについて理解している.
11. 環境問題に関する簡単な英文を解釈できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本の代表的な公害問題についての理解日本の四大公害訴訟についてその原因や経緯について詳しく説明できる。日本の四大公害訴訟についてその原因や経緯についての概要を説明できる。日本の四大公害訴訟の名称や概要について説明できない。
水質汚濁のメカニズムと現状の問題点についての理解富栄養化などの水質汚濁を誘発する原因とそのメカニズムを化学的、生物的観点から詳細に説明できる。富栄養化などの水質汚濁を誘発する原因とそのメカニズムの概要を説明できる富栄養化が定義できず、その誘発原因やメカニズムも説明できない。
種々の生活汚染物質についての理解殺虫剤、発ガン物質、環境ホルモンなどの生活環境を汚染する物質の由来と現状について詳しく説明できる。代表的な生活環境を汚染する物質について現状をひととおり説明できる。代表的な生活環境を汚染する物質の名称やその影響についてほとんど説明できない。
都市環境と生物・人口問題についての理解.都市環境と生物・人口問題についての原因と現状、対策についての詳しく説明できる。都市環境と生物・人口問題についての原因と現状、対策についての概略、説明できる。都市環境と生物・人口問題についての原因と現状、対策についてほとんど説明できない。
大気汚染・酸性雨やオゾン層破壊についての理解.大気汚染・酸性雨やオゾン層破壊についての原因と現状、対策について詳しく説明できる。大気汚染・酸性雨やオゾン層破壊についての原因と現状、対策について概略、説明できる。大気汚染・酸性雨やオゾン層破壊についての原因と現状、対策についてほとんど説明できない。
地球温暖化と熱帯雨林破壊,砂漠化についての理解.地球温暖化と熱帯雨林破壊,砂漠化の原因と現状、対策についての詳しく説明できる。地球温暖化と熱帯雨林破壊,砂漠化の原因と現状、対策について概略、説明できる。地球温暖化と熱帯雨林破壊,砂漠化の原因と現状、対策についてほとんど説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
バイオ・ケミカル技術者と関わりの深い環境問題について,物質面,生物(生態)面の両面からその影響を考えさせる.具体的には,地球環境,食物連鎖,環境負荷化学物質,大気汚染,水質汚染,廃棄物,生物環境などについて,汚染原因とその分析・評価技術および保全対策・技術(物質面および生物面からのアプローチ)を,技術者倫理の観点も踏まえ多面的に考えさせる.
授業の進め方・方法:
環境問題は幅広く,また,生活に密接に関連している.主だった環境問題を生物との関わりについて知識を整理して体系的に学ぶ.併せて、環境・循環型社会・生物多様性白書,エネルギー白書などを参照し、最近の動向を学ぶ。
注意点:
*授業では,教科書を中心にポイントをピックアップして進める.達成目標と評価項目を念頭において復習することが重要である。また、必要に応じて資料を配布する.
*環境問題は各種メディアでも良く取り上げられるので,各自,最新の情報にも留意してもらいたい.
疑問を生じたら放置せず,どんどん質問して欲しい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 日常生活を汚染する有害物質1 PCB(ポリ塩化ビフェニル)についての汚染について理解できる。
3週 日常生活を汚染する有害物質2 ダイオキシンなどの発がん性物質による汚染について理解できる。
4週 環境ホルモン汚染 外因性内分泌攪乱物質(環境ホルモン)について具体例をあげて説明できる。
5週 大気汚染1 大気汚染の現状を知り,その原因について理解できる。
6週 大気汚染2 大気汚染とその対策について説明することができる。
7週 酸性雨 酸性雨の原因について理解し,現状と対策について説明することができる。
8週 オゾン層破壊 オゾン層破壊の原因について理解し,現状と対策について説明することができる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 答案返却と解説
11週 地球温暖化1 地球温暖化の現状を知り,その原因について理解できる。
12週 地球温暖化2 地球温暖化とその対策について説明することができる。
13週 エネルギー・資源問題1 エネルギー・資源の現状を知り,その問題点について理解できる。
14週 エネルギー・資源問題2 エネルギー・資源問題の対応について現状と今後の方向性について説明することができる。
15週 前期末試験
16週 答案返却と解説
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,日本の自然環境と公害 環境科学(後期)で実施する内容と経済成長と日本の自然環境の関係について理解できる。
2週 汚水生物体系と指標生物 BODの説明と生物種による水質の判定についてし、説明できる。
3週 河川の汚濁・汚染1 合成洗剤、殺虫剤による汚染についてし、説明できる。
4週 河川の汚濁・汚染2 重金属汚染、河川の自浄作用についてし、説明できる。
5週 湖沼の汚濁・汚染 貧栄養湖と富栄養湖の違いとアオコの毒性についてし、説明できる。
6週 海域環境の破壊1 有機物質や石化ゴミによる海水の汚染、自然破壊について理解できる。
7週 海域環境の破壊2 磯焼けと海中林造成についてし、説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 殺虫剤散布による汚染1 有機塩素系殺虫剤による汚染について理解できる。
11週 殺虫剤散布による汚染2 有機リン系殺虫剤による汚染について理解できる。
12週 都市環境と生物1 都市化により生じる環境変化について理解し,説明できる。
13週 都市環境と生物2 都市化による乾燥、ヒートアイランド現象について理解し、説明できる。
14週 環境白書に見る日本の環境の現状 環境白書を参考に,現在の日本の環境について理解できる。
15週 学年末試験
16週 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表合計
総合評価割合1000100
基礎的能力40040
専門的能力60060
分野横断的能力000