1. 生命倫理学で取り上げられる問題について理解できる。
2. 具体的問題を考察するための情報を収集し,活用することができる。
3. 具体的な事例について,何が論点となるのかを理解することができる。
4. 自分の問題関心に基づき考察し,主張を提示することができる。
5. グループ活動の中で自分の役割を果たすことができる。
概要:
医療倫理を中心とした,生命倫理学で議論されているいくつかのテーマを取り上げ,議論状況およびそこで重視されるいくつかの原理について解説する。グループディスカッションや,レポート作成を通じて,自分の問題関心に従って議論を構築し,主張を提示する力を向上させる。
授業の進め方・方法:
講義を中心とするが,本科目では,知識だけでなく,自分自身が問題について主体的に向き合い,自分の考えをまとめることを重視する。したがって,ディスカッションなどのアクティビティを行う。また,小論文演習を通じて論理的思考力の養成し,自分の主張を説得体に提示する力を養う。
注意点:
- 授業で説明される内容を覚えるだけでは,知識を獲得することにはなりません。必要な知識は,図書館等を利用し,自分で収集,活用すること。
- ただ考えたことを文章にしてもレポートにはなりません。授業でもレポートの作成演習を行いますが,授業以外の時間で,しっかりレポートに取り組んでください。希望者には提出前にチェックを実施しますので,納得のいくレポートにしてください。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス:生命倫理学とは何か GD(1):テーマ決定 |
生命倫理学が成立した背景として,科学技術の発達に伴う種々の問題について理解する。 グループディスカッションをおこない,問題共有のプロセスを体験する。
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2週 |
科学技術の発達と倫理問題 GD(2):各グループの発表内容検討 |
科学技術の発達により,伝統的な枠組みを超えた問題がどのように生じたのかについて理解する。 グループディスカッションを通じて,情報の整理・分析,論理的な議論構築のプロセスを体験し,論理的思考力,グループで必要とされる力を自覚し,伸ばす。
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3週 |
専門職倫理としての生命倫理 GD(3):発表内容の確認 |
医療倫理におけるパターナリズム批判を手がかりに専門職の役割に関して考察する。 同上
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4週 |
発表(1) |
グループディスカッションの成果を発表し,プレゼンテーション能力について確認する。
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5週 |
発表(2) |
同上
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6週 |
小論文演習(1) |
各自の問題意識に基づき,必要な情報を収集し,議論を構築する力について確認し,その力を伸ばす。
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7週 |
医学の発達と死生観(1) 脳死と臓器移植 |
医学の発達とともに生じた脳死・臓器移植問題やわが国の法制度の概要について理解する。
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8週 |
医学の発達と死生観(2):尊厳死とターミナルケア |
尊厳死や安楽死の概念について理解し,人間の死について考える。
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2ndQ |
9週 |
医療パターナリズムと自律性原理 |
第3週で扱う内容と関連し,医療パターナリズム批判についてさらに学び,自律性という原理について理解を深める。
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10週 |
生命倫理と自律性原理 |
生殖補助医療に関わる問題を手がかりに,生命倫理の重要な原理のひとつである自律性原理について考察する。
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11週 |
遺伝子診断と選択的中絶 |
遺伝子技術の発達が医療分野に与えた影響と新たに生じた倫理問題について理解する。
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12週 |
QOL(生の質)とSOL(生命の尊厳) |
生命倫理学の重要な論点となるQOLの概念について理解する。
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13週 |
パーソン論:人間の尊厳と動物の権利 |
パーソン論の基本的な考え方について理解する。
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14週 |
小論文演習(2) |
各自の問題意識に基づき,必要な情報を収集し,議論を構築する力について確認し,その力を伸ばす。
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15週 |
科学と医療:科学者の責任と実践の倫理 |
研究に関わる倫理的責任の問題について,医療分野における不祥事や事件を手がかりに理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |