到達目標
・分子のエネルギー準位と分子論的な確率の概念の理解の上で、内部エネルギーとエンタルピーを詳しく説明できる。
・熱化学の基本的事項を理解し、熱力学変化量を計算できる。
・エントロピー、自由エネルギーの基本事項を理解し、熱力学変化量を計算できる。
・物理化学に関する基本的な英文を理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
分子の内部エネルギーの理解とエネルギー準位の計算 | 分子のエネルギー準位と分子論的な確率の概念の理解の上で、内部エネルギーとエンタルピーを詳しく説明できる。 | 分子のエネルギー準位と分子論的な確率の理解の上で、内部エネルギーとエンタルピーを、概略、説明できる。 | 分子のエネルギー準位と分子論的な確率の概念から、内部エネルギーとエンタルピーを説明できない。 |
熱化学の基本的事項の理解と熱力学変化量の計算 | 熱化学の基本的事項を詳しく説明でき、熱力学変化量を正確・迅速に計算できる。 | 熱化学の基本的事項を理解し、正確に熱力学変化量を計算できる。 | 熱化学の基本的事項を説明できず、熱力学変化量を計算できない。 |
エントロピー、自由エネルギーの基本事項の理解と、熱力学変化量の計算 | エントロピー、自由エネルギーの基本事項を詳しく説明でき、熱力学変化量を正確・迅速に計算できる。 | エントロピー、自由エネルギーの基本事項を理解し、正確に、熱力学変化量を計算できる。 | エントロピー、自由エネルギーの基本事項を説明できず、熱力学変化量を計算できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科目では、化学工業や生物化学反応で重要な概念であるエネルギー(熱力学,熱化学)をマクロおよびミクロな観点から捉え、導かれた法則を理解し、現実問題へ適用する際の基礎を学ぶ。また、生物化学システム工学科で学ぶ物質化学系科目の集大成として位置づけ、「自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力」を養成する。
授業の進め方・方法:
授業では、説明と演習を中心に進める。講義の組み立ては、前回分の復習、本題、必要に応じた演習問題とする。エンタルピーとエントロピーに関する概念をできるだけ平易に、生物化学分野との関連も示しながら進めるので、基本的な考え方への理解を深め、計算ができることを目標とする。
注意点:
授業前に教科書に目を通しておく。授業後は講義のノート、配布資料をもとに、教科書の例題、章末問題をまず自分で考える。その後、解答を参照することで理解できなかった点を再度復習して基本事項を着実に身につけること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、実在の化学系のエネルギー準位 |
実在の化学系のエネルギー準位の意味とエネルギーの大きさを理解できる。
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2週 |
実在の化学系のエネルギー準位と分光分析法 |
実在の化学系のエネルギー準位と分光分析法の関係を理解できる。
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3週 |
ボルツマン分布と内部エネルギー |
エネルギー量子のボルツマン分布の仕方を理解し、ミクロな状態の取り得る状態の数を計算でき、内部エネルギーの変化を計算できる。
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4週 |
熱・仕事・エンタルピー |
熱力学の基本的事項を理解し、熱化学変化量を計算できる。
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5週 |
熱容量 |
熱容量の定義を理解し、計算できる。
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6週 |
熱力学第一法則 |
熱力学第一法則を用いて、状態変化を計算できる。
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7週 |
熱化学 ヘスの法則・キルヒホッフの法則 |
ヘスの法則を用いて、化学反応のエンタルピー変化を計算できる。
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8週 |
〔中間試験〕 |
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2ndQ |
9週 |
中間試験返却と解説、統計力学的エントロピー |
統計力学的エントロピーの概念を理解できる。
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10週 |
統計力学的エントロピー |
統計力学的エントロピーの概念を理解できる。
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11週 |
熱力学的エントロピー |
熱力学的エンロピーの概念を理解できる。
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12週 |
標準エントロピー |
状態変化、化学変化において、標準エントロピーを用いて、熱力学諸量を計算できる。
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13週 |
ギブスの自由エネルギーの概念 |
ギブスの自由エネルギーの概念を理解できる。
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14週 |
ギブスの自由エネルギーと化学平衡 |
ギブスの自由エネルギーと化学平衡の関係を理解し、相互に計算できる。
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15週 |
ギブスの自由エネルギーと電気化学・生態系への応用 |
ギブスの自由エネルギーと電気化学反応・生態反応との関係を理解できる。
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16週 |
前期定期試験の返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 4 | |
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。 | 4 | |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 4 | |
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。 | 4 | |
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。 | 4 | |
束一的性質を説明できる。 | 4 | |
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | |
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 4 | |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 85 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 45 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |