到達目標
1. 工業的に用いられている吸収・吸着・抽出プロセスについて,原理・方法を理解する。
2. ヘンリーの法則にもとづいて,気液接触における気体の溶解度を理解する。
3. 三成分系の液液平衡を理解し,単抽出および多回抽出の基本的な計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
分離について | 工業的に用いられている分離技術について高い関心を持ち,内容を理解することができる。 | 工業的に用いられている分離技術について,ある程度の関心を示し,概ね理解することができる。 | 工業的に用いられている分離技術について関心が無く,内容を理解することができない。 |
吸収 | 気体の溶解度について理解することができる。 | 気体の溶解度について概ね理解することができる。 | 気体の溶解について理解することができない。 |
吸着 | 吸着の現象および吸着等温線が示すデータを理解することができる。 | 吸着の現象および吸着等温線が示すデータを概ね理解することができる。 | 吸着の現象および吸着等温線が示すデータを理解することができない。 |
抽出 | 気液平衡について理解し,溶解度曲線を用いた抽出の計算ができる。 | 気液平衡について概ね理解し,溶解度曲線を用いた抽出の計算がほぼできる。 | 気液平衡について理解できず,溶解度曲線を用いた抽出の計算ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
工場現場において汎用的に用いられる単位操作の基本的な考え方を理解し,その基礎理論を実際に使える技
術として身に付けることが目標に,「化学工学Ⅰ」および「化学工学Ⅱ」で学んだ各種プロセスに共通の単位操作に加え,とくに吸収,抽出さらに吸着に関する基礎的事項を学ぶ。
授業の進め方・方法:
・教科書を中心に,講義形式により授業を進める。4年次の「化学工学Ⅰ」および5年次の「化学工学Ⅱ」に引き続き,現在,工業的に利用されている基本的な分離・精製技術について学ぶ。
・講義では,毎回演習課題を提示するので,各自復習を兼ねて取り組みんでもらいたい。
・2回の定期試験を実施し,授業後の課題提出と併せて評価する。
注意点:
* 時間的制約のため授業では基礎理論と例題の解法の説明に止めるが,自学自修での十分な取り組みが必要である。
* 授業では,演習用ノートおよび関数電卓を常備しておくこと。また,作図等おこなうので,グラフ用紙を準備しておくこと。
* 出された演習課題は必ず自分で解答し理解を深めること。また,課題は期限までに必ず提出すること。
* 質問にはいつでも応じます。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
分離とは |
□工業的に用いられている分離・精製プロセスを知る。
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2週 |
吸収1(気体の溶解度) |
□ヘンリーの法則にもとづいて,気液接触における気体の溶解度を理解する。
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3週 |
吸収2(吸収装置とその操作・吸収のプロセス) |
□吸収装置とその操作において,種類や方法を知る。 □各種吸収プロセスを知る。
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4週 |
吸着1 |
□吸着技術について知り,そのプロセスを理解する。
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5週 |
吸着2 |
□吸着等温線について理解する。
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6週 |
イオン交換,電気透析,膜分離 |
□イオン交換,電気透析のプロセスを理解する。 □膜分離について,その技術や原理について理解する。
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7週 |
まとめと演習 |
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
答案返却と解答 |
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10週 |
抽出1(抽出操作および液液平衡関係) |
□抽出による分離プロセスを知る。 □液液平衡にある三成分の関係を理解し,三角図に示すことができる。
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11週 |
抽出2(てこの原理) |
□抽出におけるてこの原理を理解する。
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12週 |
抽出3(溶解度曲線) |
□液液平衡関係に基いて溶解度曲線を作成できる。
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13週 |
抽出3(抽出の計算) |
□基本的な単抽出および多回抽出の計算ができる。
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14週 |
まとめと演習 |
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
答案返却と解答 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 20 | 30 |
専門的能力 | 70 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |