材料工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 材料工学
科目番号 0173 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 配布資料
担当教員 二見 能資,本田 晴香

到達目標

本講義では、私たちの周りにある「工業材料」を大きなテーマとして取り上げる中で、
・代表的な金属材料、セラミックス材料、電子材料の特性や製造法を説明できる。
・「高分子らしさ」の本質を理解し、その応用例などを説明できる。
ようになることを目指す。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自主的に情報収集を行い具体的な実用例を挙げて,金属材料,セラミックス材料の特性や製造法を説明できる.代表的な金属材料、セラミックス材料、電子材料の特性や製造法を説明できる。代表的な金属材料、セラミックス材料、電子材料の特性や製造法を説明できない。
評価項目2高分子材料の特性を理解し、その分析手法や応用例などを明確に説明・記述できる。高分子材料の特性を理解し、その分析手法や応用例などを説明・記述できる。高分子材料の特性を理解し、その分析手法や応用例などを説明・記述できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの身の周りにあふれている「工業材料」は、化学・生物と機械・電子・電気・ 情報などの他分野の知識・技術の融合によって開発されている。この授業では、これらの工業材料を構成する主要な成分である「金属」「セラミックス」「高分子」の一般的構造、および性質と製造・加工・分析方法などの基礎的事項を学習する。さらに、それらの材料の代表的な複合材料、機能性材料などの応用例について知ることによって、「材料開発」における重要な知識を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書は特に使用せず、資料を参照・配布する。また授業全体の構成として、前半は代表的な無機材料の性質と製造方法を、後半は高分子材料の基礎的な性質、および応用例を学習する。
注意点:
授業後は、配布資料のポイントを自分でまとめておくこと。個々の材料の「材料らしさ」の本質をつかみ、工業材料が身の回りでどのように応用されているか、自ら興味をもちながら学習することが肝要である。材料の技術開発に携わる面白さ、使命感などを感じてもらいたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:無機材料とは 本講義の到達目標、評価、概要、講義の進め方、評価割合を確認する。
2週 物質・材料の分類 金属材料、セラミックス材料、電子材料等の分類があることを説明できる。
3週 金属材料 代表的な金属材料の物性と製造方法を説明できる。
4週 セラミックス材料 代表的なセラミックス材料の物性と製造方法を説明できる。
5週 電子材料 代表的な電子材料の物性と製造方法を説明できる。
6週 材料評価 代表的な無機材料の評価方法を説明できる。
7週 〔後期中間試験〕
8週 後期中間試験の答案返却と解説
無機物質のまとめ
代表的な無機材料の物性と製造方法を説明できる。
4thQ
9週 後半ガイダンス:高分子材料とは 高分子とはどんな構造を持つ分子か説明できる。
10週 高分子の性質(1) 高分子の熱力学的な性質について理解し、説明できる。
11週 高分子の性質(2) 高分子の力学的な性質について理解し、説明できる。
12週 高分子の加工 高分子の加工方法について理解し、説明できる。
13週 高分子の分析方法 高分子材料の評価法について理解し、説明できる。
14週 高分子の応用
高分子材料のまとめ
高分子材料の適材適所を理解し、その応用について説明できる。
15週 〔後期定期試験〕
16週 後期定期試験の答案返却と解説 代表的な高分子材料の物性と製造方法を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
無機化学セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。4
現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境や生命(医療)等、現代社会への波及効果について説明できる。4

評価割合

定期試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力500000050
分野横断的能力200000020