安全工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 安全工学
科目番号 0173 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新人研究者・技術者の為の安全の手引き(化学同人)
担当教員 田浦 昌純

到達目標

1.事故・災害事例を通じて安全の原理・原則を理解できること。
2.化学物質の危険性、実験環境の安全対策に関する知識を修得すること。
3.高圧ガスの安全対策に関する知識を修得すること。
4.ヒューマンエラーの起こる原因と対策について理解できること。
5.危険予知の考え方を理解でき、実践できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価盲目1安全の原理・原則について、詳しく説明できる。安全の原理・原則について、概略、説明できる。安全の原理・原則について、説明できない。
評価盲目2化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、詳しく説明できる。化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、概略、説明できる。化学物質の危険性、実験環境の安全対策について、説明できない。
評価盲目3高圧ガスの安全対策に関して、詳しく説明できる。高圧ガスの安全対策に関して、概略、説明できる。高圧ガスの安全対策に関して、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
今日,我々のあらゆる事業活動・生活分野には、火薬類や高圧ガスのような発火・爆発性物質や、石油類に代表される引火性物質や、生体に影響を与える毒劇物、作業環境や自然環境の保全に影響を及ぼす有害物質などが数多く存在する。現在では、過去の事故・災害・公害の経験を通じて、広く行政上の規制が行われ、「消防法」のほか「高圧ガス保安法」、「労働安全衛生法」、「毒物及び劇物取締法」等により保安規制されている。本科目では、事業活動における安全衛生の確保、作業環境・生活環境・自然環境の保全の基本を学び、規制法を遵守した上で、さらに、技術者・管理者として、理解すべき化学物質の危険性、現場にて考慮・対応すべき事項を学習する。
※実務との関係
この科目は、企業で火力発電プラント・原子力プラント・化学プラント・ディーゼルエンジンの研究開発実務及びプロジェクト管理を担当していた教員が、その経験を生かして、化学物質の危険性・有害性、高圧ガスの保安、ヒューマンエラー防止などの実プラントにおける安全管理について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
前半では、基礎研究から応用研究開発までの実験や製造現場、プラントでの安全・衛生・環境における危険要因に関する事項について、事例紹介とテキストによる解説を行う。後半では、リスクマネージメントの方法の理解を目標とし、プリントで解説する。
注意点:
科学技術振興機構で公開している失敗知識データベースと、安全衛生情報センターで公開している事故・災害事例を参照し、それを基に、その根本的原因・対策とその原因物質の特性・取扱いについて学習する。リスクマネージメントについては、災害の類型に応じた人的・物的・管理面での考え方を理解した上で、ケーススタディにより、定着を図る。また、工場見学を通じて、企業での安全・衛生・環境対策の実際を見聞し、現場での実践方法を学習する。
・実際に起こった具体的事例を上げて講義するので、過去の経験を学んでもらいたい。
・化学系資格取得、就職後の業務に実際に役立つ内容を系統的に学習できるので、確実に修得してほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、労働災害
日本における労働災害の実態を理解し、説明できる。
2週 化学工業での安全対策1
化学工業において実施されている安全対策を理解し、説明できる。
3週 化学工業での安全対策2
化学工業において実施されている安全対策を理解し、説明できる。
4週 化学物質の危険性(火災・爆発)
化学物質の火災・爆発の危険性について理解し、安全な取扱方法を説明できる。
5週 化学物質の危険性(有害性)
化学物質の人体への有害危険性について理解し、安全な取扱方法を説明できる。
6週 高圧ガスの安全な取扱い方1
高圧ガスの危険性を理解し、安全な取扱方法を説明できる。
7週 高圧ガスの安全な取扱い方2(極低温)
極低温ガスのの危険性を理解し、安全な取扱方法を説明できる。
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 中間試験返却と解説、電気装置の安全な取扱い方
電気装置の危険性を理解し、安全な取扱方法を説明できる。
10週 電気装置の安全な取扱い方1
電気装置の危険性を理解し、安全な取扱方法を説明できる。
11週 電気装置の安全な取扱い方2
静電気の発生原因と対策について、理解し、説明できる。
12週 ヒューマンエラー
ヒューマンエラーの起こる原因について理解し、ヒューマンエラーへの対策につい説明できる。
13週 危険予知
危険予知の考え方を理解できる。
14週 危険予知(グループ討議)
危険予知活動を実践できる。
15週 後期定期試験
16週 後期定期試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合85000015100
基礎的能力200000525
専門的能力6500001075
分野横断的能力0000000