日本現代文学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 日本現代文学
科目番号 0265 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜資料を配布する
担当教員 池田 翼

到達目標

①各時期の日本文学作品について、新旧仮名遣い問わず正確に音読することができる。
②各時期の日本文学作品について、同時代的状況を踏まえて読みとくことができる。
③各時期の日本文学作品について、作家論的背景を踏まえた上で自分なりの「読み」を展開できる。
④③までで準備された自分なりの「読み」を考察として論述できる。
⑤課題に対して、主体的に取り組むことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①各時期の日本文学作品について、新旧仮名遣い問わず正確に音読することができる。戦前~平成期までの日本文学作品において、新旧仮名遣い問わず正確に音読することができる。戦前~平成期までの日本文学作品において、新仮名遣いであれば正確に音読することができる。戦前~平成期までの日本文学作品において、新仮名遣いであっても正確に音読することができない。
②各時期の日本文学作品について、同時代的状況を踏まえて読みとくことができる。戦前~平成期までの日本文学作品において、同時代状況を踏まえた解釈を論理的に説明できる。戦前~平成期までの日本文学作品において、同時代状況を踏まえた解釈を説明できる。戦前~平成期までの日本文学作品において、同時代状況を踏まえた解釈を説明できない。
③各時期の日本文学作品について、作家論的背景を踏まえた上で自分なりの「読み」を展開できる。戦前~平成期までの日本文学作品において、作家論的背景を踏まえた解釈を論理的に説明できる。戦前~平成期までの日本文学作品において、作家論的背景を踏まえた解釈を説明できる。戦前~平成期までの日本文学作品において、作家論的背景を踏まえた解釈を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本現代文学を中心にした作品の読解を通して、文学作品の基本的な「読み」の方法を身に着ける。
また、多様な作品の鑑賞を通して、文学的思考の涵養や人間の多様性への理解を目指す。
授業の進め方・方法:
上記教科書および適宜配布するプリントを用いて、近代から現代にいたるまでの日本文学作品を取り上げ、作家論的背景・同時代的状況を加味しながら読解を試み、作品への理解を深める。講義終了時には、課題を出す。本科目は学修単位であるため、課題の提出状況が80%に満たない場合は単位修得を認めない。
各授業で取り上げた作品について、授業後論点を整理しておくこと。
また、他の学生による自分の視点とは違った「読み」について、その「読み」に至った過程を考察し、次回からの自分の「読み」の多層化に向けて吸収すること。
注意点:
授業への質問や要望は、メール・来室問わず随時受け付けます。
作品を読解するにあたっては、あなた独自の「読み」を展開できるように取り組んでください。独自の「読み」とは、作家論的背景や同時代的状況を抑えつつも、既存の読解・固定観念にとらわれることなく、あなた自身の感性で作品に向き合うことで生まれてきます。毎時の課題にて、皆さんの多様な「読み」が展開されることを期待しています。伸びやかな感性・柔軟な思考で授業に取り組んでください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 文学とは何か 文学の定義について、様々な資料を読み解きながら考え、自分なりに考えることができる。
2週 戦前の日本文学(1) 戦前の日本文学作品について、作品の背景を含めた概要について知る。
3週 戦前の日本文学(2) 戦前の日本文学作品について、文学史的な知識を背景に、自分なりに読み解き解釈することができる。
4週 戦前の日本文学(3) 戦前の日本文学作品について、自分なりの解釈を表現することができる。また、他の受講者の解釈を評価することができる。
5週 戦後~昭和期の日本文学(1) 戦後~昭和期の日本文学作品について、作品の背景を含めた概要について知る。
6週 戦後~昭和期の日本文学(2) 戦後~昭和期の日本文学作品について、文学史的な知識を背景に、自分なりに読み解き解釈することができる。
7週 戦後~昭和期の日本文学(3) 戦後~昭和期の日本文学作品について、自分なりの解釈を表現することができる。また、他の受講者の解釈を評価することができる。
8週 〔中間試験〕 戦前~昭和期の日本文学作品について、基礎的な知識を有している。また、作品を読み解き、自分なりの解釈を表現できる。
2ndQ
9週 平成期の日本文学(1) 平成期の日本文学作品について、作品の背景を含めた概要について知る。
10週 平成期の日本文学(2) 平成期の日本文学作品について、文学史的な知識を背景に、自分なりに読み解き解釈することができる。
11週 平成期の日本文学(3) 平成期の日本文学作品について、自分なりの解釈を表現することができる。また、他の受講者の解釈を評価することができる。
12週 ゼロ年代以降の日本文学(1) ゼロ年代以降の日本文学作品について、作品の背景を含めた概要について知る。
13週 ゼロ年代以降の日本文学(2) ゼロ年代以降の日本文学作品について、文学史的な知識を背景に、自分なりに読み解き解釈することができる。
14週 ゼロ年代以降の日本文学(3) ゼロ年代以降の日本文学作品について、自分なりの解釈を表現することができる。また、他の受講者の解釈を評価することができる。
15週 日本現代文学まとめ 講義全体で学んだことを、系統的に理解する。また、様々な作品を関連づけてテーマを設定し、自分なりの考えを表現できる。
16週 〔前期末試験〕 平成期~ゼロ年代以降の日本文学作品について、基礎的な知識を有している。また、作品を読み解き、自分なりの解釈を表現できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3前3,前6,前8,前10,前13,前15,前16
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3前2,前5,前8,前9,前12,前15,前16
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3前3,前4,前6,前7,前8,前10,前11,前13,前14,前15,前16
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3前1,前2,前3,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前15,前16
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3前4,前7,前8,前11,前14,前15,前16
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3前4,前7,前11,前14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000