パターン認識

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 パターン認識
科目番号 0267 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 別途資料を配布
担当教員 池田 直光

到達目標

1. パターン認識の基本概念が理解できる。
2. 標準パターン作成に必要な学習法について理解できる。
3. パターン分類に必要な識別法について理解できる。
4. 簡単な認識実験を通して、認識の全体的な流れを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. パターン認識の基本概念が理解できる。対象物の性質や特性を踏まえて、識別するためのパターン認識の構成法など、その概念についてより詳細に説明することができる。与えられた対象を識別するために必要なパターン認識の構成法など、その基本概念について説明することができる。与えられた対象を識別するために必要なパターン認識の構成法など、その基本概念について説明することができない。
2. 標準パターン作成に必要な学習法について理解できる。標準パターン作成に必要ないくつかの学習法について、その原理や動作をより詳細に説明することができる。標準パターン作成に必要な学習法について、その基本的な原理や動作を説明することができる。標準パターン作成に必要な学習法について、その基本的な原理や動作を説明することができない。
3. パターン分類に必要な識別法について理解できる。対象がどのパターンに属するかを調べるために必要ないくつかの識別法について、より詳細に説明することができる。対象がどのパターンに属するかを調べるために必要な識別法について説明することができる。対象がどのパターンに属するかを調べるために必要な識別法について説明することができない。
4. 簡単な認識実験を通して、認識の全体的な全体的な流れを理解できる。 簡単な認識実験を通して、認識の全体的な流れをより詳細に説明することができる。 簡単な認識実験を通して、認識の全体的な流れを説明することができる。 簡単な認識実験を通して、認識の全体的な流れを説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年,ハードウェアの急速な進展によって,各種情報のデジタル処理が広く行われており,音声や画像の認識システムも見かけるようになってきた。このようなパターン認識は外界からの情報を識別するにあたっての中核技術である。パターンの入力から識別にいたるまでの一連の処理過程(学習,識別,分類)を整理することにより,パターン認識における基本的な概念や技術を学ぶ。情報処理という観点からデジタル信号処理が,情報の分析という観点から統計学・多変量解析が関連している。
授業の進め方・方法:
パターン認識の概念や処理の流れが理解できるように、具体的な例をできるだけ多く示して授業を進めていきたい。説明には数式が必要になるので、例題を多く取り入れていく。
注意点:
事前に実施内容についての概要を確認しておく。授業後は内容を再度見直して、自分の力だけで課題に取り組んでみる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 パターン認識の概要 簡単な例題を通して、パターン認識の概要を理解する。
2週 ベイズの識別規則Ⅰ 代表的なパターンの識別法であるベイズ決定法の概要について説明できる。
3週 ベイズの識別規則Ⅱ ベイズ法について演習を行い、理解を深める。
4週 ニューラルネットワークⅠ ニューラルネットワークによるパターン認識について理解する。
5週 ニューラルネットワークⅡ バックプロパゲーション法による学習法について理解する。
6週 DPマッチング(動的計画法)Ⅰ DPマッチング法によるパターン認識の概要について説明できる。
7週 DPマッチング(動的計画法)Ⅱ DPマッチング法について演習を通して理解を深める。
8週 〔後期中間試験〕
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解説
主成分分析Ⅰ
試験結果を通して理解の程度を確認する。
認識の特徴量の次元圧縮に用いる主成分分析について理解する。
10週 主成分分析Ⅱ 主成分分析について演習を通して理解を深める。
11週 音声の基礎 パターン認識の対象として音声を取り上げるために、その基礎的な性質について理解する。
12週 音声の分析演習 音声認識のために必要な特徴量を取り出すための分析法について理解する。
13週 母音認識演習Ⅰ 演習として日本語5母音の認識を行う。
14週 母音認識演習Ⅱ コンピュータ上で簡単な認識プログラムを作成し、パターン認識について理解を深める。
15週 〔後期定期試験〕
16週 後期定期試験の返却と解説 試験結果を通して理解の程度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000