社会と法

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 社会と法
科目番号 0273 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生物化学システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 特に指定しない。講義資料を配布する。
担当教員 小林 幸人

到達目標

1.現代法の特徴を理解する。
2.契約の基本的知識を理解する。
3.不法行為の基本的知識を理解する。
4.労働契約に係る基本的な権利・義務について理解する。
5.リスク社会における消費者保護政策,無過失責任主義などについて理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.現代法の特徴を理解する。短答式問題で80%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を論理的に説明できる。短答式問題で60%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を説明できる。短答式問題および論述問題で理解していることを示すことができない。
2.契約の基本的知識を理解する。短答式問題で80%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を論理的に説明できる。短答式問題で60%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を説明できる。短答式問題および論述問題で理解していることを示すことができない。
3.不法行為の基本的知識を理解する。短答式問題で80%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を論理的に説明できる。短答式問題で60%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を説明できる。短答式問題および論述問題で理解していることを示すことができない。
4.労働契約に係る基本的な権利・義務について理解する。短答式問題で80%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を論理的に説明できる。短答式問題で60%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を説明できる。短答式問題および論述問題で理解していることを示すことができない。
5.リスク社会における消費者保護政策,無過失責任主義などについて理解する。短答式問題で80%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を論理的に説明できる。短答式問題で60%以上正解。 事例問題で,論点,関連法の知識,解釈を説明できる。短答式問題および論述問題で理解していることを示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会を秩序付ける重要なシステムとしての法に関する基本的な知識を獲得する。日常生活における法的な権利および義務について,民法を中心に取り扱う。また,近年の科学技術の発達によって生じた変化によって,法がどのように変容したのかを取り扱う。
授業の進め方・方法:
講義中心に行う。条文を覚えるのではなく,具体的事例に即して,法的にどのような判断が下されるのかを学ぶため,受講者自身が事例を考察することが必要となる。
注意点:
法の考え方や法律用語については知識として身につける必要があるが,それだけではなく,具体的な事例に関して,法的にどのように解釈できるのかを理解する。そのためには,説明を聴いて覚えるだけではなく,問題を考えていくことが重要である。
学修単位科目であるため,講義2時間に対して1時間の自主学習が必要となる。練習問題などを提示するので,自主学習に努めること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 法とは何か:現代法の特質 現代法の特徴,特に私法の特徴について理解し,説明できる。
2週 契約の原則 契約行為についての基本知識を得る。私法の基本原則について理解し,事例に応用できる。
3週 さまざまな契約(1) 契約に関する論点(意思の不存在,意思表示の瑕疵など)について理解し,事例に即して考察できる
4週 さまざまな契約(2) 同上
5週 契約と物権(1) 民法上の重要な権利である物権について基本的知識を得て,事例に即して考察できる
6週 契約と物権(1) 同上
7週 不法行為責任(1):一般不法行為 一般不法行為の要件について理解し,事例に即して考察できる。
8週 〔中間試験〕 前半の学習内容についての理解を確認する。
4thQ
9週 不法行為責任(2):特殊不法行為 特殊不法行為の類型と論点について理解し,事例に即して考察できる
10週 消費者保護:製造物責任と消費者保護政策の変容 製造物責任など,近年の過失責任主義からの転換や消費者保護政策の変容について理解し,事例に即して考察できる
11週 労働契約と関連法 労働契約の基本的知識と,雇用に関わる法制度の概要について理解する
12週 労働契約にかかわる条件(1) 労働基準法などに規定される労働条件についての基本知識を得て,事例に即して考察できる。
13週 労働契約にかかわる条件(2) 同上
14週 労働紛争と救済方法 労働にかかわる訴訟、紛争とその救済方法について理解し、説明できる
15週 法的責任と倫理・道徳 法的規制の特質について理解し、倫理的、道徳的責任の意義について理解し、説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2後9,後10,後15
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。2後1,後6,後7,後9,後10,後15
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後9,後10,後15
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3後7,後10,後15
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。3後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000