到達目標
①コンピュータの高度化に伴う人間疎外を技術者として十分理解し,人を中心としたインタフェースの設計技術指針である「使いやすさ」の評価尺度を説明できる.
②人間工学の観点から操作性,機能性に必要なヒューマンファクタにはどのようなものがあるか説明できる.人の物理的(体格,運動機能),生理的(感覚と知覚,心理学)要素の基本特性がインタフェースにどのように活かされるか具体的に説明できる.
③心理学と機能情報学的観点より,人における認知および学習・記憶,パターン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて理解し,説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ヒューマンインタフェースの考え方 | コンピュータの高度化に伴う人間疎外を技術者として十分理解し,人を中心としたインタフェースの設計技術指針である「使いやすさ」の評価尺度を説明できる. | コンピュータの高度化に伴う人間疎外を技術者としてある程度理解し,人を中心としたインタフェースの設計技術指針である「使いやすさ」の評価尺度を簡単に説明できる. | コンピュータの高度化に伴う人間疎外を理解できない.人を中心としたインタフェースの設計技術指針である「使いやすさ」の評価尺度を簡単に説明できない. |
人の感覚と知覚(人間工学の観点) | 人間工学の観点から操作性,機能性に必要なヒューマンファクタにはどのようなものがあるか説明できる.人の物理的(体格,運動機能),生理的(感覚と知覚,心理学)要素の基本特性がインタフェースにどのように活かされるか具体的に説明できる. | 人間工学の観点から操作性,機能性に必要なヒューマンファクタにはどのようなものがあるかいくつか説明できる.人の物理的(体格,運動機能),生理的(感覚と知覚,心理学)要素の基本特性がインタフェースにどのように活かされるか簡単に説明できる. | 人間工学の観点から操作性,機能性に必要なヒューマンファクタにはどのようなものがあるか説明できない.人の物理的(体格,運動機能),生理的(感覚と知覚,心理学)要素の基本特性がインタフェースにどのように活かされるか説明できない. |
人の認知と理解(メンタルモデルとデザインモデル) | 心理学と機能情報学的観点より,人における認知および学習・記憶,パターン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて理解し,説明できる. | 心理学と機能情報学的観点より,人における認知および学習・記憶,パターン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて,概要を説明できる. | 心理学と機能情報学的観点より,人における認知および学習・記憶,パターン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて,説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義では,人間と機械との調和を行うヒューマンインタフェースの基本的構成法と評価法の考え方について,実際の応用例を取り上げて解説していく.基本となるヒューマンインタラクション技術,ヒューマンコミュニケーション技術,コンピュータインタフェースなど具体的な実用例を挙げて解説する.本科目では,人と機械との共生を考えながら,技術者として利用者にやさしい製品の基本設計指針とは何かという技術開発の基礎および製品向上のための評価法の基本的考え方を習得させる.
授業の進め方・方法:
①ヒューマンインタフェースにおける設計の基本的な人間的要素を理解し,工学への応用例についていくつか限定された条件で説明資料作成と発表等の取り組む.
②実際に製品として用いられているインタフェースに対して,ユーザビリティなどの指標を用いて評価指針を設定し,客観的な評価に取り組む.
③いくつか例題を対象として,デザインや操作性,機能性などのいずれか1点をあげ,各ファクタに基づく評価方法や設計手順について説明ができるように課題を授業のなかで取り上げ,AL手法を取り込み問題を解決する事例を体験しながら学習する.
注意点:
2単位学修単位であり,規定授業時数は30時間である.1単位あたり30時間程度の自学学習が求められる. 本科目では、予習課題の作成15時間×2,発表課題の調査および発表資料の作成30時間を課す。具体的には自学学習ではインタフェースの基本用語の理解,インタフェースの基本設計に関するレポート作成,演習およびレポート作成などを行う.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス:シラバスによる授業の概要と学習到達目標,評価指針等の概説 |
ヒューマンインタフェースの授業の概要,学習の進め方,本科目の評価法などを理解できる.
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2週 |
ヒューマンインタフェースの基礎1 |
コンピュータの高度化に伴う人間疎外を技術者として理解し,人を中心としたインタフェースの設計技術指針である「使いやすさ」の評価尺度を利用できる.
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3週 |
ヒューマンインタフェースの基礎2 |
同上
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4週 |
人の感覚と知覚(人間工学の観点)1 |
操作性,機能性に必要なヒューマンファクタにはどのようなものがあるかあげて簡単に説明できる.人の物理的(体格,運動機能),生理的(感覚と知覚,心理学)要素の基本特性がインタフェースにどのように活かされるか一例をあげて説明できる.
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5週 |
人の感覚と知覚(人間工学の観点)2 |
同上
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6週 |
人の認知と理解(メンタルモデルとデザインモデル)1 |
心理学と機能情報学的観点より,人における認知および学習・記憶,パターン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて説明できる.
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7週 |
人の認知と理解(メンタルモデルとデザインモデル)2 |
同上
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8週 |
HMIのデザインと評価事例1 |
HMI(ヒューマンマシンインタフェース)の実用例から,これらに対して評価基準を設け製品の評価ができる.
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4thQ |
9週 |
HMIのデザインと評価事例2 |
同上
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10週 |
HMIのデザインと評価事例3 |
同上
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11週 |
インタフェースの評価法1 |
インタフェースの評価の観点を理解し,代表的な評価技術について,例をあげて説明できる.
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12週 |
総合的課題への取り組み1 |
問題発見から解決すべき課題を取り上げ,インタラクティブデザインを配慮した解決策にグループで取り組む
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13週 |
総合的課題への取り組み2 |
同上
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14週 |
総合的課題への取り組み3 |
各グループが取り組んだ課題を発表し,ピアレビュー評価を行う.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
定期試験答案の解答と返却
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試験の結果から,理解していなかったところを,把握し,適切な解答を理解できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 演習レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 20 | 60 |
専門的能力 | 30 | 10 | 40 |