応用電磁気学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用電磁気学
科目番号 AE1204 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 奥野洋一、小林一哉 共著「入門電気磁気学(入門電気・電子工学シリーズ)」朝倉書店
担当教員 芳野 裕樹

到達目標

1.静電界問題とラプラス・ポアソン方程式の対応について理解し説明できる。
2.電界および磁界のエネルギーについて理解し説明できる。
3.電磁法則について理解し説明できる。
4.マクスウェル方程式について理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 静電界問題とラプラス・ポアソン方程式の対応について理解し説明できる。静電界の問題が電位に関するラプラス・ポアソン方程式の解法に帰着されることを理解して説明でき、基本的な問題及び応用問題について、ラプラス・ポアソン方程式を解き電位と電界を求めることができる。静電界の問題が電位に関するラプラス・ポアソン方程式の解法に帰着されることを説明でき、基本的な問題について、ラプラス・ポアソン方程式を解き電位と電界を求めることができる。静電界の問題が電位に関するラプラス・ポアソン方程式の解法に帰着されることの概略を説明できない。ラプラス・ポアソン方程式を解き電位と電界を求めることができない。
評価項目2 電界および磁界のエネルギーについて理解し説明できる。導体系のエネルギーと静電気力の関係、電界および磁界が蓄えるエネルギーを理解し説明することができる。導体系のエネルギーと静電気力の関係、電界および磁界が蓄えるエネルギーの概略を端的に説明することができる。導体系のエネルギーと静電気力の関係、電界および磁界が蓄えるエネルギーの概略を説明することができない。
評価項目3 電磁法則について理解し説明できる。電荷の保存則、拡張されたアンペアの法則、ファラデイの電磁誘導法則などの基本的な電磁法則について理論的に説明することができる。電荷の保存則、拡張されたアンペアの法則、ファラデイの電磁誘導法則などの基本的な電磁法則を説明することができる。電荷の保存則、拡張されたアンペアの法則、ファラデイの電磁誘導法則などの基本的な電磁法則を説明することができない。
評価項目4 マクスウェル方程式について理解し説明できる。アンペアの法則、ファラデイの法則、ガウスの法則よりマクスウェル方程式が導け、電界と磁界の関係について理論的に説明することができる。アンペアの法則、ファラデイの法則、ガウスの法則よりマクスウェル方程式が導け、電界と磁界の関係を端的に説明することができる。アンペアの法則、ファラデイの法則、ガウスの法則よりマクスウェル方程式を導くことができない。電界と磁界の関係を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学は豊富な実験と簡潔な理論に支えられた調和のある体系であり、自然学・工学の分野において占める地位は重要で、役割は大きい。本授業では反転授業形式による授業により、電気現象と磁気現象との対応関係、電磁波の性質等について理解を深め、電磁気学の工学分野および自然界との密接な関わりについて習得させる。
授業の進め方・方法:
本科で学んだ電磁気学も扱うが、ベクトル解析となるので、ベクトル解析の基礎を復習して受講することが望まれる。講義は反転授業を主とし、各週の授業内容については事前に家庭学習をしてもらう。
授業時間は講師役となる学生を週ごとに選出し、各週の授業範囲の内容について教員および他学生に説明してもらい、その内容について質疑を行う。その際、物理的意味について説明できるように留意すること。
他者に説明することで本科で学んだ電磁気学の内容についてより理解を深めることを目的とする。
注意点:
本科目は、電気・電子工学関係の資格試験、大学院入学試験、就職試験などの出題範囲となる頻度が高い。本科「電気磁気学」との関連のほか、ベクトル解析の基礎を身につけていることが望ましい。
本科目は、1単位あたり30時間程度の自学学習が求められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、静電界の基本法則(1) 本科で学んだクーロンの法則、電界の強さ、電位などについてを説明できる。
2週 静電界の基本法則(2) ガウスの法則の積分形・微分形を理解し説明できる。
3週 ラプラス・ポアソン方程式(1) 静電界がラプラス・ポアソン方程式の解法に帰着されることを理解し説明できる。
4週 ラプラス・ポアソン方程式(2) ラプラス・ポアソン方程式の境界値問題を理解し説明できる。
5週 ラプラス・ポアソン方程式(3) ラプラス・ポアソン方程式の解法より電位と電界を計算できる。
6週 導体系と誘電体 導体と誘電体の電気的性質を理解し説明できる。
7週 物体に働く静電力 導体系のエネルギーと静電気力の関係を理解し説明できる。
8週 定常電流の電界 定常電流による電界および電荷の保存則について説明できる。
2ndQ
9週 前半の復習 ここまでの内容を復習し、内容を理解できる。
10週 定常電流による磁界 アンペアの法則について説明できる。
11週 電磁誘導 電磁誘導法則の微分形、磁界エネルギーについて説明できる。
12週 電磁法則 電荷の保存則、アンペアの法則、ファラデイの電磁誘導法則などの電磁法則について説明することができる。
13週 マクスウェルの方程式(1) アンペアの法則、ファラデイの法則、ガウスの法則の積分形・微分形を理解し、マクスウェル方程式について説明できる。
14週 マクスウェルの方程式(2) アンペアの法則、ファラデイの法則、ガウスの法則の積分形・微分形を理解し、マクスウェル方程式について説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却および解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100