福祉情報技術

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 福祉情報技術
科目番号 AE1212 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 福祉情報技術コーディネータ認定試験テキスト 全日本情報学習振興協会編 および プリント
担当教員 清田 公保

到達目標

1.社会における共生や障害者自立のための法律・制度・人権問題を理解し,障害がある状況で自立生活に必要な支援環境について説明できる。
2.代表的な障害(肢体不自由,視覚障害,聴覚障害,言語障害,知的・認知障害,重複障害)について,それぞれの障害に関する基礎知識とそれに対応した福祉情報技術を説明できる.
3.ICT技術を利用した支援技術について,各OSにおけるアクセシビリティに関する代表的なものについて理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 代表的な障害についての理解代表的な障害について理解し, 十分説明できる。代表的な障害について理解し,ほぼ説明できる。代表的な障害について理解できず,説明できない。
評価項目2 障害者支援においてのサポートにおける心構え・ノウハウ障害者を支援する上で必要な心構えやノウハウを十分理解し,具体的に説明できる.障害者を支援する上で必要な心構えやノウハウを理解し,簡単に説明できる.障害者を支援する↑で必要な心構えやノウハウを十分理解できず,説明できない。
評価項目3 アクセシビリティの実際における理解一般的なアクセシビリティを良く理解して、具体的に説明できる。一般的なアクセシビリティを理解して、簡単に説明できる。び学習・記憶,パタン認識能力の特性を利用した代表的な評価モデルシステムについて,概要を説明できる.一般的なアクセシビリティを理解できず、具体的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、代表な障害について、その症状と具体的に必要な支援を取り上げて解説していく。これらの障害や法的支援を理解した上で、必要とされる支援技術について基本となる支援対策を、症例をあげて解説する。本科目では、障害者と社会との共生を考えながら、ICT技術を活用したAT(アシスティブテクノロジー)技術者として利用者にやさしい製品の基本設計指針およびIT機器のアクセシビリティの機能の対処方法などを習得させる。
授業の進め方・方法:
①ヒューマンインタフェースにおける設計の基本的な人間的要素を理解し,工学への応用例についていくつか限定された条件で説明できる。②実際に製品として用いられているインタフェースに対して,ユーザビリティなどの指標を用いて評価指針を設定でき,客観的な評価を行うことができる。③基本OSに導入されている障がい者や高齢者が利用できるアクセシビリティ機能について、AL的な手法を取り込み問題を解決する事例を体験しながら学習する。
注意点:
2単位学修単位であり、規定授業時数は30時間である。自学自習の時間(60時間)では障害の基本知識の理解、障害と必要な支援技術に関するレポート作成、評価演習およびレポート作成などを行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:シラバスによる授業の概要と学習到達目標、評価指針等の概説 福祉情報技術の授業の概要と意義、学習の進め方、本科目の評価法などを理解できる。
2週 障害とAT(アシスティブ・テクノロジー)の基礎1 社会における障害を理解し、共生社会に向けた支援技術の基本スキルを説明できる。
3週 障害とAT(アシスティブ・テクノロジー)の基礎2 WHOが提唱するICF分類について理解し、共生社会に向けた環境における障害を説明できる。
4週 バリアフリーとユニバーサルデザイン バリアフリーとユニバーサルデザインの違いを理解し、分かりやすいコンテンツ(表記)や社会における支援技術の例をあげて説明できる。
5週 コミュニケーションの基礎技術 障害者や高齢者との接し方で、注意する点や配慮が必要な項目を挙げ、説明できる。
6週 サポートにおける心構え・ノウハウ1 AT技術者として必要な基本スキルを挙げて、基本的な心構えとノウハウを説明できる。
7週 サポートにおける心構え・ノウハウ2 同上
8週 障害の基礎1(肢体不自由と視覚障害、聴覚障害) 代表的な障害について、症状と支援が必要な項目を説明できる。
4thQ
9週 障害の基礎2(言語障害、知的・認知障害) 同上
10週 障害の基礎3(重複障害とその他の障害) 同上
11週 AT機器の事例1 各種の障害における具体的なAT機器を挙げて、それらがどのように利用されているか説明できる。適用されている環境が説明できる。
12週 AT機器の事例2 同上
13週 AT機器の事例3 同上
14週 AT機器の評価法と改善指針 市販化されているAT機器について、簡単な評価方法を説明し、改善に向けた取組について理解している。
15週 定期試験 ICTアクセシビリティアドバイザー認定試験による理解度評価を行う。
16週 定期試験答案の解答と返却
試験の結果から、理解していなかったところを、把握し、適切な解答を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050
分野横断的能力000