創造性工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 創造性工学
科目番号 AN102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 グローバルタスクフォース著「マネジメント」総合法令
担当教員 伊山 義忠

到達目標

(1)創造性の原点でもある技術開発の基本的考え方を理解し説明できる。
(2)技術開発のための発想法、開発計画、実施問題、評価と信頼性の一連の内容を理解し説明できる。
(3)知的財産権の概要ならびに特許要件について理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
技術経営販売、開発、製造、管理の各種業務について、技術的視点から理解し、説明できる。さらに、経営者の立場で、その重要性について説明できる。販売、開発、製造、管理の各種業務について、技術的視点から理解し、説明できる。販売、開発、製造、管理の各種業務について、技術的視点から説明できない。
産業財産権特許性、特許要件について理解し、例を挙げて説明することができる。新規性、進歩性、産業上の利用可能性について説明することができる。特許に関して説明できない。
考える技術各種の思考手法、発想法について理解し、説明できるとともに、実際に用いることができる。いくつかの思考手法、発想法を知っており、それらについての簡単な説明ができる。思考手法に関する説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目は、技術者としての創造性を向上させるための基本的な考え方について講義する。社会的な視点からもとらえることが望まれるため、「企業化と社会」,「技術者倫理」等の授業科目と合わせた総合的な理解が望まれる。
授業の進め方・方法:
発想法とその具体的実施方法、技術開発計画の立て方、技術開発時における対処方法、信頼 性、保守のために必要な技術、技術の評価方法などの技術開発の基本的内容を述べる。また、知的財産権に関する基礎的内容については、技術者の創造性の基本 的な技術のひとつとして触れる。
注意点:
規定授業時数は30時間です。本科目は90分の授業に対して、90分程度の自学学習が課せられます。本科目は、5年次における卒 業研究を基礎として、後期より開講の電子情報システム工学特別研究へとつながるものです。また、卒業後における研究開発や職務遂行の基本指針にかかわっ ており、特許などの知的財産権取得の上でも重要です。このため、自学自習では、レポート課題の達成を通して、「創造性」ということについて実践してください。また、「技術経営」の視点から特別研究をとらえ直すことを試みてください。
評 価は、期末試験およびレポートで行います。レポートは3回程度とします。各100点で評価し、期末試験とあわせた全体の平均点により総合評価を行います。総合平均点が60%以上が合格です。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本科目の授業内容、修得目標、授業方法、評価方法など説明を受け、授業の位置付けについて理解する。
2週 創造性の考え方ととらえ方(1)
[Creativity of Research Organizations]
企業社会におけるマーケティングの意味とその重要性について、理解し説明できる。
3週 創造性の考え方ととらえ方(2)
技術開発の場における創造性の重要性について理解し説明できる。
4週 技術経営の視点から見たアイデアの出し方、研究開発としてのアイデア判断方法(1)
[Management of Technology]
経営戦略の要点を理解し説明できる。
5週 技術経営の視点から見たアイデアの出し方、研究開発としてのアイデア判断方法(2) 技術経営の要点を理解し説明できる。
6週 技術経営の視点から見たアイデアの出し方、研究開発としてのアイデア判断方法(3) 推論の必要性、いくつかの具体的手法について、理解し説明できる。
7週 技術経営の視点から見たアイデアの出し方、研究開発としてのアイデア判断方法(4) 着想の重要性、いくつかの具体的手法について、理解し説明できる。
8週 アイディアと産業財産権
[Engineer's Idea Patent Application]
産業財産権の概要とその必要性について理解し説明できる。また、特許請求範囲記載上の要点を理解し説明できる。
2ndQ
9週 研究計画方法と立案内容(1)
[Research and Development(R&D) Strategy]
開発分野の見方、研究計画の立案・遂行をイメージし理解できる。
10週 研究計画方法と立案内容(2) システム技術に関わる開発の考え方、個別技術の開発の考え方を理解し説明できる。
11週 研究実行問題対処法(1)
[Problem Dealing in R&D]
研究開発の実行において発生する問題の捉え方について、理解し説明できる。
12週 研究実行問題対処法(2) 研究開発の実行における、困難発生時の対処方法について、理解し説明できる。
13週 研究内容評価方法
[Estimation of R&D Execution]
研究開発の評価技法と、その必要性について理解し説明できる。
14週 信頼性、劣化問題対処法
[Reliability Assessment]
技術の信頼性、寿命経済性の考え方を理解できる。さらに、劣化試験の重要性、劣化に対する考え方を理解し説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却 必要な補足説明によって、講義事項についての理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合2575100
基礎的能力25025
専門的能力02525
分野横断的能力05050