情報処理回路

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報処理回路
科目番号 AN210 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作プリントを配布,(参考書 榎本忠義「CMOS集積回路」培風館ほか)
担当教員 松尾 和典

到達目標

1. CMOSインバータの動作機構を理解でき、各種の論理回路をCMOS構成で実現できる。
2. 2進数およびBCD数の加減算、乗算の基本アルゴリズムや高速化アルゴリズムを説明できる。
3. 2進数およびBCD数の加減算、乗算の各種高速化回路をCMOS構成論理回路で構成できる。4. 4ビットBCD加算、減算、乗算などの演算プロセッサの実設計を完成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
CMOS論理回路設計CMOSの動作原理を理解して説明することができ,各種のCMOS論理回路に対してゲートレベルで動作速度と少消費電力を目指した回路構成ができる.CMOSの動作原理を理解して説明することができ,各種のCMOS論理回路に対してゲートレベルで回路構成ができる.CMOSの動作原理を理解できず,各種のCMOS論理回路に対してゲートレベルで回路構成ができない.
2進数加減算,乗算の基本アルゴリズムと高速化アルゴリズム2進数加減算,乗算の基本アルゴリズムを理解して説明することができ,高速化アルゴリズムも理解して適用できる.2進数加減算,乗算の基本アルゴリズムを理解して説明することができ,高速化アルゴリズムも理解できる.2進数加減算,乗算の基本アルゴリズムを理解できず,高速化アルゴリズムも理解できない.
2進数加減算,乗算のCMOS論理回路構成2進数加減算,乗算回路をCMOS論理回路にてそれぞれ構成でき,説明することができる.2進数加減算,乗算回路をCMOS論理回路にてそれぞれ構成できる.2進数加減算,乗算回路をCMOS論理回路にて構成できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種のディジタル演算処理回路のアルゴリズムを述べ、CMOS基本回路を用いたディジタルスイッチ・論理素子による情報処理回路を構成、解析することで情報処理のための回路技術を講義する。さらに、CMOS論理回路で構成された4ビット加算、減算などの演算プロセッサの設計の基礎技術について解説する。
授業の進め方・方法:
自学学習のために、毎授業時間ごとに授業内容を演習課題として出題し、解答の提出期限は翌週の授業開始時間としている。
注意点:
1単位あたり30時間程度の自学自習が求められます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス PMOSやNMOSトランジスタのスイッチ動作とパルス応答について、既に理解したことを説明できる。
2週 各種CMOS論理回路 双方向スイッチ構成を理解し、複合ゲートEXOR回路のCMOS構成を実現できる。
3週 2進数,10進数加減算の原理 2進数、10進数の加算および減算(補数加算)原理について説明できる。
4週 2進数加減算回路のCMOS構成 4 bitのけた上げ伝搬形2進数加減算回路のCMOSを実現できる。
5週 符号桁2進数加減算の原理 正の2進数間、および符号桁を有する2進数間の補数加減算原理を説明できる。
6週 4 bit 2進数CLA加減算回路のCMOS構成 けた上げ先見機能の理論を理解し、高速CLA加算回路のCMOS構成を実現できる。
7週 2進化10進数加減算原理 符号桁付2進化10進数加減算のための変換処理原理について説明できる。
8週 BCD数加減算回路のCMOS構成 BCD加減算回路に必要な補数生成回路、2進数―BCD数変換回路を構成できる。
2ndQ
9週 多数桁2進数乗算回路の基本回路構成 2進数乗算の部分積加算を理解し、基本回路で並列乗算回路を構成できる。
10週 多数桁2進数乗算回路のWallece-tree高速化 同一桁を可能な限り同時に行うことで処理段数を減少させ高速化法を実現できる。
11週 Boothアルゴリズムを用いた部分積数の削減 2次のBoothアルゴリズムを用い部分積数を削減させた高速乗算の動作理論が説明できる。
12週 デコーダ、符号ビット生成・数値ビット生成原理 デコーダ、符号ビット生成・数値ビット生成アルゴリズムと論理式を説明できる。
13週 6×6ビット2進数乗算 Boothアルゴリズムを用いた6×6ビット2進数乗算を説明できる。
14週 6×6ビット2進数乗算回路の構成 Boothアルゴリズムによる6×6ビット乗算回路が構成できる。
15週 4×4ビット乗算回路の実設計
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000