表面電子工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 表面電子工学
科目番号 AN208 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 塚田捷著「表面物理入門」東京大学出版会
担当教員 大石 信弘

到達目標

・清浄表面や吸着表面などの表面の原子構造をウッドの表記法を用いて表現できる.表面再構成がなぜ起きるかを理解し,説明できる.
・表面特有の電子状態である,タム状態,ショックレー状態,ダングリングボンド状態について理解し,説明できる.ジェリウムモデルによる仕事関数の計算法の概略について理解し,説明できる.
・表面の解析法である回折法,電子分光法,走査プローブ顕微鏡の原理を理解し,それぞれの手法の特徴を説明できる.
・ナノテクノロジーで用いられる手法として,アトムマニュピレーション,ボトムアップの手法,新原理デバイスについて理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
半導体表面に特有な現象半導体表面に特有な現象について理解し,その現象がなぜ起きるのか説明できる半導体表面に特有な現象をあげることができる左記レベルに達しないレベル
表面の解析法表面の原子構造・電子状態の探り方について理解し,種々の解析方法によって得られる知見について説明できる表面の原子構造・電子状態の探り方について理解している左記レベルに達しないレベル
ナノテクノロジーナノテクノロジーの最近のトピックについて,原子レベルでの特徴について説明することができるナノテクノロジーの最近のトピックをあげることができる左記レベルに達しないレベル

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,これからのエレクトロニクスに必要不可欠な表面の科学について系統的に取り上げる.特に,表面の特異性や表面に特有な現象を取り上げ,原因をどのように探り,どのように理解されるかに重点をおいて説明する.また,ナノテクノロジーを切開く新しい技術である「原子マニピュレーション」について述べるとともに,ナノテクノロジーが社会に与えるインパクトについて述べる.
授業の進め方・方法:
本科目は教科書に沿った講義を,半導体表面に特有な現象,表面の原子構造・電子状態の探り方について行う.また,得られた知識を、講義とは違う系に自分で適用できるよう,時間を十分取って説明する.さらに,ナノテクノロジーの最新の進展については,教科書以外から選択して講義する.
注意点:
授業・試験・レポート等に関する全ての連絡事項に注意すること.
専攻科1年次の応用物理科学,固体電子工学などの知識を必要とするので,これらの科目を履修していることが望ましいが、全くの初学者でも興味を持ってもらえるような科目としたい.
本科目は学修単位の科目であるため,1単位あたり30時間程度の自学自習を課す.その内訳は,レポートの作成に20H,期末試験の勉強に,10Hとする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 表面の原子構造 ウッドの表記法を用いて,清浄表面や吸着表面の構造を表現できる.表面再構成がなぜ起きるかを理解し,説明できる.
3週 表面の原子構造 ウッドの表記法を用いて,清浄表面や吸着表面の構造を表現できる.表面再構成がなぜ起きるかを理解し,説明できる.
4週 表面の原子構造 ウッドの表記法を用いて,清浄表面や吸着表面の構造を表現できる.表面再構成がなぜ起きるかを理解し,説明できる.
5週 表面の原子構造 ウッドの表記法を用いて,清浄表面や吸着表面の構造を表現できる.表面再構成がなぜ起きるかを理解し,説明できる.
6週 表面の電子状態 タム状態,ショックレー状態,ダングリングボンド状態について理解し,説明できる.ジェリウムモデルによる仕事関数の計算法の概略について理解し,説明できる.
7週 表面の電子状態 タム状態,ショックレー状態,ダングリングボンド状態について理解し,説明できる.ジェリウムモデルによる仕事関数の計算法の概略について理解し,説明できる.
8週 表面の電子状態 タム状態,ショックレー状態,ダングリングボンド状態について理解し,説明できる.ジェリウムモデルによる仕事関数の計算法の概略について理解し,説明できる.
2ndQ
9週 表面の電子状態 タム状態,ショックレー状態,ダングリングボンド状態について理解し,説明できる.ジェリウムモデルによる仕事関数の計算法の概略について理解し,説明できる.
10週 表面の解析手法 回折法,電子分光法,走査プローブ顕微鏡の原理を理解し,それぞれの手法の特徴を説明できる.
11週 表面の解析手法 回折法,電子分光法,走査プローブ顕微鏡の原理を理解し,それぞれの手法の特徴を説明できる.
12週 表面の解析手法 回折法,電子分光法,走査プローブ顕微鏡の原理を理解し,それぞれの手法の特徴を説明できる.
13週 ナノテクノロジー アトムマニュピレーション,ボトムアップの手法,新原理デバイスについて理解し,説明できる.
14週 ナノテクノロジー アトムマニュピレーション,ボトムアップの手法,新原理デバイスについて理解し,説明できる.
15週 定期試験
16週 まとめ この講義で学んだ事柄を再確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力501060
専門的能力201030
分野横断的能力01010