到達目標
1.倫理問題の特徴を理解することができる。
2.具体的事例を分析することができる。
3.具体的事例について,種々の選択肢の中から妥当な結論を導き,説明することができる。
4.技術者の役割・責務について,主体的に考察し,主張を提示することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.倫理問題の特徴を理解することができる。 | 倫理問題が,多様な価値が対立し,複数の利害関係者が関わっていることについて理解した上で,事例を検討することができる。 | 倫理問題に,多様な価値が対立し,複数の利害関係者が関わっていることを指摘できる。 | 多様な価値や複数の利害関係者に配慮することができない。 |
2.具体的事例を分析することができる。 | 分析手法を具体的事例に適用し,倫理的問題の要因分析・問題定義等を明確に示すことができる。 | 分析手法を具体的事例に適用することができる。 | 具体的事例について,問題を構造的に分析することができない。 |
3.具体的事例について,種々の選択肢の中から妥当な結論を導き,説明することができる。 | 具体的問題を解決するための選択肢を創出し,その中から妥当な選択をおこなうことができる。 | 具体的問題を解決するための方法を検討することができる。 | 具体的問題を解決するための方法について検討することができない。 |
4.技術者の役割・責務について,主体的に考察し,主張を提示することができる。 | 小課題の提出状況が80%以上。
技術者の役割・責務について,自分の問題として受け止め,考察・検討したうえで,主張を示すことができる。 | 小課題の提出状況が60%以上。
技術者の役割・責務について自分の視点から考察・検討することができる。 | 小課題の提出状況が60%未満
技術者の役割・責務について,自分の問題として捉えることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準 (1(2)(d)(4))
説明
閉じる
JABEE基準 (a)
説明
閉じる
JABEE基準 (b)
説明
閉じる
専攻科到達目標 5-1
説明
閉じる
専攻科到達目標 5-2
説明
閉じる
教育方法等
概要:
科学技術が現代社会にとって不可欠である以上、技術者の役割と責任は大きい。技術が社会の中で用いられる限り、そこでは様々な問題が生じうる。そこで必要とされるのは、広い視野から問題を捉え、解決する実践的能力である。
本講義では、様々な事例を通じた学習を通じて、技術者に求められる倫理的判断能力向上を図る。
授業の進め方・方法:
授業は、技術倫理の基礎知識に関する講義および各専門分野に関するいくつかの具体的事例を紹介し、かつ課題に対して提出されたレポートをもとに討議することで進める。
技術に関わる倫理的問題に対するセンスを養うことを目標とするので、何が問題となるのかをしっかり考えること。
注意点:
この授業では将来私たちが直面する状況に対処しうるための感覚を養うことを第一の目的としています。結論を下す以前に、何が問題となっているのかという観点から様々な事例を考察してほしい。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
技術者倫理の背景:技術者の倫理観が必要とされる理由 |
技術者の倫理的責任が要求される社会的背景や意義について、具体的な例に即して考える。
|
2週 |
技術者と倫理的判断 |
倫理的ジレンマ状況の特徴について理解する。特に価値対立状況やステークホルダーについて理解する。
|
3週 |
倫理的判断の方法(1):セブン・ステップ・ガイド |
具体的な倫理的ジレンマ状況について考察する。倫理的判断の方法のひとつであるセブン・ステップ・ガイドについてその概要を理解し、自主学習に活かす。
|
4週 |
倫理的判断の方法(2):グループワーク① |
グループワークを通して、具体低事例に即してセブン・ステップ・ガイドを応用する。
|
5週 |
倫理的判断の方法(3):グループワーク② |
セブン・ステップ・ガイドを利用し、具体的事例を分析し、倫理的意思決定スキルの定着を図る。
|
6週 |
組織と技術者(1):雇用関係における技術者 |
転職のモラルについて、グループワークを通して問題の抽出,解決方法を見出すことができる。
|
7週 |
組織と技術者(2):事例研究 |
転職のモラルについて、事例調査し、問題点の抽出と解決する方法についてまとめることができる。
|
8週 |
リスクマネジメント(1):講義 |
リスクの定義を理解し、リスクマネジメントの手段を説明できる。
|
4thQ |
9週 |
リスクマネジメント(2):事例研究 |
提示された事例について、リスクの抽出とマネージメントの課題を説明できる。
|
10週 |
リスクマネジメント(3):グループワーク |
グループワークを通して、事例研究しリスクマネージメントの手法を応用できる。
|
11週 |
リスクマネジメント(4):プレゼンおよび討論 |
グループワークの結果をまとめて、問題の抽出と解決方法についてマネージメントの結果をもとに分析し説明できる。
|
12週 |
研究・開発における倫理的問題と責任 |
研究・開発における責任ある行動の意義・目的について理解する。研究・開発における不祥事等を通じて、責任ある行動について具体的に考える。
|
13週 |
社会および環境に対する影響と技術者の責任 |
技術者の責任ある行動が、社会や環境に対してどのような影響を与えるのかについて考察し、自分の考えを述べることができる。
|
14週 |
自律的な判断に向けて |
技術者の倫理的責任が、外的な義務付けだけでなく廃初的動機付けによって果たされるという点について、具体的事例に即して考えることができる。
|
15週 |
総括:科学技術と倫理 |
授業全体を通して、技術者の倫理的責任について自分の視点から考え、述べることができる。
|
16週 |
|
|
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度(小課題) | ポートフォリオ | 課題レポート | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 40 | 0 | 12 | 0 | 48 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 40 | 0 | 12 | 0 | 48 | 100 |