分子細胞工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分子細胞工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 Essential細胞生物学(第4版)」B.Alberts他著,中村佳子・松原謙一 監訳 南江堂, 参考図書:「ギルバート発生生物学(第10版)」Scott F. Gilbert著,監訳 阿形清和,高橋淑子,メディカル・サイエンス・インターナショナル,「植物生理学」 L.テイツ・E.ザイガー編
担当教員 最上 則史,元木 純也,吉永 圭介

到達目標

1.植物細胞を取り扱う技術の基礎を理解し、説明できる.
2.植物細胞の増殖・分化のしくみについて概要を理解し、説明できる.
3.バイオテクノロジーの基礎と応用面を理解し、説明できる.
4.液性免疫、細胞性免疫、自然免疫のしくみについて担当する細胞や分子名を使って説明できる。
5.モノクローナル抗体の作成方法を2つ以上説明できる。
5.
6.
7. 脊椎動物における生殖細胞の形成と受精について説明できる.
8. 脊椎動物の初期発生における胚葉形成や器官形成について説明できる.
9. 主要な細胞間シグナル伝達系について説明できる.
10.発生生物学の実験操作と植物工学の実験操作を理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
遺伝子導入による細胞の改変について説明できる.遺伝子導入による細胞の改変について具体的な手法と細胞を挙げながら説明できる.遺伝子導入による細胞の改変について説明できる.遺伝子導入による細胞の改変について説明できない.
植物細胞の増殖・分化について説明できる.細胞の増殖・分化のしくみについて適切な用語を用いて説明できる。細胞の増殖・分化のしくみについて説明できる。細胞の増殖・分化のしくみについて説明できない。
植物細胞工学に関する基礎知識の習得植物細胞を取り扱うために必要な技術の基本的原理を理解し,どのような方面に用いられているかを説明できる。植物細胞を取り扱うために必要な技術の基本的原理を理解し,説明できる。植物細胞を取り扱うために必要な技術の基本的原理を理解できず,説明することもできない。
脊椎動物における生殖細胞の形成について説明できる.脊椎動物における生殖細胞の形成について具体例を挙げながら説明できる.脊椎動物における生殖細胞の形成について説明できる.脊椎動物における生殖細胞の形成について説明できない.
脊椎動物の生殖細胞形成と受精について説明できる.脊椎動物の生殖細胞形成と受精について具体的例を挙げながら説明できる.脊椎動物の生殖細胞形成と受精について説明できる.脊椎動物の生殖細胞形成と受精について説明できない.
脊椎動物の初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について説明できる.脊椎動物の初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について具体例を挙げながら説明できる.脊椎動物の初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について説明できる.脊椎動物の初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について説明できない.
発生生物学と植物工学に関する基礎的な実験技術を体験し、説明できる。発生生物学と植物工学に関する基礎的な実験技術を体験し、研究上の重要項目を説明できる。発生生物学と植物工学に関する基礎的な実験技術を体験し、説明できる。発生生物学と植物工学に関する基礎的な実験技術を体験し、研究上の重要項目を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
多細胞生物では,多くの細胞が集まって組織や器官,そして個体が構成されている。本科目では細胞生物学や分子生物学および細胞工学で学んだ細胞の構造や働き,遺伝子発現の仕組みの基礎知識を応用して,細胞生物学の基礎知識を再確認し,組織や器官の成り立ち,細胞間の情報伝達,初期発生における形態形成,差次的な遺伝子発現の機構no概要など、細胞の高次機能を概説する。また、発生生物学と植物工学の実験操作を体験する。
授業の進め方・方法:
授業は,講義とセミナーを併用して実施する。講義では、主に脊椎動物および高等植物の発生について概説し、生殖細胞形成から器官形成に関与する具体的なシグナル伝達系や分子の挙動、細胞の運動などについてスライドを用いて概説する。さらに、遺伝子組換え作物などの作出技術に関する基礎的な知識および応用面についても概説する。セミナーでは,各自の特別研究テーマについて発表・説明を行う。発表資料の作成では,テーマに関する分野だけでなく、これまでに学んだ知識を活用することが必要になるので,充分に計画を立てて,自学自習を行うこと。発表については、最後に資料を提出して下さい。
注意点:
これまで生物学に関する科目を多く受講してきたと思います。自分で疑問をもった箇所について,今まで使ってきた複数の教科書で関係箇所を使って勉強してみてください.教科書は,各人の好みもありますから,自分にとって分かりやすい物を自分で見つけてください。教科が違ったとしても,生物について述べている訳ですから,必ず共通点を見出せると思います。
質問はいつでも受け付けますが,まずは自分自身でじっくりと考えて,自分の考えをまとめてください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 高等植物の細胞工学に関する基本技術 植物細胞工学に関する種々の技術の原理について説明できる。
2週 高等植物の組織培養技術 植物細胞または組織の培養技術の基本原理について説明できる。
3週 遺伝子組換え技術の実際 遺伝子組換え技術の原理に基づいた実例を説明できる。
4週 遺伝子組換え技術の課題 遺伝子組換え技術が抱える課題について説明できる。
5週 細胞・組織培養法 細胞の特性に応じた培養法について説明できる。
6週 免疫学1
免疫の概要、自己と非自己
免疫学とは何かを説明できる。
自己と非自己を区別する分子機構を説明できる。
7週 免疫学2
液性免疫と抗体
抗体が抗原を排除するしくみを説明できる。
限られた遺伝子から多様な抗体遺伝子が再構築されるしくみを説明できる。
8週 免疫学3
細胞性免疫と自然免疫
細胞性免疫について担当する免疫細胞や受容体をふまえて説明できる。
4thQ
9週 抗体工学1
ハイブリドーマ法によるモノクローナル抗体作製
ハイブリドーマ法によってモノクローナル抗体を作成する方法について原理をふまえながら説明できる。
10週 抗体工学2
遺伝子工学を活用した抗体の作製、改良
遺伝子工学を活用してモノクローナル抗体を作成する方法について、原理をふまえて説明できる。
11週 発生生物学の概要 発生生物学領域にについて説明できる。脊椎動物の生殖細胞形成について説明できる.
12週 脊椎動物の生殖細胞と受精、生殖様式と生殖細胞形成、初期発生の概要 脊椎動物の生殖細胞形成と受精、初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について説明できる.
13週 器官形成の概要、シグナル伝達の概要 脊椎動物の初期発生における胚葉形成と器官形成、主要な細胞間シグナル伝達系について説明できる.
14週 発生生物学実習 人工授精の方法や初期胚の取り扱い方、植物細胞の取り扱い方を説明できる。
15週 プレゼンテーションとまとめ 特別研究のテーマについて分野外の人にもわかりやすく説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合504010000100
基礎的能力0000000
専門的能力504010000100
分野横断的能力0000000