プロセス化学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 プロセス化学
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 橋本健治「ベーシック 化学工学」化学同人
担当教員 若杉 玲子

到達目標

□工業的な製品の製造プロセスにおいて用いられる分離・精製プロセスについて,方法・原理・効率等を学修し,新たなプロセス構築の創造につなげる。
□液液および気液における平衡関係を理解し,分離・精製プロセスの操作に欠かせない基本的知識を習熟する。
□作図や相関関係をもとに,必要な理論値を算出することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
工業製品製造における分離・精製プロセス工業製品製造における分離・精製プロセスについて大いに関心をもち理解を深めている。工業製品製造における分離・精製プロセスについて理解している。工業製品製造における分離・精製プロセスについて関心を示さず理解できていない。
相変化による分離気液平衡を利用した蒸留分離プロセスにおいて,組成および蒸気圧等の関係を良く理解し,蒸留に関するほぼすべての問いに解答することができる。気液平衡を利用した蒸留分離プロセスにおいて,組成および蒸気圧等の関係を理解し,蒸留に関する問いに概ね解答することができる。気液平衡を利用した蒸留分離プロセスにおいて,組成および蒸気圧等の関係を理解できず,蒸留に関する問いに解答することができない。
物質移動気液接触による吸収分離プロセスにおいて,気液界面の物質移動およびモデル式を良く理解できている。気液接触による吸収分離プロセスにおいて,気液界面の物質移動およびモデル式を概ね理解できている。気液接触による吸収分離プロセスにおいて,気液界面の物質移動およびモデル式を理解できない。
物質の相互作用による分離液液平衡を利用した抽出分離プロセスにおいて,三成分系およびそれら溶解度の関係を良く理解し,抽出における基本的な問いにほぼすべて解答することができる。液液平衡を利用した抽出分離プロセスにおいて,三成分系およびそれら溶解度の関係を理解し,抽出における基本的な問いに概ね解答することができる。液液平衡を利用した抽出分離プロセスにおいて,三成分系およびそれら溶解度の関係を理解できず,抽出における基本的な問いに解答することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工業やバイオ産業をはじめ,物質が製造されるプロセスは各種さまざまな方法が用いられている。それらプロセスにおける生産コストには,分離や精製のプロセスにおけるコストが全生産コストに大きく影響することから,効率的な分離・精製プロセスを構築することが必要不可欠である。現在は,シミュレーションを用いた解析により,高効率な反応プロセスの設計が進められている。本科目は,これらの背景を踏まえ,分離・精製技術の基盤となる理論の習得とそれらを用いた分離手法の習得を目標とする。
授業の進め方・方法:
講義では分離・精製に使われる手法の原理を,本科で学んだ関連事項を適宜復習しながら体系的に学習する。
2回の定期試験を実施し,授業後の課題提出と併せて評価する。再試験は実施いたしません。
注意点:
* 本科で学んだ関連事項を基本にして講義を進めるので,講義前にこれまでの内容を確認し,講義時の理解を深めてほしい。
* 身の回りにある工業製品に含まれる成分が,どのようなプロセスで製造されているか,興味を持ってほしい。
* わからないことや疑問に思うことは自ら調べ,また,質問に来てほしい。質問はいつでも受け付けます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 プロセス化学とは □工業的に用いられている製造プロセスについて理解できる。
2週 相変化による分離1(蒸留1) □蒸留塔内の気液平衡関係を理解し,濃縮部,回収部および原料段におけるそれぞれの物質収支式から操作線を作成することができる。
3週 相変化による分離2(蒸留2) □Antoineの式に代表される3定数の式をもちいて蒸気圧を求め,計算による蒸気圧曲線を作成することができる。
□蒸留による分離において,段数や組成など必要とする値を計算や作図により求めることができる。
4週 物質の相互作用による分離1(吸収) □吸収プロセスにおいて,ヘンリーの法則にもとづき必要とする値を求めることができる。
5週 移動現象1(物質) □気液界面の物質移動について,その現象と移動を示すモデル式を理解できる。
6週 移動現象2(物質) □気液界面の物質移動を示すモデル式をもちいて,総括物質移動係数および吸収速度を求めることができる。
7週 まとめ・演習
8週 後期中間試験
2ndQ
9週 答案返却と解答
10週 物質の相互作用による分離2(抽出1) □抽出における液液平衡関係を理解し,三成分系の組成を三角図に表すことができる。
11週 物質の相互作用による分離2(抽出2) □抽出における図解法において,てこの原理を理解できる。
12週 物質の相互作用による分離2(抽出3) □抽出における三成分系の溶解度平衡関係を理解し,三角図より読み取ることができる。
13週 物質の相互作用による分離2(抽出4) □てこの原理をもちいて,作図により抽出分離における問題を解答できる。
14週 まとめ・演習
15週 学年末試験
16週 答案返却・解答

評価割合

試験課題提出合計
総合評価割合8020100
基礎的能力10010
専門的能力702090
分野横断的能力000