交通工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 交通工学
科目番号 0044 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 資料配布
担当教員 橋本 淳也

到達目標

1.交通渋滞、交通事故、交通弱者など,交通に関連する社会問題、都市の課題を認識する.
2.TDMやITSをはじめとした,交通施策の手法について説明することができる.
3.道路の機能と法財政、整備効果について理解し、道路計画と都市の形成について説明できる.
4.都市交通の評価・分析・計画に用いる計算手法について説明できる.
5.交通需要予測の手順ならびに手法を理解し,交通量を理論的に予測することができる.
6.オープンデータやGIS、統計ソフトを用いて、都市の現状分析、機能評価をすることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.交通渋滞、交通事故、交通弱者など,交通に関連する社会問題、都市の課題を認識する.交通に関連する社会問題、都市の課題について,詳しく説明することができる.交通に関連する社会問題、都市の課題について認識できる.交通に関連する社会問題、都市の課題について説明することができない.
2.TDMやITSをはじめとした,交通施策の手法について説明することができる.TDMやITSをはじめとした,交通施策の概要について理解し,都市計画と関連づけて説明できる.TDMやITSをはじめとした,交通施策の概要について説明することができる.TDMやITSをはじめとした,交通施策の概要について説明することができない.
3.道路の機能と法財政、整備効果について理解し、道路計画と都市の形成について説明できる.道路の機能と法財政、整備効果について理解し、道路計画と都市の形成について説明することができる.道路の機能と法財政、整備効果について説明することができる.道路の機能と法財政、整備効果について理解し、道路計画と都市の形成について説明できない.
4.都市交通の評価・分析・計画に用いる計算手法について説明できる.都市交通の評価・分析・計画に用いる計算手法を用いて計算することができる.都市交通の評価・分析・計画に用いる計算手法について説明できる.都市交通の評価・分析・計画に用いる計算手法について説明できない.計算ができない.
5.交通需要予測の手順ならびに手法を理解し,交通量を理論的に予測することができる.交通需要予測の手順ならびに手法を詳しく説明でき,適切な手法で交通量を理論的に予測することができる.交通需要予測の手順ならびに手法を理解し,将来交通量を算出することができる.交通需要予測の手順,手法を説明できない.交通量を理論的に予測することができない.
6.オープンデータやGIS、統計ソフトを用いて、都市の現状分析、機能評価をすることができる.オープンデータやGIS、統計ソフトを用いて,都市の現状分析や機能評価をすることができる.オープンデータやGIS、統計ソフトを用いて、都市の現状を示すことができる.オープンデータやGIS、統計ソフトを用いて,データの集計や整理ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目は,地域・都市計画系科目の一つで,都市計画の具体的・実践的な科目に位置付けられる.人々の社会・経済活動から生じる交通は、重要な都市機能の1つであり、土地利用との相互作用を有する。都市計画に不可欠な交通システムや交通施設に関する基礎知識、計画の立案や評価に関する基礎的解法の習得を狙いとする.具体的には,自動車,公共交通を中心に,交通に起因する社会問題をベースに,道路事業や交通事業に関する政策,交通現象の工学的取り扱いについて講義を行う.

■関連科目
3年:都市計画Ⅰ,地形情報処理,応用情報処理 4年:応用数学 5年:都市計画Ⅱ
授業の進め方・方法:
交通の中心となっている自動車・バス交通に重点的に取り扱う.講義は教科書を中心に進め,映像やスライド,プリントで補足する.前半は自動車交通を工学的に扱うための数学的表現を中心に講義し,後半は交通事故や渋滞などの社会問題を認識し,それを解決する政策や技術的手法について講義する.

・授業中に問題提起を行う.それに対する意見を述べることができるよう自学自習に取り組む.また,そのための情報収集も積極的に行う.

・ 日常の生活に欠かせない交通.現在は生活環境破壊,交通事故をはじめとした大きな社会問題となっています.この授業を通して皆さんと考えていきたいと思います.
注意点:
* 定期試験と課題①(交通需要予測演習:達成目標5)・課題②(都市機能分析:到達目標6)課題③(交通問題に関する論述:達成目標1~6)により到達度を評価する.
* 定期試験を55%、課題①~③を45%で評価し,60点以上を合格とする
* 上式での評価が60点に満たない者については,課題の再提出を指示し、上記の評価方法に基づいて再評価する。60点以上となれば,評価を60点(合格)とする.

・交通の分野は幅広く,社会情勢により変化するため,新聞,インターネット等のメディアを通して主体的,積極的に情報収集することが必要です.
・講義内容との関連する情報を収集し,知識だけではなく事例・適用例などをまとめる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(シラバスの説明)
2週 交通の現状と社会問題 交通・自動車に起因する社会問題について説明できる。
3週 公共交通とまちづくり TDM、MMの具体的施策を説明できる。公共交通の現状と課題について説明できる。都市計画、都市問題との関わりについて説明できる。
4週 交通と情報技術 ITS、Maas等の概念と具体的施策について説明できる。都市計画、都市問題との関わりについて説明できる。
5週 道路事業と道路計画 道路事業の法政と財源の仕組みについて説明できる。道路ネットワークの形態について説明できる。
6週 計画策定過程と施設整備効果 計画策定のプロセスについて説明できる。施設設備の効果について説明できる。
7週 プロジェクトの評価 費用便益分析、環境アセスメント等、プロヘクトの評価法について説明できる。
8週 数理計画法 シンプレックス法を用いて、基本的な線形計画問題を解くことができる。
4thQ
9週 ネットワーク理論 PARTを用いた工程計画、ダイクストラ法を用いた最短経路検索ができる。
10週 交通需要予測 -四段階推定法の概要- 四段階の流れについて説明できる。四段階推定法で用いられるモデルについて説明できる。
11週 交通需要予測 -交通量の将来予測- モデルに基づいて推定ができる。
12週 【演習】データ分析 GTFS、座標・統計データを収集し、データの見方およびソフトの使い方を理解する。
13週 【演習】データ分析 各自でテーマを設定し、テーマに基づいてデータを抽出し、分析を行う。
14週 【演習】データ分析 GISや統計ソフト等を用いて、分析結果を表現することができる。
15週 〔定期試験〕
16週 試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000