数値設計工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数値設計工学
科目番号 0056 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「理論と実務がつながる 実践有限要素法シミュレーション」泉聡志・酒井信介共著、森北出版/参考書:「例題で学ぶ Marc有限要素法解析入門」坂根政男編、丸善出版、等
担当教員 田中 裕一

到達目標

1.有限要素法の解析原理をフローチャートで書ける。
2.連続体力学の基礎式をマトリクス表示で理解できる。
3.近似・補間・離散化の概念を理解できる。
4.変位関数・形状関数の概要を理解できる。
5.入力データと境界条件、要素分割と精度、可視化と定量的評価の重要性を理解できる。
6.一連の解析を実践し、結果を検証して、簡単な評価をできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
有限要素法の解析原理有限要素法の解析原理をフローチャートや文章で説明できる有限要素法の解析原理をフローチャートで書ける有限要素法の解析原理を理解できない
連続体力学連続体力学の基礎式をマトリクス表示できる連続体力学の基礎式をマトリクス表示で理解できる連続体力学の基礎式を理解できない
近似・補間・離散化近似・補間・離散化の概念を解説できる近似・補間・離散化の概念を理解できる近似・補間・離散化の概念を理解できない
変位関数・形状関数変位関数・形状関数の概要を解説できる変位関数・形状関数の概要を理解できる変位関数・形状関数の概要を理解できない
シミュレーションの実践入力データと境界条件、要素分割と精度、可視化と定量的評価の重要性を解説できる入力データと境界条件、要素分割と精度、可視化と定量的評価の重要性を理解できる入力データと境界条件、要素分割と精度、可視化と定量的評価の重要性を理解できない
解析ソフトウェアを使った演習時間をかければ、様々な解析ソフトウェアを使って、結果を検証できる一連の解析を実践し、結果を検証して、簡単な評価ができる一連の解析を実践し、結果を検証して、簡単な評価ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
JABEE (d2-c) 説明 閉じる
JABEE (e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年、有限要素法シミュレーションはCAE(Computer Aided Engineering) のなかでもっとも重要なツールの一つとなりました。これに従い、実務で有限要素法を使う設計者の数は著しく増大しています。同時に、多くの洗練された汎用コードの発展により、ユーザーは、必ずしも中身の原理的なことに熟知していなくても解析を実践できるようになり、短時間で多くの結果を求められるようになってきています。しかし、実際の設計の現場では、苦労しているという話をよく耳にします。有限要素法を使って解析する際には、適切なモデリングや境界条件の設定、計算結果の評価などの高度な実践知識(ノウハウ)が必要とされます。本科目では、有限要素法を使うにあたっての最低限必要な知識を習得し、実際に試してもらいます。
授業の進め方・方法:
対面授業の場合は、デジタル設計演習室で実施します。材料力学、マトリクス法、連続体力学、数値解析などをからめながら、有限要素法の原理について説明します。その後、実際にシミュレーションを行う際の実践的知識について説明します。研究室で使える端末や個人で所有する端末に無償の汎用コードをインストールしてみることを勧めます。例えば、以下のようなソフトウェアがあります。
MSC Software Student Editions https://www.mscsoftware.com/ja/student-editions
ANSYS Student https://www.ansys.com/ja-jp/academic/free-student-products
注意点:
評価に「出席」および「態度」を加えます。教科書を持参し、自主的に取り組むことが求められます。また「課題」および「試験」の評価を加えます。課題の締切を必ず守ってください。遅れた場合、減点されることがあります。
この科目は、社団法人 日本機械学会に、計算力学技術者(2級)(固体力学分野の有限要素法解析技術者)の公認CAE技能講習会として認定されています。公認CAE技能講習会の修了者は、申請することにより計算力学技術者(初級)の認定を受けることができます。
計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定 http://www.jsme.or.jp/cee/cmnintei.htm

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
環境確認
2週 有限要素法の基礎知識
有限要素法の解析原理
材料力学と有限要素法の関係を理解できる。
3週 有限要素法の解析原理(トラス要素) 仮想仕事の原理を理解できる。
変位関数・形状関数の概要を理解できる。
剛性マトリクスを理解できる。
有限要素法の解析原理をフローチャートで説明できる。
4週 有限要素法の解析原理(ソリッド要素) 三角形一次要素(定ひずみ要素)、アイソパラメトリック四辺形一次要素及び二次要素を理解できる。
5週 有限要素法の実践的知識 形状のモデリング、要素の選定、メッシュの作成、境界条件の設定、解析物理モデルの設定を理解できる。
6週 有限要素法の実践的知識 結果の検証、結果の分析と解釈、強度評価を理解できる。
7週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(例題)を理解できる。
8週 平面応力弾性解析例題 中央切欠き円孔を有する平板の弾性応力解析-平面応力弾性解析を理解できる。
2ndQ
9週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(初級)を理解できる。
10週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(初級)を理解できる。
11週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(初級)を理解できる。
12週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(初級)を理解できる。
13週 有限要素法の演習問題 有限要素法のレポートのまとめ方(中級)を理解できる。
14週 有限要素法の演習課題 有限要素法のレポートのまとめ方(中級)を理解できる。
15週 定期試験
16週 成績確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

出席態度課題試験合計
総合評価割合1010404000100
基礎的能力1010000020
専門的能力0040400080
分野横断的能力0000000