概要:
1年次の化学では,ミクロとマクロの両視点から化学的に物質を眺める力を培ってきた.2年次では,物質の変化にみられる法則を明らかにし,物質について広く適用される一般性を示した後,個々の無機物質と有機化合物の代表的なものについての性質を学習し,実験的に原理や法則の探求を行わせる.
授業の進め方・方法:
(事前学習)
シラバスを参照し,教科書の該当ページを熟読して予習を行うこと.
注意点:
(履修上の注意)
実験を欠席した場合,再実験願いを提出すること.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
溶液,溶解のしくみ |
電解質と非電解質の溶解のしくみを理解する.
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2週 |
溶解度 |
固体と気体の溶解度を理解し,温度や圧力の変化に伴う変化量を考えることができる.
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3週 |
化学反応と熱 |
温度と熱,反応熱について理解する.
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4週 |
熱化学方程式 |
熱化学方程式,反応熱の種類を理解する.
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5週 |
ヘスの法則,結合エネルギー |
ヘスの法則を理解し,未知の反応熱を求める知識を身につける.
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6週 |
反応の速さ |
反応の速さに関する事例に関心・探究心をもち反応速度式を理解する.
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7週 |
反応速度を変える条件 |
反応速度に及ぼす条件・影響を理解し,量的な知識を身につける.
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8週 |
反応のしくみ |
活性化状態,触媒の有無による活性化エネルギーの違いについて説明ができる.
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
化学平衡 |
可逆反応,不可逆反応について理解する.
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11週 |
化学平衡の法則 |
平衡定数について理解し,実験結果から平衡定数を求めることが出来る.
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12週 |
化学平衡の移動 |
反応条件を変化させると,新しい平衡状態に移動することを理解する.
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13週 |
化学平衡と化学工業 |
触媒と化学平衡の関係について説明できる.
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14週 |
電離平衡 |
電離度から弱酸・弱塩基の電離平衡について説明できる.
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験 解説 |
わからなかった部分を把握し理解できる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
酸と塩基 |
酸と塩基の定義を理解し,日常生活と関連付けて酸・塩基を捉えることができる. 酸・塩基の価数による分類,電離度による分類について説明できる.
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2週 |
水素イオン濃度とpH,電離定数 |
酸・塩基の価数による分類,電離度による分類について説明できる. pHの定義を理解し,pHから水素イオン濃度が計算できる.
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3週 |
中和反応と塩,緩衝作用 |
中和反応の化学反応式を書き,塩の分類ができる. 酸・塩基について水素イオン濃度を求め,pHに変換できる.
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4週 |
実験:酸塩基の中和反応 |
酢酸と水酸化ナトリウムの中和滴定実験の基礎知識を習得し,測定値の取り扱いができる.
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5週 |
酸化還元反応 |
酸化還元反応について説明できる.酸化数の変化を理解し,酸化剤・還元剤のはたらきを説明できる.
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6週 |
金属の反応性,実用電池 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明でき,電池の原理を理解する.
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7週 |
電気分解反応 |
電気分解の法則による,量的変化について計算ができる.
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8週 |
実験:電気分解 |
ヨウ化カリウム水溶液,硫酸銅水溶液の電気分解により,気体発生,沈殿反応の確認ができる.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
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10週 |
有機化合物の分類と分析 |
炭素・水素・酸素からなる有機化合物の分類と分析法を理解し,化合物の化学式を求めることが出来る.
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11週 |
飽和炭化水素・不飽和炭化水素 |
付加反応,置換反応について理解する.
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12週 |
酸素を含む有機化合物,アルコール類,アルデヒド,カルボン酸 |
アルコールの分類と反応性の違いについて説明できる.
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13週 |
芳香族炭化水素 |
ベンゼンの性質の反応性,位置異性体について理解できる.
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14週 |
学生実験:分子模型 |
分子模型を用いて,化合物の立体構造を理解し,反応性の違いを説明できる.
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15週 |
学年末考査 |
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16週 |
学年末考査の解答と解説 |
わからなかった部分を把握し理解できる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 後1 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 後1 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 後2 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 後2 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | 後3,後4 |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | 後3,後4 |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 後5 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 後6 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 後6,後7 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 後6 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 後6 |
一次電池の種類を説明できる。 | 3 | 後6 |
二次電池の種類を説明できる。 | 3 | 後6 |
電気分解反応を説明できる。 | 3 | 後7,後8 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | 後7,後8 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 3 | 後7,後8 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 後4,後8 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 後4,後8 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 後4,後8 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 後4,後8 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 後4,後8 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 後4,後8 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 後4,後8 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 後4,後8 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 後4,後8 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 後4,後8 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 後4,後8 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 後4,後8 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 後4,後8,後14 |